【計量強調月間にちなんだ言葉の話題】ということで、今回は「はかる」と同じ語源を持つ「はかない(儚い、果敢無い、果無い)」について取り上げたい。
「果敢無い」、「果無い」を「果敢ない」、「果ない」と表記するのは、「無」の部分を漢字で書くかひらがなで書くかの違いなので問題ない。
「儚」という字を用いるときは、送り仮名は「
い」を添えて「儚い」と表記するのが正しい。漢字の意味としては「儚」の一文字だけでも「はかない」という意味がある。
「はかない」の語源は「作業の進み具合」や「成果」を意味する「はか」が「無い」ことである。
なので、「儚い」を仮に「儚ない」と書くと、「儚」という漢字の読みに「はか」だけが残ってしまうので、おかしい。しかし、実際にはそういう事例もある。たとえば大月みやこの『儚な川(はかながわ)』という曲。本来は送り仮名の「な」は不要で「儚川」とすべきだが、「な」がないと読みづらいということでこうなったのだろう。
なお、口語表現で「はかねえ/はかねー」というときは「儚ねえ/儚ねー」とする。これに関してはこうするのは仕方ない。
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