トシダナルホの余談の時間♪

イラストレータートシダナルホのお仕事紹介と戯れ言

お気に入りの本

2008-08-13 | インポート


直木賞受賞作家の乃南アサさんの著した「女のとなり」

題名から想像するには、恋愛小説か、または夫婦の物語りか?
と思うかもしれないけれど、これは漢字エッセイです。

「女のとなり」というのは女偏のつく漢字の事。
例えば「好」「嬉」「妖」「妥」「妄」「妨」など。

これらの漢字の成り立ちを様々な女性達、または男性だったり、男女のエピソードをからめて、
流石の観察力と人生経験とをもって書かれています。

「こんな女性が近くにいたら嫌だわー」とか「こういう人いるー!」と
共感したり「自分にもこういう性質があるかもしれない」と自戒の気持ちを
抱いたりと、とてもスラスラ読めていろんな気持ちを味わえます。


特にわたしが心惹かれるのは漢字の成り立ちの部分。

普段、さりげなく使っている漢字ですが、どれを一つとっても
昔の人の様々な人間模様や経験などが積み重なって、それが結晶みたいになって
漸く出来上がったものなんです。
だから、一つの漢字でも実は色んな意味があって、すごく味わい深く
面白いものだって実感させられました。

「妙」という字は「みょう」と読んで、「珍妙」とか「奇妙」とか
嫌なイメージで使われる事が多く、不思議な様、細かくて見分けられない
不思議な動きという意味。
その、一方で、きめ細かいとかきめ細かくて美しい様等、女性の小柄で細く美しい様子を
表してもいるのだそうです。
そういえば、「妙子」さんとか、かわいい女性の名前に使われたりしますよね。

そして、「妖」という字。「妖怪」とか「妖気」等、不穏な雰囲気の漢字ですが
これは、「あやしい」「なまめかしい」「わざわい」等と読むそうで、
女がなまめかしくからだをくねらせている様子から出来上がっているようです。
コワイ!


昔の世界は今より断然、男社会だったのでしょうから、勿論漢字をつくったのは
男の人達でしょう。
漢和辞典を開いてみると女偏の漢字はかなり数多い事に気がつきます。
という事は、殿方達は女を馬鹿にしたり、尊敬したり、守ったりする事に
結構大きな比重をおいていた事と思われます。

そして、「妄」という字なんかは女によって心が惑わされ我を忘れた振る舞いを
表しているそうで、一度位は騙されても、妖怪だとしても、妖しい女に翻弄されたい
願望が見え隠れする気がしてなりません。


女偏の以外の漢字だって、いろんな意味や成り立ちがあります。
私は出来れば、全部知りたい!
やっぱり日本語は奥深くって興味深い!
そんな風に日本語を愛でる気持ちが溢れ出し、日本人に生まれて良かったと思える一冊です。


※参考 祥伝社文庫「女のとなり」乃南アサ著






たからばこ

2008-08-07 | インポート
この前、「シモジマ」さんで購入した小箱を
飾り付けて、たからばこを作りました。


近頃、凝っているレース編みのお花やリボンで装飾しました。
白い殺風景な小箱も、ほうらこんなに豪華になりました!



中身は、こんな感じ。


ときわ荘

2008-08-05 | インポート
さようなら、赤塚不二夫先生。

ときわ荘ファンとしては、忌引きです!って言って、なにかもかも
お休みにしたいトコロですが、あのタモリさんが、昨日も今日も
頑張って、お昼休みをウキウキさせているからには、そういう訳には
ゆきません。

福岡から上京してきた、タモリさんが赤塚邸に居候をしていたのは
あまりにも有名なお話。
タモリさんが大きなお家でガウンを羽織って、ウイスキーをくゆらせている時に、
赤塚不二夫先生は仕事場の堅い机の上で寝ていたとか。

そんな大恩人の亡くなったばかりの日も、いつもと変わりなくご機嫌に
「笑っていいとも!」を進行司会する姿にこちらが泣きそうです。

これぞ、プロ。これぞ、大人。

私にはそんな芸当できません。


とか言いつつ、赤塚不二夫先生が亡くなった事によって
ときわ荘モノの番組が沢山放送されるんではないかと、
ちょっと期待する、不謹慎な気持ちもあります。




馬喰町

2008-08-03 | インポート
先週、打合せの為に、東京都中央区日本橋馬喰町(ばくろうちょう)に
行ってきました。


はじめて降り立ったその町は、よく焼け残ってたわねぇ。
というのは言い過ぎか。だけど、強く昭和風情で、
タイムスリップしたような感覚を味わえる町でした。

そして、右を見ても左を見ても前を向いても後ろを向いても
衣料品の問屋だらけなんです。
明らかにハイミセス向きの衣料品やタオルや和服等
見渡す限り服!フク!わふく!タオル!傘!服!といった感じ。

こんな町があったのですね。
もう長い事、東京に住んでいるけれど、ちっとも知らなかった。



そんな町の中に、我等文具ファン憧れの場所、「シモジマ」さんという文具の
問屋さんがありまして、私、行って来てしまいました!

しかし!思いの他小さくてガッカリ!

だって、あの何でも揃う「世界堂」さんが「シモジマ」さんから取り寄せしたりするんですよ。
「世界堂」さんの4倍くらいはあるビックビルディングを想像していたんだけど、
残念ながら、そこら辺の街の文房具屋が5階建てになった程度の大きさでした。
(いろんな分野ごとに分けて建てられているからでしょうか?)

でも、品揃えはやっぱりときめくモノがありまして、
荷札だの値札だのペンやら糊やら、包装紙等を無駄に買いたくなってしまいます。

そう!「シモジマ」さんは問屋さんだけど、買えるんです。

その他の衣料品の問屋さんは、ほぼ琴線に触れるものは無いのですが、
稀に雑貨やバッグなど、ちょっと素敵なのを発見して
「ぬ?卸しちゃおうかしら?」と思っても、なんらかの企業としてか
人としてかきちんと登録申請をしてメンバー登録しなければ、
購入する事は出来ません。

でも、「シモジマ」さんは何処の馬の骨とも分からない
私のような者にも、文具を沢山売ってくれました。



本当は分けられた全ての店鋪に行って見たかったけれど、
風邪気味だったので、
すぐにも小間物屋さんが開けるようなお洒落小袋100枚入りと、
「MIU MIU」の紙袋に似ている!?の20枚入り等を買って帰りました。


皆も行ってごらんなさいよ。馬喰町!
怖い町じゃないのよ。



お洒落小袋100枚入りと、「MIU MIU」似の紙袋です。
他にもペンや小箱などを買ったけれど、見栄えがしないので載せません。