突然の訃報であった。
4月1日の夜に電話で「主人が今朝亡くなりました」と。
私が加藤直次郎と出会ったのは、まだ銀座で画廊を開設して2年に満たぬ頃であった。
私は彼が画廊に入った瞬間に投げかけたセリフ「来るのが遅い!ずっと待っていた」と。
彼は当時まだ26歳であったが、既にフラメンコ界ではカンテとして大舞台を数多くこなしていた。
出遭い以後、私の活動と連動して様々なイヴェントを企画プロデュースしたり、異端的存在や生き難い人物を数多く紹介した。
私の妻と同じ「急性大動脈乖離」であった。
私よりも生きる予定のはずが48歳で肉体から去った。
私は彼の死に対して、哀しみよりもある種の名状し難い怒りが揺らめいている。
昨夜彼の自宅近くのS病院の霊安室に会いに行った。
眠っているような穏やかな表情であった。
私は彼に「肉体が無いということは今まで以上に働いてもらうからね」と。
奥様は私と彼との出会い・因縁を理解していたので、私が通常の会話ではなくとも了解されていた。
今日はお通夜、明日告別式。
4月3日(木)午後6時~
4月4日(金)午後12時~1時
港区白金2≠V≠P9 浄土宗 正源寺
電話03≠R441≠R853
今までも10倍以上の働きをしたが、今後はもっと働く事になる。
不自由な肉体から離脱したからである。
彼に関しては書くことは多くあるが、またの機会に。