東京リサーチ日記

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「幸せやった。本当にお礼を申し上げたい。素晴らしい人でした」

2020-08-28 00:00:00 | 日記
 2020年8月28日、1980年代の漫才ブームを支えた女性漫才コンビ「今いくよ・くるよ」の今いくよ(いま・いくよ、本名・里谷正子=さとや・まさこ)さんが2015年5月28日午後5時58分、胃がんのため大阪府内の病院で死去した。67歳だった。2015年5月29日、京都市内で相方の今くるよ(当時67)、家族、近親者らによる密葬形式で通夜が営まれ、くるよがいくよさんの最期の様子を明かした。気丈に話していたくるよだったが、最後には頬を涙でぬらしたのであった。くるよは、病室ではいくよさんの足をさすったりしながら「がんばりや」と激励し続けた。「気ぃ遣いやから“ありがとう”っていう顔もするんです。でもモニターではあらあらっていう数字になって、ゼロになったんです。でも素晴らしいのは最後まで笑顔でした。“がんばるよ”っていうサインを送ってくれて、わたしも“がんばりや”って言いました」と説明したのである。3日ほど前には、名前を呼ばれ「里谷正子、28歳です」と本名を告げて年齢も若く言い、看護師を笑わせる場面もあったという。くるよが思わず「ナイスギャグ」とほめると、いくよさんもニッコリ。これが2人が交わした最後の言葉となったのだ。お笑いは最期まで続いたのである。心残りはデビュー45周年の舞台に立てなかったことだった。くるよが「がんばろう、(45周年まで)あとちょっと」というと、いくよさんもしっかりとうなずいていた。くるよは「本当に45周年やりたかったです」とポツリ。「わたしが舞台で倒れたときに支えてくれたでしょ。命の恩返しをしようと思ってたのに、なんで?」と無念の思いは尽きなかったのである。くるよは、最後の最後には涙をこらえきれず「ありがとう」と涙。「幸せやった。本当にお礼を申し上げたい。素晴らしい人でした」と天国に旅立った相方に感謝の言葉を送った・・・昭和のお笑い人が一人いなくなった・・・(井森隆)