楽善な日々

新社会人となった楽と、大学生善、おとん、そしておかんの日々を綴ります。新しい街に引っ越して、新しいスタートを切りました。

キャンプと虫の時間

2023年08月07日 | 2023年日記
友達に誘われて、
先日キャンプへ行ってきた。
キャンプへの道程で楽しいのは
ちょっとずつちょっとずつ気温が下がっていくこと。
避暑地へ近づいていく気分。
車についている気温表示をちょくちょく見て、
「30度まで下がったよ~」
「28度になったよ~」

キャンプ場についてから楽しいのは
わいわいと賑わうキャンパーの様子を見ること。
ハンモックに揺れながら漫画を読む小学生。
疲れて椅子で寝てしまっているお父さん。
川遊びをする子供たち。
スイカを持って歩く若者。
みんなのテントを見るのも楽しい。
豪華キャンパー、おしゃれキャンパー、しぶいキャンパー。
家族キャンパー、お一人キャンパー、バイク仲間キャンパー。

テントを張り終わって、
木陰で休憩していると、
尺取虫が空中に浮いているのが見えた。
なんで浮いているんだろう。
身体をくねらせて、ぴょこぴょこと空中を跳ねている。
面白いのでずっと見ていると、
お尻から糸を出して枝からぶら下がっているようだ。
しばらく、ひょこひょこ浮く尺取虫を見て楽しんだ。
足元ではアリがせわしなく働いている。
自分よりも大きな蛾を引きずる者もいる。
働き者だ。

「暇と退屈の倫理学」國分功一郎著によると、
人間の感知できる最少の時間は、18分の1秒なのだそうだ。
だから、人間にとって「一瞬」は18分の1秒。
カタツムリの「一瞬」は3分の1秒なので、
カタツムリからすると人間は超高速で動いて見えるらしい。

尺取虫とかアリの一瞬は何秒なのかしら。
のんびりくつろぎに来た私たち人間は、
虫にはどう見えているのだろう。
せっかく余暇を楽しみに来たのに、
超高速でテントを設営して、超高速で焚火をして、
パパパっと片づけて帰っていく、変な動物に見えるのかしら。
働き者のアリには、やけにのんびりした生き物に見えるのだろうか。

虫を見ながら「一瞬」について考えていたら、
「おかんちゃん、火を熾すから手伝ってよ~」
と怒られてしまった。

みんなで食べたアヒージョが美味しかった。
夜の闇に浮かぶ焚火の赤い色も綺麗だった。
涼しい夜にみんなで語り合った時間もよかった。
気持ちのよい「一瞬」の連なりだった。

8月7日    おかん


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