当時かあちゃんも通っていた「カーブス」の人たちとマラソンに参加していたのだ。
女性だけの大会に裏技を使って潜り込んだオヤジだったが、集合場所にいた女子たちを見て「まあどの娘もコロコロして子ダヌキみたいだなぁ」と失礼なことを思ってしまったのだった。
あれから9年、「子ダヌキ」のようだった彼女も妙齢の女性になり、平気で人のことを「クソオヤジ」と斬って捨てるたくましさを身につけ引越しも転職も経験した。
「クソオヤジ」と言いつつも時々安否確認に来てくれる優しさが嬉しく、昨夜もアップルパイをお土産にして来てくれたのだった。
以前は泊まりで地方のマラソン大会に行ったことも何度もあったが、ここ2年ほどはまったく参加するどころじゃなく、あれだけ走るメンバーがいたというのに、いったい野郎どもはどこで何しているやらウンもスンもない・・・。
「またどっか走ろうよ」
「マミちゃん」がポツリと言う。
それは望むところだけれど、2月の末には1週間ほど入院して透析することになりそうで、それで体調が少しはマシになり先々の予定が見えてくれば、適度な運動で気楽な大会に出場したいと考えていたところ。
どうしてまた走りたいんだい❓と問うと、
「痩せたいの‼ 今年こそは痩せるの」
という。
それ、ここ何年も言い続けていないかい😒
「2020年は絶対5キロ痩せるの、オリンピックイヤーだし」
まあ別にオリンピックはぜんぜん関係ないけどさ、ハイボール飲みながらとん平焼き食べながらは説得力に欠けるが、じゃあ夏前までにどっか適当な大会にエントリーすることにして、少しはその前に走っとかないとね。
かあちゃんも5キロ減量しなきゃならないことだし、ふたりして歩いたり走ったりして練習すればいいさ、というと、
「練習はキライ、私は本番一発するタイプだから大丈夫」
ホンバン イッパツ ??!!
嫁入り前の娘がな、な、なんと大胆ないやらし~い発言ʕʘ‿ʘʔ
ムフフ「ぶっつけ本番」というところを「本番一発」と言ってしまう迂闊さ、白馬の王子様もぶっ飛ぶぜぇ。
散々それをネタにして笑うと、
「じゃあホントに痩せたらどうしてくれる❓」
と挑発するので、抱きしめて頭をポンポンしてあげるというと、
「死ね❗クソオヤジ」
だd( ̄  ̄)
イキのいいムスメは可愛いから好きなので、妥協してマッコリとシビレをご馳走しようと約束した。
痩せたら肉と酒っちゅうのはなんだか本末転倒みたいだが、まあいいや。
このポンコツもその頃にはなんとかなってるかも、ね-_-b
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