ウッチャンのBC日記(改)写真日記

還暦過ぎのおっさんの日々の日記です

クランポンとかシートラとか

2021-02-17 | スプリットボード
前回シール登行のお話を素人目線でお伝えしたが、いよいよシールでは無理になってからのお話を。

シール登行も限界、斜度もきつくなってきて、さあどうする?という場面です。

これからの判断は重要になってきます。

まずは、この先クランポン装着のみでドロップポイントまで到達出来るのか?
クランポン装着しても勾配がきつく雪も硬いのですぐにシール登行不可になりそうなのか?

先を見つめた判断をしていかなければなりません。
それも早め早めに。

ギリギリのところまで来てしまうと、装備の換装が出来ないだけではなく、ザックも降ろすこともままならず、滑落の危機さえ出てきます。

クランポンがない(これはあり得ないですけど)場合はこの時点で安全を考え、アイゼン&シートラに換装した方がいいでしょう。
まさかとは思いますがアイゼンがない方は、このまま戻るしかありません。
そうですそこがあなたの今日のドロップポイントです。

クランポンに換装するにしても、アイゼン&シートラに換装するにしても、安全に換装する場所を確保しなければなりません。十分な足場を確保できない場所での換装は大変危険です。板を刺せない、ザックを置けない場所ではほぼ不可能と考えてください。岩の陰で雪が窪んでいるところや幼木がある場所などや比較的雪の柔らかいところなどが足場を確保しやすいでしょう。

結果、先を先を読んだ早めの判断が重要になってくるでしょう。

そもそもハイクした場所を滑るのなら、その時点で滑るには不向きなので、その前の段階で諦め滑り下りた方がいいでしょう。

ハイクした場所じゃないところを落とす場合は、十分にルート取りを考え遠回りになっても、安全なルートを取ることを勧めます。

シール登行について

2021-02-16 | スプリットボード
私的な記事になりますが・・・
まぁブログ自体が私的なBCの日記なんですが・・・

(言い方は悪いが、誰も見てくれなくても自分の記録と日記として活用するつもりで始めていて、本ブログが誰かのほんの少しでも役に立てれるのならというスタンスなので、当然気に入らない方は早めにスルーしてください。また身内へ向けての近況報告も兼ねています。)

というわけで、道東BC会の若手の面々が、今シーズン スプリットデビューを果たしたのだが、どうもシール登行に苦戦しているようだ。

今までのシューからシールに変わったので、当然慣れるまでは苦労するだろうが、なかなか一緒に行く機会も少ないので、この場でアドバイスをと。

夏山もやっていて体力的には全然問題は無さそう。
自分より体力はあると思う。
60の爺さんと30代の若者を比べること自体間違っている気がするが。









それでも登行時にはかなり差がついてしまっている。
じゃあ何が違うのか?

簡単なことだ。
経験と技術の違いだけ。

彼らに経験と技術が備わったら、自分は簡単に置いてけぼりになるだろう。

何が違うのか?

経験の違いなのだが、基本的なことは体軸の意識。

滑る時に気を付けることは?
斜面に対して体軸をどのようにしたら1番エッジにプレッシャーを掛けれるか?
当然垂直に立つことだ。
斜面に対してではなく空間においてでだ。

登行も同じこと。
いかに板全体に過重を掛けれるかということ。

緩斜面なら平地とあまり変わらずヒールリフターによって登って行けるだろうが、急斜面になれば1歩ずつしっかり過重をかけて登っていくことだ。
どうしても体を前に倒し気味になる場合は、歩幅を縮めて前かがみにならないように体軸を意識して足の裏全体に過重を掛ける意識を持った方が良い。

焦るあまり前に出す足を気にするより、軸足になる出さない足に意識した方が良い。1歩踏み出す時に踏み出さない足がスリップするようでは登れない。
つまり踏み出した足がしっかりグリップしてから、次の足を踏み出していく。

ポールの突く位置も変えていく、スリップしだしたら前気味に突いていたポールの位置を後ろに変えてポールで体を上に押し出すようにするとかなり違ってくるはず。

それでもスリップするようなら、踏み出す板全体をバンと雪面に叩きつけるようにしてみる。

これでもダメならトレースを半分ずらしてみる。
それでもダメならトレースを外しジグを緩くして登るしかない。

ジグ時でも体軸はあくまで垂直を意識する。
どうしても急斜面だと山側に体軸がずれると思うが、これは反対に谷側の足が流れる原因になる。しっかり谷側にも過重を掛けてしっかり足場を確保することが重要。

