普天間移転問題・怒りの追撃シリーズを展開してきましたが、ここにきて、朝日新聞と毎日新聞の社説が、辺野古即断一辺倒から時間をかけてほかの候補地を検討すべきであるという方向に動いてきたようにうかがわれます。29日付朝日新聞の社説タイトルは、【本気で「県外」探ってみよ】(http://www.asahi.com/paper/editorial20091229.html)、同日付毎日新聞社説の見出しは、【移設の原点を踏まえて(http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20091229k0000m070113000c.html)。いずれもこれまでのヒステリックな対米関係悪化危惧論から引いた形の原稿となっている。年末に嬉しいニュースだ。
しかし、問題は、引いて考える時には、事実が必要になるわけで、そのために、沖縄に残る海兵隊が一体、なんという部隊でどういう機能を持っているのかを明らかにすることはマスメディアの責務と言ってよい。日米両政府は、この点について、いまも、口を濁している。しかし、沖縄にあるジャングル訓練場を利用することが予定されているという情報がネットなどでささやかれている。では、その訓練場は、どうなるのか…。
ヒントになる記事がある。
琉球新報は、2006年6月14日、【ジャングル訓練移転可能性も 海兵隊指導官が示唆】という見出しで、
【在沖米海兵隊は13日、報道各社に米軍北部訓練場でジャングル戦闘訓練の様子を公開した。訓練担当のキングスレー・プライス首席指導官(一等軍曹)は、同訓練場が米国防総省唯一のジャングル戦訓練場として重要性を強調しつつも、フィリピンやグアムで同様の訓練を行う可能性については「(グアムなどでの施設を改良すれば)できる」と明言、訓練移転の可能性に言及した。
海兵隊報道部によると、報道陣への訓練公開は2000年サミット以来という。同訓練場のロバート・サンチェス司令官(中佐)は訓練公開の理由について、県民に同訓練場の機能や役割をより広く知ってもらいたいとの考えを説明した。】という記事を伝えている。
そうだとすれば、沖縄の海兵隊は、グアムに訓練場が完成すれば、総移転することが可能だということになる。
この米軍の姿勢は、日本側が辺野古埋め立て案に飛びついたために変わったようだ。
その後、琉球新報は、2008年7月【イスラエル、独、オランダ軍 北部訓練場で演習検討】というタイトルで、
【沖縄本島北部の米軍北部訓練場で、日本の自衛隊を含む米国以外の国の軍隊がジャングル戦闘訓練の計画を検討していることが30日までに分かった。ドイツ軍、イスラエル軍、オランダ軍と自衛隊の4カ国の連絡官が5月21日、米本国の海兵隊の案内で同訓練場を視察した。併せて、同訓練場では、在沖米海兵隊だけでなく米本国の予備兵も共同使用していることも明らかになり、訓練使用が拡大されている。沖縄に駐留している以外の米軍の部隊や他国軍による使用は、本来の施設提供目的を超えたもので、際限ない基地機能拡大につながると懸念が広がりそうだ。】
と報道している。
米側は、日本が「思いやり予算」まで支払って、恒久的な海上埋め立て飛行場をつくってくれるなら、沖縄の訓練場の利用方法も拡大しようか、と考えたようなのだ。
つまり、日本の政府及びメディアが事実を伝えないために、米側のグアム完全移転の話が消えていったわけだ。
もちろん、噂されているように、自民党政権は、普天間埋め立ての利権との関係で、グアム完全移転をむしろ、引きとめたかもしれない。表向きは、「抑止力が必要だから」という理由で。
アメリカ側は、思いやり予算までもらえて、ジャングル訓練場を維持できるなら、それに乗らないはずがない。
アメリカのメリットは、
①飛行場などをただでつくってもらえる。
②思いやり予算で基地内従業員の人件費などを日本側が支払ってくれる。
③海兵隊のジャングル演習場を新たに本国でつくるとすると、環境調査など大変な手間がかかる。
④海兵隊を海外体験させるのにジャングル演習とくっつければ、安上がり
…などなど
で、日本のメリットは…
。
というような議論を紙面・番組で行うとともに、「実は、アメリカは引きたいんだけど、日本政府が頼んで残ってもらうことになった」…というような特ダネをつかんで、有権者に事実を伝えることがメディアの役割ではないでしょうか、ね。
そうしないと、たとえば、海兵隊のジャングル訓練場はそのまま残り、いつまでもその分のための思いやり予算を支払うことになりかねない。
冒頭の写真は、訓練の一場面。larryzou@ , Australia N.S.W Sydney, Australia さんのクレジット。http://www.igosso.net/id/3863446329.htmlより。
なお、アメリカの青年たちが、楽しげに(?)訓練をする様子が下記サイトでご覧になれますので、ぜひ、どうぞ。海兵隊(の訓練部隊)が残ることで、日本の抑止力に貢献するっていう洗脳から目覚めること疑いなし…。
http://militarytimes.com/multimedia/photo/05192008_jungle_warfare/
さらに、おまけ。キッズ海兵隊→http://www.japanupdate.com/?id=1473
【関連記事】
「普天間移転問題・怒りの追撃シリーズ第5弾(`ヘ´)~読売のグアム移転費7割減報道、ねつ造の疑い濃厚」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/00998cee4a5c38075846f7f6a911246a)
