仏教でいうところの四十九日は、「中間世界に滞在する」という意味になるが
以下引用文中にて、太古神道の説明で「四十九日」が登場するが、これは仏教でいうところの「中間世界に滞在する四十九日」ではない、「死後四十九日後の現世の様子を死者に見せてあげる」という意味である
日本の行事は、宗教、信仰はチャンポンでお構いなし、そんなわけだからお葬式などは大概仏教の僧侶の活躍の場になっているので、死後四十九日後あたりで、残された身近な人々が、どんな行動をしているかを見れば、有無を言わさずはっきりと「自分が死んでいる」ことが分かりやすいのだろう
「神道の生き方」は絶版、現時点で古本は存在するようだが、やはり数は少ないのでいつ入手困難になるかわからない
故山蔭基央氏は戦後の日本を憂慮しておられた
僭越ながら一助となるべく
山蔭神道家第79代故山蔭基央氏の著書「神道の生き方」学研パブリッシング社
心より哀悼の意を表し、敬意を持って引用させていただく
p299 1行
極彩色の世界
こうした初歩の世界における学習を終えると、極彩色の世界に案内される。
ここは七色に光り輝く世界で、まさに百花繚乱りょうらん。春の景色に似た世界が広がっている。野には色鮮やかな草花が咲き乱れ、小川には清冽な水が流れる綺麗な世界である。
とはいえ、よくよく周りを見わたせば、空には太陽はなく、鳥も飛んでいない。他に人もいない。しかし不思議と寂しさを感じない。むしろ妙に心は満たされている。世にいう極楽浄土とは、こういう世界であろう。
そうこうしているうちに、知人が現れる。
その知人は「お前が死んで四十九日間が過ぎた。残された家族はいろいろ法要をしてくれているようだから、その様子を見てみるか?」と語り、まるで窓の外の風景を映し出すかのように、現世の家族の姿を見せてくれる。しかし家族と言葉を交わすことはできない。
知人は「よくわかったか?ここは別世界だ。もう現世には戻れない。子孫の状況を見たいときは、このようにして見せてあげよう。だからお前はもっと高い世界で暮らすように修行をしなければならない」と語り、次の世界へと案内してくれる。
この極彩色の世界は、いうなれば下部極楽浄土と呼ぶべき世界で、太古神道では下部幽界と称し、決して高い世界ではない。
霊界の構造 山蔭基央氏の著書「神道の生き方」p257図 参考
高天原(根源神界) 諸神界 |
全人類の守護神 |
第九層 第八層 第七層 第六層 浄明界 第五層 第四層 第三層 第二層 浄明界 第一層 |
天仙界・如来界 地域・国の守護神として 活動できる世界 遠祖明神の世界
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地仙界・菩薩界(聖使命自覚界) 縁者の守護霊となることができるが、 時に子孫のために下ってくることもある。 |
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第七層 第六層 第五層 霊界 第四層 第三層 第二層 第一層 |
上部極楽世界 (精神的満足界)
子孫の守護霊となれるが、不安定である からいっそうの浄霊供養を要する世界
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第五層 第四層 幽界 第三層 第二層 第一層 |
下部極楽世界 (物質的満足界)
子孫に憑依し供養を受けないと 幸せになれない世界 |
第三層 冥界 第二層 第一層 |
迷妄界・苦悩界 (物心両面不満足) 重病をもたらす悪霊のいる世界 |
地獄界 |
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