「漢字の日」にちなんで、漢字に関する話題を取り上げます。
終戦後の1946年、現在の常用漢字の前身である当用漢字が制定された。1981年、これまでの当用漢字に代わって常用漢字が制定された。2010年には常用漢字の改定(追加と一部削除など)が行われた。
常用漢字のうち小学校で習うことになっている漢字は教育漢字と呼ばれる。
常用漢字や教育漢字に関して、もし戦後天皇制を廃止して共和制に移行していたらどうなっていたかを考えてみるのも興味深い。皇室関係で使用される漢字に関しては、もし天皇制を廃止していたら、使用頻度や重要度が低くなるため、常用漢字に採用されなかった、常用漢字になっても教育漢字(小学校で習う漢字)にはならなかった、習う学年が後になっていた、などが考えられる。
「皇」は小学6年で習う教育漢字。もし天皇制を廃止していたら教育漢字にはならなかったとも、日本史(社会)の授業で使用されることを考えると小学6年で習う教育漢字になっていたとも考えられる。
「后」は小学6年で習う教育漢字。もし天皇制を廃止していたら教育漢字にはならなかっただろう。
「陛」は小学6年で習う教育漢字。もし天皇制を廃止していたら常用漢字にならなかったか、常用漢字になっても教育漢字にはならなかっただろう。
「宮」は「宮内庁」の「ク」という読みも常用漢字表に載っているが、もし天皇制を廃止していたら「ク」という読みは常用漢字表に載らなかっただろう。
「昭」は小学2年で習う教育漢字。この字は人名や地名を除けばほぼ「昭和」でしか使われない。もし戦後天皇制を廃止して昭和という元号も廃止していたら、常用漢字にならなかった、あるいは常用漢字になっても教育漢字にはならなかった、あるいは日本史の授業で使用されるため小学6年で習う教育漢字になっていたとも考えられる(少なくとも小2で習うことはなかったはず)。また、終戦後でもなく1926年よりも前に天皇制を廃止して昭和という元号が生まれなかったとすれば、確実に常用漢字にならなかっただろう。
これは「これから先天皇制が廃止されたら常用漢字や教育漢字は(上に挙げた漢字の立ち位置が)どう変わるか」という話に置き換えても、似たようなことが言えるでしょう。
天皇制は法の下の平等や人権、自己決定権、多様性などといった現代社会の常識と矛盾しているので、廃止するのが望ましい。本来なら終戦後天皇制を廃止するのが筋だったと思います。
将来、天皇制廃止、共和制移行が実現し、その後常用漢字又は教育漢字の見直しが行われる機会があれば、上に挙げた漢字は天皇制廃止に伴う使用頻度や重要度の低下によって、教育漢字から除外、常用漢字から削除、習う学年の引き上げ、一部の読みの削除といった、変更があるかもしれませんね。
生前退位-天皇制廃止-共和制日本へ
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