「普天間移転問題・怒りの追撃シリーズ第4弾(`ヘ´)~歴史のねつ造に加担する大新聞+小沢辺野古反対表明」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005?sess=e9eb06a99cbcc3aa7fab07f6f7026767)
「普天間移転問題・怒りの追撃シリーズ第3弾~国務省記者会見でロードマップが最良と暴言した記者は誰?」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/7c405cba3fa9a8a434aac3724dd7c322)
「普天間移転問題・怒りの追撃シリーズ第2弾(`ヘ´)~国務長官と大使の会議録の情報公開を請求しました」 (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/e928f1d84b8721b5890b8ef42de9527c)
「頭に来たので、米国務省に誰が大使を呼び出したのかを質問しました~普天間移転問題で」
(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/a23e6f4de4948eb6a03c012b2ca5a0a6)
「普天間移設で米国務長官が現行案受け入れ要請のため大使を呼んだというが、違うでしょう(^^) 」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/aaa7f69e6792bcbffa520e2e027fb0b9)
「ほらね、やっぱり、国務長官が大使を呼び出したんじゃなかったでしょ~普天間移転問題」
(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4fcd6ce38e643e2fe43c4a8835a87a35)
「グアムに67機+9機を移転するという米国文書原文~普天間+岩国を十分カバー」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/0322e2681ac6a7d746c1330e408044a4)
「朝日新聞の米軍基地特集記事はプロパガンダ?~公開質問状、本日発送」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/d2a25bc47e365601dbb9546f4e66e7bc)
「日本の米軍基地維持費負担は世界の80%~みかじめ料を払うのはやめよう!」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4efdf7f0142dc0f61376a9dedce10eea)
「国会図書館が米兵らに対する裁判権放棄に関する資料を隠した理由~ひき逃げ死亡事故の遺族らに説明してみよ」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/f3d52bb9d63bafb68956773b7b18be93)
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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しかし、問題は、引いて考える時には、事実が必要になるわけで、そのために、沖縄に残る海兵隊が一体、なんという部隊でどういう機能を持っているのかを明らかにすることはマスメディアの責務と言ってよい。日米両政府は、この点について、いまも、口を濁している。しかし、沖縄にあるジャングル訓練場を利用することが予定されているという情報がネットなどでささやかれている。では、その訓練場は、どうなるのか…。
ヒントになる記事がある。
琉球新報は、2006年6月14日、【ジャングル訓練移転可能性も 海兵隊指導官が示唆】という見出しで、
【在沖米海兵隊は13日、報道各社に米軍北部訓練場でジャングル戦闘訓練の様子を公開した。訓練担当のキングスレー・プライス首席指導官(一等軍曹)は、同訓練場が米国防総省唯一のジャングル戦訓練場として重要性を強調しつつも、フィリピンやグアムで同様の訓練を行う可能性については「(グアムなどでの施設を改良すれば)できる」と明言、訓練移転の可能性に言及した。
海兵隊報道部によると、報道陣への訓練公開は2000年サミット以来という。同訓練場のロバート・サンチェス司令官(中佐)は訓練公開の理由について、県民に同訓練場の機能や役割をより広く知ってもらいたいとの考えを説明した。】という記事を伝えている。
そうだとすれば、沖縄の海兵隊は、グアムに訓練場が完成すれば、総移転することが可能だということになる。
この米軍の姿勢は、日本側が辺野古埋め立て案に飛びついたために変わったようだ。
その後、琉球新報は、2008年7月【イスラエル、独、オランダ軍 北部訓練場で演習検討】というタイトルで、
【沖縄本島北部の米軍北部訓練場で、日本の自衛隊を含む米国以外の国の軍隊がジャングル戦闘訓練の計画を検討していることが30日までに分かった。ドイツ軍、イスラエル軍、オランダ軍と自衛隊の4カ国の連絡官が5月21日、米本国の海兵隊の案内で同訓練場を視察した。併せて、同訓練場では、在沖米海兵隊だけでなく米本国の予備兵も共同使用していることも明らかになり、訓練使用が拡大されている。沖縄に駐留している以外の米軍の部隊や他国軍による使用は、本来の施設提供目的を超えたもので、際限ない基地機能拡大につながると懸念が広がりそうだ。】
