おはようございます。
本日はいよいよこの旅の本命「ロータスシルク」の工房見学です。
→幻の蓮糸を見に行く旅

インレー湖にはいくつかの工房があるのですが、今回見学させていただくのはこちらの「ロイヤルパレス」さん。

工房の前にはハス田も見られます。
もっともこんな量では到底足りませんから、ここは工房の雰囲気を演出するための庭のようなものでしょうか…。
こちらの方が、この道15年のベテラン。毎日8時間この作業に従事しているとのこと。

毎日沢山訪れるであろう観光客一人ひとりに優しい笑顔で対応してくれます。
「ロータスシルク」の原料はもちろん「ハス」。葉を切り落とし、葉柄の部分のみを使います。

まずは5本ほど束にして持ち、それをカットして繊維を引き出します。

すごい!
こんなにはっきりとハスの繊維が見えています。しかも伸びる!!!

これを素早く手のひらで擦りつけるように伸ばし、こより状にしたものが幻と言われる「蓮糸」となります。

たったこれだけの糸を紡ぐのに熟練の技をもってしても3日かかったとのこと。
そりゃ、切って、伸ばして、1回の作業で取れる糸はわずか20cmにも満たないのですから根気のいる仕事です。
しかもハスの葉柄ってけっこうゴツゴツとした突起がでているのです。
手を見せていただくと…

ハスのアクで黒くなっているのはもちろん、ゴツゴツとした突起で親指の腹はあかぎれ状態
この幻の蓮糸で織るロータスシルクは、もともと実用的なものではなく、貧しい村の娘さんが、それでもお坊さんに何か寄進したいという一心で作り始めたものとのこと。
この幻の蓮糸で織るロータスシルクは、もともと実用的なものではなく、貧しい村の娘さんが、それでもお坊さんに何か寄進したいという一心で作り始めたものとのこと。
今ではこの珍しい蓮糸やロータスシルクは商業用として高値でとりひきされるようになりましたが、本当に貴重なものなんだと納得
こちら「織り」の工程。


縦糸にシルクを使う物と、縦糸も蓮糸を使う物があるそうです。この場合い、シルクの方がよほど安価。
こちらの工房ではシルクだけの織物や、綿の織物も作っているとのこと
こちらの工房ではシルクだけの織物や、綿の織物も作っているとのこと
「染め」や「柄織り」の工程についてもせつめいしていただきました。

事前に糸を張って模様を描くんだそうです!!!!!

え?そうだったの???
ここの部分の説明は十分聞き取れなかったので、ちょっと自信がありません。
ここの部分の説明は十分聞き取れなかったので、ちょっと自信がありません。
こちらはそ「染め」に使う天然の素材たち。


松ぼっくりは茶色、タマリンドは黄色、ハスの葉は緑に染まるとのこと。
ちなみにわたしが体験したハスの葉染めは、最後にミョウバンで媒染したところ、綺麗な黄色に染まりましたので、媒染の仕方によっても色は変わるものと思われます。

ここで染めるのかな?
染めているところも見たかったぁ…
そしてお針子さん。ミャンマーでは足踏みミシンが大活躍。
手前にアイロンも見えますが、まだまだ電気は貴重なようです。

で、こちらが完成品!!

ロータスシルクは風合い深く、夏は涼しく、冬は暖かいという性質を持っているとのこと。
え?
そりゃもちろん買いましたよ。
超高級品ですが、これは買わずに帰れません。

嬉しそうですね(笑)。
それから、蓮糸もいただいちゃいました。

もっともっとゆっくり見たかったのですが、ツアーなので、後ろ髪を引かれつつお別れ。

蓮糸をはじめ、シルク、木綿、麻、芭蕉、シュロ…。人間が利用している繊維はたくさんありますが、そのどれも製品にしようと思ったら、本当に大変な手間暇がかかるものだなぁと思います。
なかでも蓮糸は手強い!!
染めや織りの工程も、身の回りの自然を巧みに利用していて、先人の知恵と努力に感服するばかり。
「衣」というのは実用性だけでなく、着飾ることで権力を示したり、異性の気を引いたり…。
土産物屋ではこんな被り物も発見しました。

「衣」にまつわる研究というのも面白そうだなぁと思います。
今回の記事は旅日記というより、完全なる自然観察系ブログとなってしまいました
楽しかったよーって方いますかね。
もしいらっしゃったらぜひ↓
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誤字脱字、誤情報等、気をつけているのですが、なにぶん個人のブログです。お気付きの点がありましたらご指摘いただけるとありがたいです。
耳寄り情報も大歓迎♪
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