高野山の町石道を歩くのはこれで3度目。
摩尼山(1004m)、楊柳山(1008.5m)、転軸山(915m)の三山歩きを入れると高野山へは4度来たことになる。
山歩きを始めた当初、高野山はとてもとても遠い場所だった。
ま、いつかは行くこともあるかもしれないけれど、行かないかもしれないな。程度の存在だった。
ところが1度行ってしまうと、その歩きやすさと気持ちの良い環境の虜になったしまったのである。
大門バス停から歩きはじめ、九度山駅まで約23km。
ほとんど平たんな道が続き、最後下りはなかなかきついが、コースとしてはまさにハイキングコースである。
しかし、家に帰ってから襲ってくる疲労は、この高野山が群を抜いている。
「あら不思議、いつの間にかこんなにお肉が落ちちゃった!?」というような謳い文句のダイエットマシーンのように、
楽しい気分のまま、いつのまにか肉体を使ってしまっているのだ。
8時06分、南海高野線極楽橋駅。
駅名の元である極楽橋は、駅に到着する前の電車の中から見えるそうだ。
もちろん見忘れてしまった。
のんびりする暇はなく、駆け足で駅を出た。
別に走るほどの必要はないのだけれど、早めにケーブルに乗ってしまわないと、立ち乗りになってしまうのだ。
8時11分発のケーブルに席を確保できた。この日もわりと観光客が多い。
いつもながら車体ごと斜めに作られたケーブルカーという乗り物は、とても乗り心地が悪いけれど、
ゆっくりガタゴトと進む気分はなかなか良いものだ。
かなりの急斜面をケーブルは進む。5分程度なのだが、キョロキョロと辺りを見てるとあっという間だ。
高野山駅には8時16分着。8時21分の大門行きバスに乗り込む。
8時40分 大門前
金剛峰寺前などを通過し、大門で下車する。
いつ見ても大きな門だ。りっぱなもんだ。
バス停側は門の裏になっていて、門を潜ると両脇にこれも圧巻の迫力で金剛力士像が立っている。
この門だけでも見応えがあるのに、高野山にはほかにも山のように見る場所がある。
でも、石道歩きの我々はここで高野山とおさらばするのだ。
町石道入り口
町石は奥の院から始まり、1町石が始点となるのだが、我々の開始地点はここ大門前だ。
門前の道路を渡ってすぐ、山道へと入るとやや急な坂道。
我々と逆のコース(九度山町の慈尊院180町石)から歩きはじめるとここの坂道が最後の難関、とてもキツイのだ。
しかし下る方はこちらからスタートなので楽なものだ。
ここさえ下ってしまえば、あとはゆるやかにアップダウンはあるものの、ひたすらなだらかな山道歩きとなる。
もう何回も来ているので、今後のブログの更新上、高野山町石道についてはかなり省略して書いてゆく。
ヒサカキ(学名:Eurya japonica Thunb)
高さ4~7mほどになるツバキ科ヒサカキ属の常緑小高木。
この季節に道を歩いていて、良い香りでもなく、かといって悪臭でもなく、
訳の分からない、しかし花の香りのような・・・そんな香りに遭遇した場合、たぶんこの花だろう。
9時24分、鏡石を通過する。
このあたりまでくると、ミヤマカタバミやタチツボスミレが開花している。
9時38分、道路を渡り坂を上ると休憩所があった。
町石道の案内版があり、一服するのに良い場所である。
途中の休憩所にあった看板
なかなかシュールで気に入っている。
ハイウエストのパンツもいいが、タンクトップでピッケル持っているお父さんも面白い。
ハシリドコロ(学名:Scopolia japonica)ナス科ハシリドコロ属の猛毒植物
ハシリドコロが花蕾をつけていた。
柔らかく美味しそうな葉をしているが、食べると幻覚症状を起こし、運が悪いと死んでしまう。
ジュウモンジシダ(学名:Polystichum tripteron (Kunze) Presl )
シダ植物。我々の歩く山野ではとてもよく目にする。こういうのがニョキニョキ飛び出している。
10時08分 押上石
このあたり町石54番目くらい。
さらに歩き、袈裟掛石を過ぎて坂を下る。
タチツボスミレの群生。高野山上とは違い春爛漫
坂を下り終えたあたり、野には花が咲き乱れ、ポカポカと暖かく気分がいい。
茶屋の裏手に出てて、道路と交差する。
ここが矢立茶屋で、車やバイクでのドライブをしている人たちの休憩場所にもなっている。
奇麗なトイレが茶屋近くにあり、とても便利な場所だ。
ボクがトイレに行っている間に、めずらしくうめ子が率先して茶屋の名物「焼き餅」を買ってきた。
今回初めて矢立茶屋の焼き餅を購入。美味い
道標に従って道路を渡った先の町石道を進む。
山道を少し上り、平たんな道を歩いているとクリンソウに似た植物が生えていた。
こんなところでクリンソウもないだろうから、他のサクラソウの仲間だろうか。
ウバユリ(学名:Lilium cordatum)
花の咲いている時期には葉が枯れてなくなるので、葉(歯)の無い姥に例えられてこの名前がついた。
でも、花が咲いても葉が残っている場合もある。
体質に合わない人もいるが、若葉は食用。
スミレは実はものすごく多様な花で、同定も難しい。
スミレサイシンンっぽいけれど、どうだろうか?