急斜面になればなるほど、雪が薄くなればなるほど、硬くなればなるほど、谷側の足場をしっかりさせなければならない。

谷側がどうしても不安定な時は、谷側の板の下にしっかりとポールを突き刺す。これによって板が流れてもポールによって止められそれ以上は流れない。

ポールの持つ位置も当然いつも同じではない。
ジグ時は山側は短く持ち、谷側は長く持つ。この方がバランスを取りやすい。

あと必要ならポール自体の長さを変える。
急登で後ろに突きたい時に長さが足りない場合はポールを伸ばせばいい。

余談だが、林道を割って漕いで帰る場合はポールを伸ばして漕いだ方が断然楽になる。

シールのグリップは製品の違いもあるが、雪質によっても大きく変わってくる。
結合の高い結晶が崩れている雪と、結晶が残る雪とではまるで違ってくる。
結合の高い雪は比較的にグリップしやすく、結晶の残る雪はグリップしずらい。しずらいというよりシールに当たる雪の下がずれるということになる。
そこで板をバンバンと叩きつけて結晶を崩して少しでもずれないようにする。

1級国道並みに何人も通ったトレースはツルツルになりすぎているため、軽いアイスバーンのようなものなので、慎重に1歩1歩進むか思い切ってトレースを変えた方がいいだろう。

数をこなせば段々と自分なりの方法が見つかると思う。
最終的には経験を積むしかない。としか言えないが。


以上のことは自分なりのやり方で、専門家には笑われてしまうかもしれないが、少しの役に立てればという思いです。


「同じシールだよ!」

と言われて悔しかったという彼女・・・
憎たらしいと思ったかもしれないが、「なにくそ!」って思って頑張ってほしかったので悪しからず。


ヒッチハイカーとカラコラムのインプレッション

2018-04-11 | スプリットボード

本日はヒッチハイカーとカラコラムの比較レポを。

これからスプリットを導入しようという人、今現在スプリットを使用しているが、違うシステムが気になる人・・・

スプリットにおける最大の関心事、一番知りたいところに迫ります。

実際には、他にもシステムがあるのだが、今回は、両雄、スパーク(ヒッチハイカー)とカラコラムの比較を。

個人的な印象が色濃いので、あくまでも参考まで。



全容から
バートン ランドロード+ヒッチハイカー



ジョーンズ ソリューション+カラコラム



(ランドロードは159、ソリューションは162W、ビンディングはどちらもSサイズ)


インターフェース
ヒッチハイカー

 

 



カラコラム

 



ビンディング全容
左:ヒッチハイカー

右:カラコラム

 

 



ライドモード
いよいよ個人的感想ですが、ヒッチハイカーがパック部分がプラスチックなのに対して、カラコラムはライドモード時
インターフェースからビンディングまでほとんどアルミ製(この辺が高額になる一因の1つか?)

 

 



写真でもわかるように、ヒッチハイカーよりカラコラムのほうがヒールカップが高く、ヒールカップからサイドにかけてのサポートも多い。カラコラムのストラップは見た目以上にふにゃふにゃでバートンのハンモックから見ると大丈夫なのかな?という感じなのだが、これが締めて見るとちゃんとホールドしている。トゥストラップはエアーストラップというラチェットを使用しないものが最初装着されているが個人的に気に入らないためにラチェットストラップに交換している。これも付属されている。

 


バートンのビンディングに慣れている人はヒッチハイカーにしても違和感なく装着できるだろう。ストラップの調整も問題ない。ストラップ調整にはカラコラムには不満が残る。ブーツメーカーによっても同じサイズでも幅、大きさが違ってくるだろうが、バートンのブーツでは調整の範囲があまりに狭すぎる。Sサイズで6~8インチ対応なのに、トゥ側では調整しきれない。(ちなみに自分はバートン・ルーラー・7.5)他メーカーから見るとバートンブーツが小ぶりにできているのか?と疑う。これも個人的意見だが、ヒッチハイカーにはバートンブーツ、カラコラムには他のブーツ専門メーカーのブーツの方がよりフィットし、調整幅が広がるかもしれない。

ヒッチハイカーはストラップを締めた状態できちんとホールドされていても、前後にも自由度が高く、過重の前後、膝の自由度も高く深雪でも硬めの斜面でも対応してきた。数年このヒッチハイカーでライディングしているので慣れているのでしかたないが・・・

一方カラコラムはヒールカップの高さ、サイドのサポートの高さにより、ストラップを締めた時に、心配になるようなストラップでも高いホールド感を感じる。見た目以上にかっちり感がある。ライディングスタイルの違いもあるだろうが、個人的にはかっちりしすぎて前後の自由度、膝の自由度がヒッチハイカーから見ると制約される感じがする。個人的にはカラコラムのかっちり感より、ヒッチハイカーのゆるゆる感の方が好みなのだが、この辺は好みが分かれるかもしれない。


