スピリチュアリズム・ブログ

東京スピリチュアリズム・ラボラトリー会員によるブログ

【「私」という超難題】(6) 笠原理論による人間の核心

2012-08-12 01:32:40 | 高森光季>「私」という超難題
 前回で心理療法家・笠原敏雄氏の「幸福否定」論を紹介しましたが、もうひとつ、笠原理論が浮き彫りにしている重大な主題があります。 それは、人間の「本心」が追求しようとしていながら、「内心」による大きな妨害が起こるものに関してです。 「幸福否定」論では、愛情の実現とか、能力の発揮とか、人(ケース)によって様々な「幸福」が想定されています。そういう課題は、それぞれなりにあるわけです。 しかし、それらのさ . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(5) 笠原理論「幸福否定」について

2012-08-11 00:13:22 | 高森光季>「私」という超難題
 前回、「人間は、私は、実は途方もなく大きな宝物を持っているのに、一方で、必死になってそれを見ないようにする、否定しようとする志向も持っている」と書きました。 実はこれ、心理療法家の笠原敏雄氏が明らかにしたことです。 笠原氏は、臨死体験、スティーヴンソンの生まれ変わり研究など、超心理学・死後存続研究の翻訳者として、多くの人に知られているかもしれません。一方で、氏は長年、心理療法の現場で心身症・精神 . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(4) 「私」を否定する傾向

2012-08-10 03:35:32 | 高森光季>「私」という超難題
 こうやって私、私、と言い立てていると、まあこういう反論が返ってくるものです。 「そんなに私にとらわれるのは、固執であり、間違いのもとだよ」「私などというものは、そう大したものじゃないんじゃない?」「青臭いねえ(ニヤニヤ)」 どうも東洋思想では、あまり「個人」ということを言い立てない傾向があります。 仏教になると、「私こそ諸悪の根源」「私は実はないのにあると思うのが間違い」といったことまで言われま . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(3) 生まれ変わりとは何か――カルマの伝搬は生まれ変わりではない

2012-08-09 02:26:04 | 高森光季>「私」という超難題
 改めて、「生まれ変わりとは何だろうか」と問うてみます。 バーチさんの言では、「んなこたぁお前らにわかるわきゃない」ということになるのかもしれませんが(笑い)、わからないままにわかる範囲で。 「生まれ変わる」は動詞ですから、主語があります。そしてその主語は、私たちの関心から言えば、「私」です。私たちは、切実な問題として、「私は生まれ変わるのだろうか」という問いを持っています(持っていない人も多いで . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(2) 真性異言事例における「再生」と「憑霊」(下)

2012-08-08 01:02:26 | 高森光季>「私」という超難題
 スティーヴンソンが調査した真性異言事例「シャラーダの事例」に関して、「憑霊」が強く疑われるということを前回書きました。 他の真性異言事例ではどうなのか。ここでは、日本で調査された事例に関して考察してみます。催眠療法家・稲垣勝巳氏が報告している「ラタラジューの事例」です。(詳細に関しては、同氏の『「生まれ変わり」が科学的に証明された!』(ナチュラルスピリット、2010年)や、ブログ「稲垣勝巳生まれ . . . 本文を読む

【「私」という超難題】(1) 真性異言事例における「再生」と「憑霊」(上)

2012-08-07 03:17:23 | 高森光季>「私」という超難題
 これから「私」をめぐっての考察をぽちぽちとアップしていくことにします。この主題は、スピリチュアリズムにとっても、私が求めている「霊的領域を含めた哲学」にとっても、とても重要な主題であり、たぶん人類にとっての最大の難題の一つでしょう。かなり千鳥足になるでしょうし、へたをすると途中で挫折するかもしれません(笑い)。難解でややこしい文になるかもしれませんが、よろしければお付き合いのほどを。       . . . 本文を読む