昨日は「レ・ミゼラブル」を観るつもりで朝起きたら、「アルゴ」がアカデミー賞を受賞した事を知り急遽変更した。1979年のイランの米国大使館人質事件でCIAが奇抜とも思える作戦でカナダ大使公邸へ逃げ込んだ米大使館員を救う。緊張、緊張の連続で身も心も固まった2時間だった。上手く遂行しつつあるのに上層部は作戦変更、飛行機のチケット予約を取り消すシーンでは泣いてしまった。事実をベースとした話は強く胸に響く。銃を撃ち合うわけでもない知的な攻防戦のサスペンスは本当にいい。主演のベン・アフレックの静かな演技の中に強い使命感に燃えた情報員の姿、彼の”髭”と共に素敵だった。ミシェル・オバマ大統領夫人が作品賞「アルゴ」を発表したことで、政治と藝術が云々との批判もあるらしいが、諸々の批判やイラン側の反論など再び考えることで前進できたらいいと思う。製作、監督、主演のベン・アフレック、監督賞か主演男優賞かもあげたかった。