父が亡くなって早5ヶ月、初盆を迎えました。昨日母が夕方迎え火を焚き・・・少し玄関先を焦がしました・・・オィ!母「きちんと帰ってくるかな」、私「うっかり者だから“あれ?家何処だっけ?”なんて言っているかもね~」二人して妙に納得。「それぐらい出来るくさ」と父の拗ねた表情が浮かび又声が聞こえたような気がして笑顔。
少し話題になった「ふまじめ介護」そのものだった看護生活。最後の方では、飲み物が口に出来なくなり、氷で水分補給をしていました。「氷いる?」「いる」「じゃあ、はい~」・・・「冷た~い!」「あら?ここは口じゃなかったのかな?じゃここ?」「だから!そこじゃない~冷たい~」って父の顔中氷でビチョビチョ 「なんちゅう娘だ」「育てたのはあんたでしょ?」・・納得顔の父。
訪問看護で、看護師さんが点滴の準備中。私と父の親子漫才を聞いていた看護師さん、おもわず笑ってしまい手元がプルプル「娘さん席を外してください~笑っちゃつて針が刺せません・・」って退室命令
ホスピスを二人で下見に行った時も、「とんでもない親父ですけど宜しくお願い致します。」「なんがとんでもないや!こんな立派な父親はおらんぞ」「なんが立派な父親や~しっかり検査しとったらこげな事(癌再発)にならんかったろ~もん」「」まぁ。。うっかりしとったけん~、ねぇ鬼姑のように五月蠅かろ?うちの娘」「」なに~」でソーシャルワーカーを巻き込み三人で大笑い 「ここでこんなに爆笑することはないんですけどね~」って言われちゃいました。
お正月は、二人で毎年恒例の愛宕神社へ初詣。朝日の時間にあわせて行くと、ちょうど境内に入った瞬間でっかい朝日がドン二人して「オォォ~」・・「よかったね。神様からの贈り物だよ」「おぉ・・」って朝日に引きつけられるかのように手すりの所まで行き、じっと嬉しそうに朝日を見ていました。神社を出る時、鳥居の所で帽子を取り深々とお辞儀をする父「あ~最後のお別れをしているのかな・・」って思いました。その後、愛宕浜に行きたいと言い浜辺へドライブ。風が強く少し寒かったので車から海を愛おしげに見ていました。ふと気づくと今にも倒れそうなお爺ちゃんと老犬が、楽しそうに鬼ごっこをしていました。砂地で転げそうになりながら老犬と楽しそうに鬼ごっこをするお爺ちゃん それを見て笑いながら「いいね~死というものが身近に感じられなかった時は、当たり前の風景と思い、いいね~って感情もわかなかったけど今はいいね~って心から思うな」「名前が悟(さとる)なのに悟るのが遅いよ」・・・爆笑
結局切望した在宅ポスピスで、自宅で逝くことが出来たので沢山話をしました。だからなのか?不思議と父の存在を常に身近に感じ、いつも死別の時に感じる喪失感がありません。看護師さん達に「死んだらお化けになってお礼を言いに行きますから」と言っていた父。看護師さん達は丁寧にお断りしていました。・・・当たり前でしょ!そんな父。散歩が趣味だったのでそこら辺をウロウロして、初盆で家に帰ることを忘れているんじゃないかと少し心配しております。