事故を未然に防ぐ

こんばんは
本日は、ヒヤリハット報告書を出していただけたので、それを話題にします。
高齢者施設では、日常に多くのリスクが存在しています。机の上に置かれた花が異食事故につながる可能性もありますし、床に落ちた小さなごみも転倒事故を誘発する可能性もあります。現に、季節を感じて頂こうとして用意した柿をかじってしまう入居者さんもおりました。
今回出して頂いたヒヤリハットは、居室に行かれた時にベッドに移ろうとしたというヒヤリハットです。
職員さんが付いて行かれたので事なきを得ましたが、車椅子からの転倒のリスクがありました。
このような時に起きるのが、「怪我をさせてはいけない」という思いと「行動を制限しすぎてはいけない」という思いの、倫理上のジレンマです。防げるであろう介護事故は少なければ少ない方がよいですが、かと言って「あれはダメ」「これもダメ」と行動を雁字搦めにしてしまうのもよい介護とは言えません。
今回のように事故を未然に防ぐヒヤリハット報告書を出してもらうことで、かかわる人間がどういったリスクがあるのかを頭に入れて行動することができますので、行動を制限しすぎるという事態も防げるのではないかなあと思います。

特養でも、おやつを食べていいじゃあないか

本日の特養川部苑では、わらび餅がおやつに出されました。
入居者さんにとって「おやつを食べることは生活に必須なことですか？」と問われたら、そうでもないと言えるかもしれません。世の中には、おやつを食べなくても健康で文化的な生活を営んでいる方は多くいますので…。
しかし、最近の『特養ドーナツ死亡事故』の高裁の判決でも『食事の提供は「健康や身体活動を維持するためだけではなく、精神的な満足感や安らぎを得るために重要だ」』と述べられたように、食事の提供はもちろんですが、おやつは入居者さんの生活に潤いを与えるためにあってもいいものかなあと思います。
　　　　

今の機器を使って

先日、スマートフォンに感心されていた入居者さんがいたので、他に何かできないだろうかと考えました。
喫茶店によく通っておられた入居者さんに、googleのストリートビュー？を使って、その景色を見せると「そうそう、ここやよ。ここ〇〇やわ。」と笑顔で話をされました。
また、昔の歌謡曲を映像付きで流すと指差して喜ばれて、映像に合わせて歌う入居者さんもおられました。
他の施設では、ＡＲで自宅や故郷の景色を見せるということもされていると新聞で見たこともあります。
今の機器を使えば、いろいろな挑戦ができそうです。

花火

8月9日、特養川部苑の側で花火が上がりました。他にも市内の各所で花火が上がったそうです。
20時からということで、見られた入居者さんとそうでない入居さんといましたので、本日、私が撮影した花火の映像を見せました。
「花火」「きれいやねえ」と喜ばれる方もおりますし、スマホ自体に興味を持ち「ハイカラな物使ってるね」と感心される方もおりました。
今年は大きな花火大会が全国で中止される中、僅かですが喜んでもらえたかなあと思います。
　　　　　　　　　　　　

モチベーション

入居者さんの中には、自身でできることを自身でされる方、時には助けてほしいと言われる方、一度できない＝私にはできないと拡大解釈をしてしまう方など、様々なとらえ方をされる方がいます。
そんな方々の動機づけをする際に、介護職員からの声掛け・働きかけを行い、いかに『内発的動機付け』をさせるかが大切だと感じています。
入居者さんが少しでも自身でしようとした時に、その努力を認め励まし、機能を維持していただいたり、自身でできることの素晴らしさを大げさなぐらい伝え、それならやってみようかなと入居者さんに思わせたりします。
介護職員（対人援助を行う職）には必須な技能ではないかなと思っています。