たまたまYoutubeで国鉄民営化の動画がお勧めに出てきました。マニアが解説していることなので、必ずしも正しいとは限らないのですが、色々と思うところもありました。自分は国鉄が民営化される前に生まれていますが、国鉄時代はほとんど記憶がありません。田舎に住んでいたので電車に乗ることがほとんどなかったのもありますが、そもそも相当幼いころに民営化されているので、記憶がないというより国鉄時代を知らないという方が実態に近いと思います。
それでもこういうのとかこういうのを見ると懐かしいと感じてしまうのは、国鉄からJRになってもしばらく国鉄時代の車両が運用されていたのと、確かプラレールに国鉄の車両があって、散々遊んだからだと思います。自分はマニアではないので型番はわかりませんが、緑とオレンジの車両は自分も持っていたし、好きだった記憶があります。またクリーム色の電車は確か特急に使われていて、乗った記憶もありますが、どこからどこへ行ったのかは覚えていません。多分両親か祖父母かわかりませんが、一緒にどこかへ行ったときに乗ったのだろうと思います。
国鉄民営化の時に必ずセットで言及されるのは債務と組合ですが、債務もめちゃくちゃなら組合もめちゃくちゃで、当然今の新幹線やリニアと一緒で政治も介入し運賃一つとっても自由にできない中で、「結局誰がどうやったとしても、最終的に破綻して民営化せざるを得なくなるまでどうにもできなかったのではないか」と思いました。国鉄の歴史には個人的に興味もあり、本も何冊か読みましたが、「ではいつの時点でどうしたらよかったのか、果たしてそんなことは実行可能だったのか」という疑問がいつも残ります。理論的には極めてシンプルな話ではあるのですが、どんな提案も「実効性」という部分で難があります。
最近分割民営化が誤りだったという主張をする人まで現れたようですが、民営化の本当のメリットは「過激な組合の解体」と「不採算路線からの撤退と合理化」だったわけで、「鉄道なんだからつながっていて当たり前で不採算も都会の利益で穴埋めしろ」では民営化しても再度国鉄と同じように破綻します。そしてその付けは国民や利用者が支払うことになります。今でも過激な組合活動があるかどうかはわかりませんが、JRの中でも北海道や四国や貨物は赤字で普通の民間企業だったらとっくに存在できなくなっているでしょう。そこへ都市部の利益を移転して無理に維持すると、赤字を思ったほど解消できないうえに都市部への再投資もできなくなり、そのうち都市部も赤字になり始めて全体が行き詰まるということになると思います。
国鉄民営化の動画を見たことから色々と書きましたが、本質的に「どうにもならなくなるまで方針転換しない」という失敗を繰り返している気がしました。
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