政治、日常なんでもチャンプルー

マクロン(仏大統領)の中国語表記:中国では「馬克龍」、台湾では「馬克宏」

中国語において、外来語や外国の固有名詞に漢字を当てる際、原語がLでもRでもL音で始まる漢字当てることが多い。ピンインのRは「ジ」に近い音のため、Lの方が近いからだ。原語のRにR音で始まる漢字を当てたものも一部見られるが、基本的にはL音で始まる漢字が当てられる。但し、音節末(語末またはRの直後に子音)のRは多くの場合「爾(er)」という字を当てるか、特に音訳しないこともある。

フランスのマクロン(Macron)大統領の名前の中国語表記は中国では「馬克龍(Makelong)」(簡体字表記:马克龙)、台湾では「馬克宏(Makehong)」が用いられる。香港、マカオ、シンガポールでは大陸中国と同じ「馬克龍」だ。

確かにフランス語のR音[ʁ]はのどびこを摩擦させて発音するので中国語のH音[x](フランス語のRより前寄りの無声摩擦音)と近い。そのため、台湾では近年、フランス語のRにH音で始まる漢字を当てる傾向があるようだ。

過去のフランス大統領の例を見てみると、シラク(Chirac)は中国では「希拉克(Xilake)」、台湾では「席哈克(Xihake)」。ミッテラン(Mitterrand)は中国、台湾とも「密特朗(Mitelang)」。
台湾でフランス語のRにH音で始まる漢字を当てるようになったのは1990年代からのようだ。

関連記事
フランス語における中国の地名の言い方

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「言語・語学」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事