前後したが脱着の違いを。


ヒッチハイカーは2枚の板にセットされたパックにレールのように通しベースの先端でロックされる。カラコラムはベースの先端付近にある細い左右の2本のピンをインターフェースのガッキにひっかけてセットして、ヒールカップ部にあるロック部分を引き上げてロックする。カタログや写真ではカラコラムのロック方法がものすごく簡単に見えたのだが、実際には初期の渋さも手伝ってか簡単にロックできない。初期の段階ではかなり渋く、かなりの力も必要とする。ヒッチハイカーの初期のパックを通すレールの渋さの比ではない。カラコラムはその構造上クランクを多様している。この部品の馴染みが出ないうちはかなり渋いだろう。ヒッチハイカーは先端のロック部分だけ。しかも上から押し込むだけなので固さを感じても渋さは感じない。

 



加えて、ここでインターフェースのセッティングに触れると、ヒッチハイカーはバートンのスプリットチャンネルの自由度さにより、アングル、スタンス、センターリングの調整はしやすい。アングルのシビアなセッティングだけは時間がかかるが。パックによりセンターリングができない場合はヒッチハイカーのベース部の調整で前後に移動可能なのでセンターリングには問題ない。スパークパックでもスプリットチャンネル同様に近いセッティングが可能だ。

次にカラコラムだが、インターフェースのセッティングでもかなりの時間と慣れを必要とする。必ず取説を見ないと初めての場合システムを完全に理解できないだろう。各部品が微妙に長穴になっている場合があるので、セッティングの幅を広げる半面、完全にセットできない場合も出てくる。カラコラムのインターフェース、ビンディングのベース部は全て6角レンチでセットすることになる。+ドライバーを使用するのはストラップの長さ調整のみ。
スタンス、アングルはスケールで計りながらインターフェースの位置決めをしてスタンスを決定してアングルを合わせてインターフェースにアングル固定部品をセットする。アングルのシビアな微調整は難しいだろう。ベースの先端部品のピンをひっかけてセットするのだが、ベースがインターフェースに収まらない場合がある。微妙にベースのヒール側がインターフェースにぶつかり収まらない。また各調整をしてベースをインターフェースに収める。この辺がカラコラムのセッティングの大変さか?全ての製品がそうであるのかはわからないが登場からカラコラムのセッティングにはある程度の技術が必要、ヤスリや加工が必要な場合もあるというのもうなずける。おそらく自信のない人はショップか詳しい人に頼んだ方が早いだろう。おまけに、カラコラムには細かいセンターリングの調整ができない。できないわけではなく、1段足を後ろ側に移動することができるが、前側には移動できない。調整穴が2つしかないからだ。インターフェース側にも調整はできない。比較的足の大きな西洋人にはあまり必要ではないのだろうか?前足をもう少しトゥ側に移動させたかったのだが、自分の思うセンターリングはかなわなかった。

もう1つ重要なことが、センターリングの問題でかなり苦労してわかったことが・・・なんと右足側と左足側のヒールカップの大きさが違うことが判明。右足側はいい感じに近いセンターリングが出来たのに対して、左足側がセンターからずれる。左足側が前足になるので右足側よりアングルがきつくなるので仕方ないのかと思っていたが、よ~く比べてみると左右でカップの大きさが違っている。高さはかわらないが左足側のヒールカップがあきらかに右足側より後ろ側に来ている。つまり、ヒールカップにブーツをいれるとトゥが左足側の方が下がっているのだ。これでは、右足側左足側均等にセンターリングできるわけがない。製品の均一化ができないのはいただけない。このせいで左足側のトゥストラップの調整ができないことも判明。

ライドモード時のそれぞれの個人的体験、感想を書いたが、インターフェースのセッティングのしやすさ、初期の脱着のしやすさは圧倒的にヒッチハイカーの方が上である。ツアーモードで登行後ドロップポイントでのモードチェンジの場合、インターフェース、ビンディングの雪落としもカラコラムの方がしっかりやる必要がある。ヒッチハイカーはパックにレールが入れば確実にロックできるが、カラコラムはきれいに雪を落としてやらなければ、ベースがインターフェースにセットできない。

今回はここまでとして、次回はツアーモード時の体験、感想、クランポンの脱着、使用時の体験、感想を。出来たら、ランドロード+ヒッチハイカーとソリューション+カラコラムの滑走比較の感想を記事にしたいと思います。

少しでも、BCスノーボーダーの参考に、お役に立てれば。

それでは


スプリットボード考察 9

2018-03-29 | スプリットボード

現時点でバートン、ランドロード159は3シーズン目で使用回数は77回、ヒッチハイカーは81回。

自分にはシーズン途中だが、この時点で振り返ってみる。

特に最近感じているのが、ライドモードにチェンジしたときのビンディングのガタだ。レールスライドさせてセットするのだが、スライドも楽々、ストッパーも楽々。完全にセットされているが、全体にガタがある。いつ頃からなのかは特定できないが、最近特に気になるぐらい感じている。

激安の春用カスタム160にヒッチハイカーをセットしようとすると、レールもきつきつ、ストッパーもきつきつだ。しっかりセットされてる実感がある。

板は違えど、ビンディングは同じ、板のスタンスもアングルも同じ。

じゃあなぜ、ゆるゆるときつきつになるのか?

