【実録】会計事務所(公認会計士・税理士)の経理・税金・経営相談

大阪市北区の築山公認会計士事務所(築山哲税理士事務所)です。
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ネット取引における証拠書類(領収書の時代は終わりました!)

2022-01-07 20:00:00 | このブログについて
実は今年の年初から、事業者の事務作業を革命的に変えなければならない法律の改正が予定されていましたが、2年間延期されました。おそらく、ほとんどの人はこのことを知らないと思います。それで延期されたのです。

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電子帳簿保存法が改正され、「令和4年1月1日から」事業者が電子取引を行った場合の取引情報は電磁的記録で保存することが義務付けられる予定でしたが、この適用が「2年間延期」されました。

「電子取引」とは、平たくいえばネットでの取引です。ネットショップでの売買であるとか、電子メールでの取引のことです。「電磁的記録」とはパソコンやスマホなどに保存するファイルのことです。

長らく、領収書が事業者の出費に関する証拠書類とされてきました。ネット取引においても領収書の「印刷」は可能で、税務調査においてはこの「印刷した領収書」を提示すれば済みます。しかし、令和6年1月1日以降この領収書を印刷するという方法は認められません。電磁的記録を保存しなければならないのです。電磁的記録の保存は、「領収書の印刷」や「取引履歴の検索」のように簡単ではありません。電子取引を行った都度、いちいちファイルに保存しなければならないからです。

猶予期間はあと2年、事業者の皆様、どうしますか?

ネット取引よりも、実店舗で購入して紙の領収書をもらうほうがトータルで考えれば「楽」かもしれませんよ!

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★ファイルを扱えない人

パソコンでネット取引はしているけれどもファイルを扱えない人がいます。無意識にファイルを作成しているけれども、「ファイル名の変更」や「ファイルの移動・複写」ができない人のことです。当然、このような人は電磁的記録には適応できません。

最近、スマホは使えるけれどもパソコンを使えない人もいます。このような人も電磁的記録には適応できないでしょう。スマホではファイルを意識することはないからです。

電磁的記録、税務調査の混乱は必至です。

Z世代のみなさん!
それでも何もかもスマホで済ませるのですか?