サンシュユ(学名:Cornus officinalis)
サンシュユ(別名ハルコガネバナ)の栽培林だ。89町石あたりだったろうか。
今年もこれを見ることができてうれしい。
すべてショウジョウバカマ(学名:Heloiopsis orientalis)。
花の色は変化が多く、白いものを見ることもできた。
11時52分 神田地蔵堂
ここから下へと獣避けの線を越えて下りると奇麗なトイレがある。
お昼休憩をとった。
11時52分~12時21分 お昼休憩
さっそく先日購入したトランギアのアルコールバーナーを使用して湯沸かし。
アルコールは30mlもあれば充分だったが、ガスよりも割高だ。でもワイルドさが良いのだ。
レンギョウ(学名:Forsythia suspensa)
韓国ではケナリと呼び、春の花の代表。
13時13分 六本杉
道が交差しているので間違えやすい。
現在調べている最中の植物。観葉植物かな?
ミミガタテンナンショウ(学名:Arisaema limbatum)
この最後の下り道が大変にキツイ。
上るのも確かに疲れるけれど、今さらに「下り」のキツサを知る。
そういえば山歩きを始めた頃、下りを辛いと言っている人がいても、
「なんでだろう?」などと思ったものだ。
こうして頻繁に歩くようになると、やはり長い下りが一番足にこたえるということがわかるようになった。
シャガ(学名:Iris japonica)
産地の湿った林下などでよく目にする。大群生していることが多い。
14:30分 トイレ前
柿の畑を下り終えたところに神社があり、その前にトイレと駐車場がある。
そこのサクラがあまりにも奇麗だったのでパシャリ。
そういえば今年は花見に行っていない。
九度山駅
ようやく駅へ。
実は今回、我々には目的があったのだ。それは柿の葉寿司!!
ようやく九度山町まで下ってきた我々、楽しみに楽しみに「九和楽」へ向かったのだが、
な・な・なんと売り切れ閉店しているではないかっっっ!!
思わず中まで入り込み「もう無いですよね?」などと引きつった笑顔で聞いてしまったほどのショックであった。
どれほどここの柿の葉寿司を楽しみにしていたことか。
歩いている最中も実はここの寿司を食べることで頭がいっぱいだったというのに。
そういう高野山町石道歩きでした。それじゃ、まったね~。
摩尼山(1004m)、楊柳山(1008.5m)、転軸山(915m)の三山歩きを入れると高野山へは4度来たことになる。
山歩きを始めた当初、高野山はとてもとても遠い場所だった。
ま、いつかは行くこともあるかもしれないけれど、行かないかもしれないな。程度の存在だった。
ところが1度行ってしまうと、その歩きやすさと気持ちの良い環境の虜になったしまったのである。
大門バス停から歩きはじめ、九度山駅まで約23km。
ほとんど平たんな道が続き、最後下りはなかなかきついが、コースとしてはまさにハイキングコースである。
しかし、家に帰ってから襲ってくる疲労は、この高野山が群を抜いている。
「あら不思議、いつの間にかこんなにお肉が落ちちゃった!?」というような謳い文句のダイエットマシーンのように、
楽しい気分のまま、いつのまにか肉体を使ってしまっているのだ。
8時06分、南海高野線極楽橋駅。
駅名の元である極楽橋は、駅に到着する前の電車の中から見えるそうだ。
もちろん見忘れてしまった。
のんびりする暇はなく、駆け足で駅を出た。
別に走るほどの必要はないのだけれど、早めにケーブルに乗ってしまわないと、立ち乗りになってしまうのだ。
8時11分発のケーブルに席を確保できた。この日もわりと観光客が多い。
いつもながら車体ごと斜めに作られたケーブルカーという乗り物は、とても乗り心地が悪いけれど、
ゆっくりガタゴトと進む気分はなかなか良いものだ。
かなりの急斜面をケーブルは進む。5分程度なのだが、キョロキョロと辺りを見てるとあっという間だ。
高野山駅には8時16分着。8時21分の大門行きバスに乗り込む。
8時40分 大門前
金剛峰寺前などを通過し、大門で下車する。
いつ見ても大きな門だ。りっぱなもんだ。
バス停側は門の裏になっていて、門を潜ると両脇にこれも圧巻の迫力で金剛力士像が立っている。
この門だけでも見応えがあるのに、高野山にはほかにも山のように見る場所がある。
でも、石道歩きの我々はここで高野山とおさらばするのだ。
町石道入り口
町石は奥の院から始まり、1町石が始点となるのだが、我々の開始地点はここ大門前だ。
門前の道路を渡ってすぐ、山道へと入るとやや急な坂道。
我々と逆のコース(九度山町の慈尊院180町石)から歩きはじめるとここの坂道が最後の難関、とてもキツイのだ。
しかし下る方はこちらからスタートなので楽なものだ。
ここさえ下ってしまえば、あとはゆるやかにアップダウンはあるものの、ひたすらなだらかな山道歩きとなる。
