新しい街に引っ越してきた。
住むことになった家の周りには、
ぐるりとスペースが広がっている。
それを見たおとんが、
ピンと来たぞとばかりに、
どんどん花や野菜の苗を買ってくる。
家の周りに農園をつくる勢いで。
「ええ!また買ってきたの?」
ぶうぶう文句を言いつつ、
仕方ないので、よっこらしょよっこらしょと、
倉庫から重い土の袋を出してくる。
プランターにどさどさ土を入れて、苗を植えつける。
手は土だらけ、体は汗だく。
毎朝、水をあげないといけない。
水まきしつつ、来る日も来る日も苗を見る。
すると、花が咲き、ちいさい実がなり、
少しずつ実が育ち・・・
何だか嬉しくなってきた。
脇芽をとると良いらしい。
雄花をつむと良いらしい。
アブラムシは害虫らしい。
少しずつ知識がついてきた。
とうとう収穫。
ハサミで、ジャキっ。
採って洗って、
料理して、食卓へ。
そして・・・
自分で育てたものを食べる特別な気持ちを味わう。
「楽しい・・・」
育てて食べて。
特別な気持ちを味わって。
迷惑顔で始めた野菜作りだったけれど、
3か月経った今では、
せっせとせっせと庭に出ていくように。
育てて食べる循環がそこにはある。
「楽しい・・・」
最初に迷惑顔をした手前、
おとんが新しい苗を買ってくるたびに
「ええ!また買ってきたの?」
と毎回言ってはみるけれど・・・・
6月26日 おかん
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