三浦氏の米国での逮捕が一事不再理違反だという本ブログでの指摘がほかのメーリングリストなどで引用されて、議論されたらしい。そこでの議論を聞く限り、現時点では、一事不再理が他国での判決についても成立するとは言えないという見解が有力であることは認めざるを得ないようだ。国際法に疎い者の思いこみだったようです。
しかし、私は、日本市民が米国政府(州政府)に対し、一事不再理違反だと主張することはできるし、するべきだと思う。
欧州連合基本権憲章の第50条(刑事手続における一事不再理の権利)には、「何人も、法律に従って連合内ですでに確定的に有罪又は無罪の判決を受けた行為について、刑事手続きにおいて再び裁判され又は処罰されることはない」とされている。
原文(といっても英語しか分からないで英語のみ)を紹介すると、
Article 50
Right not to be tried or punished twice in criminal proceedings for the same criminal offence
No one shall be liable to be tried or punished again in criminal proceedings for an offence for which he or she has already been finally acquitted or convicted within the Union in accordance with the law.
となっている。
前文には、「連合は、欧州の人民の文化及び伝統の多様性、構成国の国民的アイデンティティ並びに国家、地域及び地方レベルにおける公の当局の機関を尊重しつつ、これら共通価値の保持及び発展に貢献する」とある。
この欧州連合基本権憲章は、各国の裁判で適用されるものとはされていない。しかし、構成国が互いに相手の国家を尊重することで、一事不再理が国家レベルを超えて適用されるべきだという理想がここに体現されているのではないだろうか。
現状での一事不再理の適用のあり方に関する私見(一国で刑事確定判決を受けた者は同じ事実で他国でも裁かれない)は少数説かもしれない。
しかし、相互に相手国を信頼し合う関係を国際社会の基調とするべき現代社会では、私見こそが普遍化されなければならないと考える。
日本国憲法前文には次のように書かれている。
【日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。】
軍隊を捨て名誉ある地位を占めようとしたのと同様に、他国の刑事手続きを尊重することで名誉ある地位を占めるべきではないでしょうか。「私たちは米国の裁判を尊重する。だから、日本の裁判も尊重するべきだ」と。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
※このブログのトップページへはここ←をクリックして下さい。過去記事はENTRY ARCHIVE・過去の記事,分野別で読むにはCATEGORY・カテゴリからそれぞれ選択して下さい。
また,このブログの趣旨の紹介及びTB&コメントの際のお願いはこちら(←クリック)まで。転載、引用大歓迎です。
なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。

1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。
しかし、私は、日本市民が米国政府(州政府)に対し、一事不再理違反だと主張することはできるし、するべきだと思う。
欧州連合基本権憲章の第50条(刑事手続における一事不再理の権利)には、「何人も、法律に従って連合内ですでに確定的に有罪又は無罪の判決を受けた行為について、刑事手続きにおいて再び裁判され又は処罰されることはない」とされている。
原文(といっても英語しか分からないで英語のみ)を紹介すると、
Article 50
Right not to be tried or punished twice in criminal proceedings for the same criminal offence
No one shall be liable to be tried or punished again in criminal proceedings for an offence for which he or she has already been finally acquitted or convicted within the Union in accordance with the law.
となっている。
前文には、「連合は、欧州の人民の文化及び伝統の多様性、構成国の国民的アイデンティティ並びに国家、地域及び地方レベルにおける公の当局の機関を尊重しつつ、これら共通価値の保持及び発展に貢献する」とある。
この欧州連合基本権憲章は、各国の裁判で適用されるものとはされていない。しかし、構成国が互いに相手の国家を尊重することで、一事不再理が国家レベルを超えて適用されるべきだという理想がここに体現されているのではないだろうか。
現状での一事不再理の適用のあり方に関する私見(一国で刑事確定判決を受けた者は同じ事実で他国でも裁かれない)は少数説かもしれない。
しかし、相互に相手国を信頼し合う関係を国際社会の基調とするべき現代社会では、私見こそが普遍化されなければならないと考える。
日本国憲法前文には次のように書かれている。
【日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。】
軍隊を捨て名誉ある地位を占めようとしたのと同様に、他国の刑事手続きを尊重することで名誉ある地位を占めるべきではないでしょうか。「私たちは米国の裁判を尊重する。だから、日本の裁判も尊重するべきだ」と。
★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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なお、こちらで(←クリック)、350円、1000万人寄付運動を展開していましたが、井原氏落選の結果を受けてペンディング状態です(こちら参照)。バナーは、SOBAさんの提供です。手のひらに何も乗っていない猫の手には、実は、知恵、呼びかける力など賛同するパワーが乗っているということです。まさに、今回の運動にぴったりですね。
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1月17日にはNPJ/PEOPLE’S PRESS設立記念集会を開催し、多くの方に来場いただきました。ありがとうございました。近く、生中継していただいたアワープラネットTVでオンデマンド放送される予定です(http://www.ourplanet-tv.org/whats/2008/20080117_17.html)。