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お好み夜話-Ver2

リボルバー・リリー

しばらく前に本屋で見て買おうかどうかまよい、その時は荷物が多かったのでまた今度と元の棚に戻してしまった「長浦 京」という人の書いた「リボルバー・リリー」。

それからまたしばらくして別の本屋で見つけた時には表紙が変わっているではないか⁉️
 
なんと「綾瀬はるか」ちゃん主演で映画化されたようで、やはり最初のインスピレーションどおりに買って読んでおけばよかったのだと、今度は迷わずお買い上げした。
よく見たら以前見た表紙に新たな表紙が二重にかぶせてあった。
 
なるほど以前の表紙は地味だが、さすが映画になるだけあって表紙だけでも煽ること、なんたって「帝国陸軍1000人VSたった2人の六日間戦争」なんてズバリいっちゃってるんだから。
 
「長浦 京」という作家のお話しを読むのは初めてだが、こりゃぁオモロイや、一気読みだわd(^_^o)
 
この本の中の帝国陸軍は大正期の、関東大震災後の復興途中の帝都を牛耳っている陸軍で、そこに侠客・愚連隊が入り組んで美貌の暗殺者と足の不自由な少年を徹底的に追いまくり抹殺せんと総動員をかける。
 
主人公「小曽根百合」は少女の時に連れ去られ、特務機関で徹底的に諜報技術、暗殺技術を仕込まれ特に拳銃の扱いに卓越した才能を発揮する。
 
特務機関を主宰した「百合」の愛した男が亡くなり、彼女は「玉の井」の私娼窟を取り仕切るボスに収まり身を潜めていたが、消えた巨額の陸軍資金をめぐる陰謀に巻き込まれ止むに止まれず戦いの渦中へ・・・。
 
 
「百合」と少年が泥だらけ血だらけになって逃げ回る舞台が、「玉の井」や隅田川・荒川、日比谷公園などなど、普段走ったり歩いたりしている馴染みのある場所だったのも物語にのめり込みやすかった。
 
ただ今はあまり「玉の井」といってもピンとこない人もいるだろうが、東武線では「東向島」と名を変えた一帯で、江戸から続いた有名な公娼街が「吉原」なら、「玉の井」は「永井荷風」の「濹東綺譚」などでも知られた私娼街で、大正期は「銘酒屋」などと体裁を付けて数軒の店が営業していたらしいが、関東大震災で壊滅した浅草の「銘酒屋」が移ってきて狭い路地が入り組んで迷宮と化した私娼窟になったのだ。
 
第二次大戦後は「銘酒屋」から「カフェー」に名を変え(赤線地帯)賑わっていたが、1958年の売春防止法施行によって「一寸の間(ちょんのま)」は消えていきその独特な「カフェー建築」だけが残り、昭和の良い子にはなんとも怪しい一帯だった。
 
だけど今はなんにも憚らないお歳なので、散歩に出たついでにちょこっと寄ってみた。
 
「玉の井」から名を変えた「東向島駅」下車、東武線の高架下を歩いていきスーパーのところで右へ。

しばらくいくと昭和な交番があり、右方向の道が「いろは通り」でこの辺りがかつての「カフェー街」。

しかしもう建物はほとんど建て替えられ、昔の面影を見ることはない。

と思ったら、意識的かどうか「玉ノ井カフェ」というお店があり、隣のお宅の壁は看板建築のような?当時の名残なのか?

そして路地をちょっと入ったところにあったこの建物は、明らかに当時の面影を残していると思われ・・・。
 
ここまで来て突然の雨☔️しかし傘なんて持っていないからずぶ濡れ、過去をほじくり返すなと天がヘソを曲げたか:(;゙゚'ω゚'):
 
 
とにかく「リボルバー・リリー」、「綾瀬はるか」ちゃんは片胸を抉られ失った非情なヒロインをどう演じるのか、キーマン「山本五十六」を誰が演じるのか、「百合」と運命を共にする剛毅な「奈加」を誰が演じるのか、天涯孤独な少年「慎太」を誰が演じるのか、そして関東大震災直後の「玉の井」や当時の風景・風俗を、銃を撃ちまくって死線を突破する「百合」と「慎太」を「行定 勲」監督がどう描くのか、8月11日に公開されたら映画館へGoだ‼️
 
 



 

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