旧聞に属する話題ですが、
ずっと自分の中で引っかかっていることなので、書くことにします。
代替出場となった高知高校は、1回戦で負けました。
すでに引退していた3年生にも急遽招集がかかったそうで、
何かと大変だったろうと思います。
何より、こんな形で出場が決まったとあっては、
選手も素直には喜べなかったのではないでしょうか。
明徳義塾が出場辞退となった原因は、
部員の喫煙や体罰といった“不祥事”を、
監督が隠蔽してしまったことにあると言われています。
隠蔽とは、すなわち高知県高校野球連盟や日本高校野球連盟に
“不祥事”を報告しなかったということです。
さて、当然のことながら、未成年者の喫煙は犯罪となります。
…と書いておきながら、どういう法律に抵触するのか、
僕自身よく判っていません。
そこでネットで調べてみたところ、
未成年者喫煙禁止法なる法律があることがわかりました。
で、自分なりに把握した限りでは、
煙草を吸った本人に対する処罰よりも、
未成年者と知りながら煙草を売った人間や、
喫煙の事実を知りながら放置していた親に対して、
罰金刑が下されるようなのです。
個人的には、見ず知らずの高校生が煙草を吸ったところで、
「どうぞお好きに」程度のことしか思いません。
受動喫煙の問題がありますので、
喫煙そのものはやめてほしいわけですが、
法律違反という印象はさほど持ちません。
とはいえ、某アイドルの飲酒が大問題になっているように、
世間の耳目を集める場においては、
法律違反という事実に注目が集まるのはやむを得ないところです。
さらに体罰(先輩から後輩への)もあったそうですから、
早期に発覚したとしても“さらしもの”になったことでしょう。
ただ、そのことと出場辞退とは別の問題だと思うのです。
たとえば、予選大会の試合中に何らかの不正があったとか、
相手高校が前日に食べた夕食に下剤を盛ったとか、
野球や試合に直接関わる不正があったとするならば、
それは出場辞退、というよりも出場停止になってしかるべきです。
ですが、喫煙も体罰も、
野球の試合には直接関わらない“不祥事”です。
部内の人間関係や秩序に問題はあったのかもしれませんが、
それをもって出場できないのであれば、
最初から部員なり監督なりの面接をやって、
“人間性”を審査するべきじゃないでしょうか。
もちろん、これはナンセンスな提案です。
スポーツ選手はみな聖人ではないのですから。
喫煙した、もしくは体罰に荷担した生徒は、
最悪退部扱いとして、
少なくとも選手として起用しなければいいと思うのです。
“甲子園”に出場するチームは注目を浴びます。
当然、選手の言動にも自己規制が求められます。
そんなこと、高校生にもなれば判ることでしょう。
“らしくないこと”が露見すれば、
自分の選手生命にはマイナスである。
だとすれば、端からやらなければいい。
喫煙や体罰の“原罪”は、もちろんあります。
ただ今回の一件は、その原罪の重さゆえではなく、
高校野球という体面を保つためがゆえに
起こったのではないでしょうか。
だいたい真夏の炎天下で、
消耗の激しいトーナメント戦をやるということ自体、
相当に異常なことです。
命に関わる事態が起こっても、何ら不思議ではない。
3年生でも出場できる時期はここしかないというのであれば、
せめてドーム球場でやったらどうだろう。
伝統と高校生の健康、どちらが大事なんだろう。
高校球児がすべからく天使ではないだろうけれども、
プロを目指して頑張る彼らの情熱は、
やはり素晴らしいものだと思いたい。
そうした情熱が、今回踏みにじられてしまった気がしてなりません。
スポーツマンシップって、そういうもんじゃないだろ。
問題を起こした生徒の出場停止、
事態を隠蔽した(これも何か違う気がするんだけど)
監督の辞任は仕方ないとしても、
やはりチームの出場辞退は間違いだったと思います。
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とみしゅう
hiromu
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