旧手宮駅に立地する小樽市総合博物館の上路式転車台です。
手宮口のすぐ横に設置されています。正面入口側には下路式もあります。
旧小樽築港機関区から移設された20m級3点支持型の「でて20-1」です。
現在も館内を走行するアイアンホース号の転向に使用されています。
通常のでて20-1はレールが直接締結ですが、ここは枕木締結に改造されていました。これはアイアンホース号の軌間が914mmで、レールを改軌する必要があったためと思われます。(築港機関区時代は直締のようでした。軌間を狭くする改軌は珍しい?)
枕木の下に木片のスペーサーが敷かれているのは改造の名残でしょう。
操作室
モーターケースには手動回転用の手回しハンドルが付いています。
尺取虫(大友式牽引装置)も付いていました。
キャットウォークの下にある青いエアータンクが動力源になります。
さて、アイアンホース号が手宮駅に到着しました。
機関車は1909年アメリカ・ポーター社製の1Cテンダーです。
100歳を越える立派な動態保存機関車です。入館料だけで乗車できます!
手前にあるホームでお客を降ろし、客車を切り離して転車台に入線しました。
転向には電気ではなく尺取虫を利用します。尺取虫を常用している転車台は、全国的に見ても小樽市総合博物館の2台だけかと思います。
シリンダーが伸縮するたびにガシャンガシャンと鳴るのが印象的です。
しかし桁は慣性が働くためか、スムーズに動いているように見えました。
機回し線にロックして転向は終了です。
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P.S
少し古い情報になりますが、高岡と八王子の転車台が撤去されてしまいました。
これで都内に残る転車台は尾久だけになります。