久ノ浜から2駅で草野に到着。いわきの隣ということで留置線のある広い構内が特徴的です。
途中の四ツ倉にも危険品庫を発見しましたがコンクリート造りでしたので下車はせず…
石造りの基礎やアーチ状の屋根など形状は久ノ浜と同じようです。
それにしても隣の木が立派だこと。駅名標がなかったらホーム上には見えませんな
実は草野のランプ小屋は2013年にも訪問したことがあるのですが、その時はちょうど真夏だったため成長した木々にカモフラージュされていました。そこで今回は春先に狙ってみたのです。
扉は半透明のような一枚板に交換されております。耐火性はどうなんでしょう?
銘板は扉の右上にこそっと張り付けてありました。元の扉から移設したものと思われます。
M-30と記載されていたので明治30年の駅開業時代から建っていることになります。
改札を出て裏手に周ってみましたが、あんまり見えませんでした。
駅舎の駅名表が国鉄スタイルでちょっと嬉しくなりました。ホームに立っている駅名標は割と残っていることが多いですが、駅舎の車寄せに設置された看板でこのタイプが残っているのは驚きです。
かつて上野から久ノ浜まで中距離電車が走っていました。子供だった自分は上野界隈で走り去る久ノ浜行を見て、この列車は見たことのない遠い場所まで行くんだろうなあと思いを馳せたものです。
いざ来てみると、はるばる遠くまで来たなあと実感しました。
ランプ小屋は駅舎寄りのホームに建っていました。細身な書体の駅名標と共に1枚
全体的に小ぶりなサイズですね。基礎部は石積みになっておりレンガは長手積みでした。
建物財産標によると明治30年製ということで、駅開業時から残る貴重な建築物です。
長手積みのランプ小屋は全国的には珍しいのですが、常磐線沿線では比較的見られます。
壁面を観察していて気になる点を発見。銃弾で撃たれたような跡がいくつもありました。
石がくい込んでいる場所もちらほら…
妻面窓はやや高い位置で、屋根は東北沿線でもよく見かけたラウンドタイプのトタン屋根。
扉の横には消火器も備わるので万一の際も安心でしょうか。
柵代わりの後面は窓無しでした。
金山から二駅先の山部にて途中下車。富良野市内に入り、急に市街地らしくなってきました。
ランプ小屋は駅舎側のホームに佇んでいました。
基本的な作りは金山と同じようです。扉の銘板によると製造年も1911年(明治44年)で同年でした。
隣に並んだ木造平屋がまたいい味出してます。妻面に木製のハシゴが掛けてありました。
ランプ小屋に戻ります。扉の内サイドのみ浦幌と同じような白モルタルが塗られていました。
危庫1号のプレートを発見。これは駅構内の建物の用途を示すものです。(危庫は危険品庫の略)
レンガの積み方はイギリス積み。裏手の窓配置も金山と同じですが鉄格子ではなく木格子でした。
駅の裏手は材木屋さんなのかな、大量の丸太が積んでありました。(下の写真の左に写っています)
屋根も金山と同じ菱葺きのトタンです。今のところこの2ヵ所のみで確認しています。
構内踏切からランプ小屋の先のホームを望む
延長された部分だけ嵩上げされています。長編成の列車を停めることがあったのでしょうね。
富良野方に趣のある信号柱(シグナル・ブリッジ)が建っていました。
覆面を付けたような信号機と共に、北海道でよく目にする設備です。