と報道している。
米側は、日本が「思いやり予算」まで支払って、恒久的な海上埋め立て飛行場をつくってくれるなら、沖縄の訓練場の利用方法も拡大しようか、と考えたようなのだ。
つまり、日本の政府及びメディアが事実を伝えないために、米側のグアム完全移転の話が消えていったわけだ。
もちろん、噂されているように、自民党政権は、普天間埋め立ての利権との関係で、グアム完全移転をむしろ、引きとめたかもしれない。表向きは、「抑止力が必要だから」という理由で。
アメリカ側は、思いやり予算までもらえて、ジャングル訓練場を維持できるなら、それに乗らないはずがない。
アメリカのメリットは、
①飛行場などをただでつくってもらえる。
②思いやり予算で基地内従業員の人件費などを日本側が支払ってくれる。
③海兵隊のジャングル演習場を新たに本国でつくるとすると、環境調査など大変な手間がかかる。
④海兵隊を海外体験させるのにジャングル演習とくっつければ、安上がり
…などなど
で、日本のメリットは…
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というような議論を紙面・番組で行うとともに、「実は、アメリカは引きたいんだけど、日本政府が頼んで残ってもらうことになった」…というような特ダネをつかんで、有権者に事実を伝えることがメディアの役割ではないでしょうか、ね。
そうしないと、たとえば、海兵隊のジャングル訓練場はそのまま残り、いつまでもその分のための思いやり予算を支払うことになりかねない。
冒頭の写真は、訓練の一場面。larryzou@ , Australia N.S.W Sydney, Australia さんのクレジット。http://www.igosso.net/id/3863446329.htmlより。
なお、アメリカの青年たちが、楽しげに(?)訓練をする様子が下記サイトでご覧になれますので、ぜひ、どうぞ。海兵隊(の訓練部隊)が残ることで、日本の抑止力に貢献するっていう洗脳から目覚めること疑いなし…。
http://militarytimes.com/multimedia/photo/05192008_jungle_warfare/
さらに、おまけ。キッズ海兵隊→http://www.japanupdate.com/?id=1473
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「普天間移転問題・怒りの追撃シリーズ第5弾(`ヘ´)~読売のグアム移転費7割減報道、ねつ造の疑い濃厚」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/00998cee4a5c38075846f7f6a911246a)
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「頭に来たので、米国務省に誰が大使を呼び出したのかを質問しました~普天間移転問題で」
(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/a23e6f4de4948eb6a03c012b2ca5a0a6)
「普天間移設で米国務長官が現行案受け入れ要請のため大使を呼んだというが、違うでしょう(^^) 」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/aaa7f69e6792bcbffa520e2e027fb0b9)
「ほらね、やっぱり、国務長官が大使を呼び出したんじゃなかったでしょ~普天間移転問題」
(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4fcd6ce38e643e2fe43c4a8835a87a35)
「グアムに67機+9機を移転するという米国文書原文~普天間+岩国を十分カバー」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/0322e2681ac6a7d746c1330e408044a4)
「朝日新聞の米軍基地特集記事はプロパガンダ?~公開質問状、本日発送」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/d2a25bc47e365601dbb9546f4e66e7bc)
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「国会図書館が米兵らに対する裁判権放棄に関する資料を隠した理由~ひき逃げ死亡事故の遺族らに説明してみよ」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/f3d52bb9d63bafb68956773b7b18be93)
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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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