問題となっているソフトは、不正なID(ネット等で不正に流れているもの)を入力すると、そのユーザーを特定できる個人情報を収集できる仕組みになっていたらしい。
とはいえ、正規のユーザーが同様の被害に遭わないという保証はない。
入力ミスしたIDが、たまたま不正IDに該当する可能性があるわけだから。
でも、作者の気持ちはよく判る。
自分が精魂込めて作ったソフトが、勝手に利用されたくはなかろう。
それに対する防御策を持ちたかったのだろうと、善意的に解釈している。
僕もシェアウェアを何本か使っている。
メールソフトのBecky!、メモ帳・HTML取り込み等の機能を持つ紙copi、など。
いずれも規定の料金を払い、正当なライセンスを取得した。
同一のIDで複数のPCにインストールすることは、たぶん可能なのだろう。
そこまで厳密にチェックしているシェアウェアは、そんなに多くないと思う。
シェアウェアの作者は一個人の場合が多い。
そこまでの労力は割けないはずだ。
シェアウェアは、動作が軽快で、ある特定の機能に特化しており、使い勝手のよいものが多い。
メーカーのソフトに比べればサポートも貧弱だし、不具合も多いのかもしれないけれど、個人的にはさほど不便を感じたことがない。
ソフトウェアとは、そもそも不完全な存在であるわけだから、必ず何かしらの不具合は起こる。
トレンドマイクロの一件しかり。
大事なことは、その不完全なもの(ソフトウェア)に依存しているのだという認識を、ユーザーも持つべし、ということだ。
そして、そのソフトウェアは誰かが作ったものであり、それに対する対価はユーザーが払わなくてはいけないということ。
当然、その対価にはソフトの不具合というリスクも含まれている。
PCで痛い目に遭いたくなかったら、PCを使わなければいい。
そんな矛盾を本気で実行したくなるほど、PC関連のトラブルは年々増えているように思える。
新しい技術は増える一方だけれども、それを使うのはユーザーという個人だ。
何もかもを詰め込めるほど、PCという箱は大きくない。
ソフト同士・ハード同士の相性は依然として存在するし、同じに見える環境でも一方だけで不具合が起こることだってある。
かつて機械は叩けば直ると言われた。
愛情を込めて接すれば、それに応えてくれると言われた。
それはPCにおいても、あまり変わっていないんじゃないかと思う。
PCの前に座っているのは人間であり、そのPCを組み立てたのもまた人間だ。
そこに“魂”のかけらが残っていたって、不思議じゃない。
だから、やっぱり感謝の気持ちは必要なんだろう。
もちろん、気持ちを形で示すという誠意も。
ただより高いものはない、と古人も言っているではないか。
「釣りはいらないよ」とやせ我慢することもたまにはいいかもしれない。
というわけで皆さん、対価はきちんと払いましょう。
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