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東京に大雪が降ると

2021年01月26日 | 焼き芋みたいなショートエッセイ

    焼き芋みたいな
    エッセイ・シリーズ⑯
    『 東京に大雪が降ると 』


     氷点下41度の記録を持つ、
     北海道の豪雪地帯に生まれ住んでいた者からすると、
     <東京5㎝積雪でけが人続出!>というニュースを見る度に、
     「たった5㎝で何で?」といつも不思議に思っていたけども、
     その理由はこっちに来て分かった。


     東京で初めて迎えた大雪の翌朝、
     ちょっとした坂がまったく、本当にまったく登れなくて格闘した事がある。

     履いてる靴は冬用じゃなかったけど、こんなにも歯が立たないものかと驚いた。



                 



     凍った坂道が3歩も登れない。

     どんなに踏ん張っても「ウソだろ」と声をあげるくらい、
     ツルツル滑って登れないのだ。
     「ん?君、なーにやってんの?登れないの?」
     全面凍結した坂が小馬鹿にしたように笑っている。
     「んなろー!絶対登ってやるかんな。ナメンなよなー」
     僕は必至で何度も戦いに挑むのだが、

     どうにもこうにもノーマルな靴では勝負にならない。
     そしてコケた。膝を思いきり打った。
     <東京・雪でケガ人続出!>の一人になった瞬間だった。
     雪国育ちの道産子の誇りは、あの日いとも簡単に粉砕されてしまったのだ。
     やはり何事も、
現場に来てみないと実情は分からないものだなあ。
     気ぃつけるべさ。

   

              星空Cafe、それじゃまた。
                  皆さん、お元気で!



           

        









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