それはパックの問題だ。バートンの板はチャンネルパックが付属されているのだが、材質はブラスチックだ。これが使用回数の増加とともに、少しづつすり減っているものと考える。

普通の人が3シーズン目でどれほどの回数使用するのかは、個人差があるだろうが、自分としてはこの先100回の使用時には、相当のガタが来るような気がする。

チャンネルパックも消耗品と考え、交換するのが得策だろう。これは、ボレーのパックでも、スパークのパックでも同様のことだと思う。実際にスライドしているパックはプラスチック製だからだ。

ビンディングのベースはアルミ製なので耐久性は高いと思うが、先日のストラップの止め部品の破損も注意が必要だろう。ストラップそのものが切れることは少ないと思うが、数年使用している場合は日頃の点検が必要だろうと思う。

ギアの点検をして、板のメンテをして、良きBCが出来ることを願う。

それでは!


HITCHHIKER の破損について

2018-03-04 | スプリットボード

大阪からの客人と共に道東トリップに行った初日、「東斜里岳」の固い尾根を爆風の中進み、撤退を決め滑降のセットアップの時に、気づいたビィンディングのストラップの破損・・・

「あり得ないわ~!」

と叫ぶものの、どうなるものでもない・・・おそらくモードチェンジまでは辛うじて付いていたのだろう。それがビィンディングを外した時点で脱落したようだ。

苦肉の策で、ストラップを折り曲げ先端を板に持たせて辛うじて固定して、おっかなびっくり静かに滑り降りた。

だが、ツアーモードで板を割った時には為すすべがなかった。潔くトゥーは固定せず、アンクルストラップで登り返し、樹林帯のトレースを自動運転で帰った。

 

まさかこんなところが?という破損だったのだが、これがやっと登った急斜で最高のパウダーだったらどうだったろうか? 思い切り行けず、いつ外れるかもしれない状態では滑った気もしないだろう・・・

まあ今回は途中撤退で、斜度も距離もあまりない場所だったので、不幸中の幸いだったような気がする。遅れながらも無事には帰ってこれたのだから・・・

 

問題はそれからだった・・・あと2日彼らと滑る予定なのだが、修理できなければ、スノーシューでソリッド背負ってということになる・・・

彼らと別れて大急ぎで帰って士幌のホームセンターで何か代用品で修理できないか?探しまくった。ホーマックの小さい版ニコットでだ・・・1時間探しまくってやっと代用品になりそうなものを見つけた。コンクリートに打ち込むエビプラグというもので、この径の物はこれしかなかった。

 

 

引っ越しと共に自分の工具を会社の土場においてあるために、土場の倉庫の中で加工した。自宅から1~2分・・・

なんとか事なきことを得た。次の日からもなんとかなりそうだ。すっかりいい時間になってしまった。

 

HITCHHIKERに限らず、SPARK R&D TESRA・ T1も同じベースなので注意してください。


これから破損した場所を紹介します


 

トゥストラップは可動式になっていて、自由に動き、足を固定する時に半円に切り抜かれた場所で止まりラチェットで締めるという構造。

 

 

 

でっ、今回破損したのはここ

 

 

ストラップの中を通る径よりストラップの外の径が多きいため抜けずに固定され、半円の切り欠きにぴったしはまるという構造。

 

 

ストラップの径は8㎜弱(もしかしたらインチサイズかもしれないが)、これと同じものは作れない・・・8㎜の棒状も物を見つけ出しストラップの穴に通すと、きつめで動かない。とりあえずはこれで固定されるが、緩んでまた抜けてしまうかもしれない。少しぐらいなら抜けないように外側を少し長めにカット。

 

 

 

 

 

 

この状態で、「藻琴山」「三国峠」を滑ったが異常はなかった。100%安心ではないが、モードチェンジの際に確認して、慎重にストラップを締めれば問題はなさそうだ。もちろん修理に使ったものを常時持っている。万が一にために、結束線という鉄筋縛りに使う細い針金のようなものも持ち歩いている。

 

このような状態になった人や、もしこれからトラブルに遭ってしまうかもしれない人のために・・・

 

それでは