もう何回も来ているので、今後のブログの更新上、高野山町石道についてはかなり省略して書いてゆく。
ヒサカキ(学名:Eurya japonica Thunb)
高さ4~7mほどになるツバキ科ヒサカキ属の常緑小高木。
この季節に道を歩いていて、良い香りでもなく、かといって悪臭でもなく、
訳の分からない、しかし花の香りのような・・・そんな香りに遭遇した場合、たぶんこの花だろう。
9時24分、鏡石を通過する。
このあたりまでくると、ミヤマカタバミやタチツボスミレが開花している。
9時38分、道路を渡り坂を上ると休憩所があった。
町石道の案内版があり、一服するのに良い場所である。
途中の休憩所にあった看板
なかなかシュールで気に入っている。
ハイウエストのパンツもいいが、タンクトップでピッケル持っているお父さんも面白い。
ハシリドコロ(学名:Scopolia japonica)ナス科ハシリドコロ属の猛毒植物
ハシリドコロが花蕾をつけていた。
柔らかく美味しそうな葉をしているが、食べると幻覚症状を起こし、運が悪いと死んでしまう。
ジュウモンジシダ(学名:Polystichum tripteron (Kunze) Presl )
シダ植物。我々の歩く山野ではとてもよく目にする。こういうのがニョキニョキ飛び出している。
10時08分 押上石
このあたり町石54番目くらい。
さらに歩き、袈裟掛石を過ぎて坂を下る。
タチツボスミレの群生。高野山上とは違い春爛漫
坂を下り終えたあたり、野には花が咲き乱れ、ポカポカと暖かく気分がいい。
茶屋の裏手に出てて、道路と交差する。
ここが矢立茶屋で、車やバイクでのドライブをしている人たちの休憩場所にもなっている。
奇麗なトイレが茶屋近くにあり、とても便利な場所だ。
ボクがトイレに行っている間に、めずらしくうめ子が率先して茶屋の名物「焼き餅」を買ってきた。
今回初めて矢立茶屋の焼き餅を購入。美味い
道標に従って道路を渡った先の町石道を進む。
山道を少し上り、平たんな道を歩いているとクリンソウに似た植物が生えていた。
こんなところでクリンソウもないだろうから、他のサクラソウの仲間だろうか。
ウバユリ(学名:Lilium cordatum)
花の咲いている時期には葉が枯れてなくなるので、葉(歯)の無い姥に例えられてこの名前がついた。
でも、花が咲いても葉が残っている場合もある。
体質に合わない人もいるが、若葉は食用。
スミレは実はものすごく多様な花で、同定も難しい。
スミレサイシンンっぽいけれど、どうだろうか?
サンシュユ(学名:Cornus officinalis)
サンシュユ(別名ハルコガネバナ)の栽培林だ。89町石あたりだったろうか。
今年もこれを見ることができてうれしい。
すべてショウジョウバカマ(学名:Heloiopsis orientalis)。
花の色は変化が多く、白いものを見ることもできた。
11時52分 神田地蔵堂
ここから下へと獣避けの線を越えて下りると奇麗なトイレがある。
お昼休憩をとった。
11時52分~12時21分 お昼休憩
さっそく先日購入したトランギアのアルコールバーナーを使用して湯沸かし。
アルコールは30mlもあれば充分だったが、ガスよりも割高だ。でもワイルドさが良いのだ。
レンギョウ(学名:Forsythia suspensa)
韓国ではケナリと呼び、春の花の代表。
13時13分 六本杉
道が交差しているので間違えやすい。
現在調べている最中の植物。観葉植物かな?
ミミガタテンナンショウ(学名:Arisaema limbatum)
この最後の下り道が大変にキツイ。
上るのも確かに疲れるけれど、今さらに「下り」のキツサを知る。
そういえば山歩きを始めた頃、下りを辛いと言っている人がいても、
「なんでだろう?」などと思ったものだ。
こうして頻繁に歩くようになると、やはり長い下りが一番足にこたえるということがわかるようになった。
シャガ(学名:Iris japonica)
産地の湿った林下などでよく目にする。大群生していることが多い。
14:30分 トイレ前
柿の畑を下り終えたところに神社があり、その前にトイレと駐車場がある。
そこのサクラがあまりにも奇麗だったのでパシャリ。
そういえば今年は花見に行っていない。
九度山駅
ようやく駅へ。
実は今回、我々には目的があったのだ。それは柿の葉寿司!!
ようやく九度山町まで下ってきた我々、楽しみに楽しみに「九和楽」へ向かったのだが、
な・な・なんと売り切れ閉店しているではないかっっっ!!
思わず中まで入り込み「もう無いですよね?」などと引きつった笑顔で聞いてしまったほどのショックであった。
どれほどここの柿の葉寿司を楽しみにしていたことか。
歩いている最中も実はここの寿司を食べることで頭がいっぱいだったというのに。
そういう高野山町石道歩きでした。それじゃ、まったね~。