ダムの奏でる

犬山頭首工

犬山頭首工

 両岸取水、一部可動堰、一部固定堰

 木曽川水系木曽川 愛知県犬山市(左岸)、岐阜県各務原市(右岸)

 訪問日 2023/10/5

 

 真っ先に向かったのが国宝『犬山城』。天守から犬山頭首工が良く見えるという訳です。『犬山城』はそれはそれで大変興味深いのですが、一旦置いておきます。俯瞰で見る堤体は、なかなかカッコイイ。城の見学を終え、下りたら堤体へ。まず左岸下流面から、管理所の脇を通り、歩道となっている管理橋を歩きます。
 左岸導水路、土砂吐制水門、舟通し水門、左岸魚道、洪水吐制水門、右岸魚道、固定堰と続きます。1号制水門、6号制水門から放流中、固定堰からは越流していました。右岸にある説明板で分かったのですが、ゲートのある部分は、左岸導水路との境の中州を川底の洗堀による浸食を防ぐために、アーチ形状になっています。橋が緩やかにカーブしているということですね。右岸上流側には、沈砂池。右岸下流側にあるグランドを回り込み、下流面を眺めます。向こうに犬山城が見えます。そこからまた歩いて戻り、左岸上流面を見て見学お終い。
 農業用水用の頭首工ですが、犬山城の下流側に建設されたのは、湖面に犬山城を映すためだとか。景観にも配慮されています。

 


犬山城天守からの俯瞰

 


土砂吐制水門(2門)、舟通し水門、左岸魚道の辺りをズームアップ

 


左岸からの下流面  右の赤茶色の建物が管理所

 


舟通し水門  ちょっと分かり難いかな

 


左岸脇からの下流面

 


左岸からの天端? 『ライン大橋』といわれる

 


左岸からの上流面  桜が咲けば美しいでしょう

 


舟通し水門  クレーンで舟を運ぶ形式

 


左岸魚道

 


1号制水門  スローシャッターで

 


上流側を望む

 


右岸魚道

 


右岸からの下流面

 


ゲートの向こうに犬山城

 


右岸脇から下流面  緩やかなアーチを描いている

 


右岸からの天端

 


右岸からの上流面  天気が良くて水面が穏やかならば、犬山城が映えるでしょう

 


右岸上流側にある沈砂池  除塵設備が立派

 


沈砂池の脇にある説明板

 


管理所の脇にある看板、水利使用標識  「犬山ダム」との表記が見られる

コメント一覧

match1128
犬山頭首工が建設された背景は木曽川の河床低下。
一番の原因は上流に関電の発電ダムが多くできたことで、本来下流に流下すべき土砂がダムで堰き止められてしまった。
同じことは天竜川にもいえ、天竜の場合は遠州灘に広がる遠州大砂丘が大きく縮小しています。
さらに北陸では九頭竜や手取川で上流ダム建設や治山工事により土砂の流下が減り、これらの土砂が海流に乗って形成された能登の千里浜が後退しています。
あちらを立てればこちらが立たず。
自然相手とはこういうものです。
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