日にちの順序は前後するが、忘れないように最初の日の出来事を記しておこう。
かあちゃんと一緒になって以来もう何十回も天草へ行ってはいるが、いつも早く実家へ帰ることが優先され、途中の風光明媚な松島や名所旧跡を素通りしていた。
そして天草へ着いたら着いたで親戚廻りやら何やらで、あんまり観光なんてできなかった。
だから最近は小僧とふたり車であちらこちらと走り回り、かあちゃんには親子水入らずを邪魔しないなんて名目で、鹿児島や恐竜の島「御所浦」へ渡ったり温泉に立ち寄ったりしている。
そういう意味で今回の行き帰りは初めての天草旅を計画した。
日にちの余裕があるわけではないから九州までの飛行機は止むを得ないが、どこへ発着するかで旅の道筋が大きく変わる。
今回はイルカの飛行機「天草エアライン」は運休で使えないので、必然的に熊本空港か長崎空港に絞られた。
だがそれにしても行きはばあちゃんがデイサービスから戻った頃に着きたいので、それほど悠長に観光してられない。
でいろいろ考えた結果、熊本に降りて空港からバスで熊本駅まで行き、そこでJR三角線 ( みすみせん ) に乗って終点の三角で下車、三角港から船で天草の本渡港へ上陸するルートに決めた。
今まで何十回と天草へ来ているが、熊本駅を利用するのも三角線に乗るのも、まして三角から船で天草へ行ったことも初めてなのだ。
空・陸・海で行く初めての天草旅👍
先ずは初めての熊本駅。
大規模な工事の真っ最中で、駅のトイレには地震のため水が出にくくなっていますと張り紙があったから、駅の工事もそのためか?などと思いながら三角線の改札をSuicaで通る。
( これが後にゲゲゲってなことになる・・・)
三角線はワンマン運転の二両編成、車両も古く窓が開けられるタイプで天井にはグルグル回る扇風機が付いている。
でも土日・祝日にはスタンダードジャズの名曲「A列車で行こう」をテーマにしたバーカウンターのある最新の特急も走っている、乗りたかった、残念。
すると反対側には素敵な列車「特急やませみ」が発車待ち。
やるなあJR九州、この車両には球磨焼酎の飲めるバーカウンターがあったりビュッフェやソファもある。
これと対をなすように「特急かわせみ」という内装が異なる車両もあり、鉄ちゃんでなくても思わず写真を撮りたくなっちゃう。
するとまさにオヤジと同じ気持ちになっちゃったであろうオバチャン ( 推定年齢62歳 ) が、一心不乱にバシバシと写真を撮っていた。
やがて発車のベルが鳴り列車は静かに動きだした。
すると写真を撮っていたオバチャン、キョロキョロと誰かに助けを求めるような仕草で両手を振り回し、動きだした列車にすがりつきそうに走りだした。
何やってんの?なんて見ていたが、どうやら写真を撮るのに夢中になって乗り損ねたようだ、アホやなぁ😏
そんなテレビのコントみたいな光景を見て三角行きの車両に乗り込んだ。
しばらくして車掌さんが乗車券を拝見ときたので、かあちゃんと小僧は自販機で買った乗車券を見せ、オヤジはiPhoneのSuicaの画面を見せると、なんと⁉終点の三角駅ではSuicaなどのICカードは取り扱いできないとのこと。
じゃあどうすればいいかというと、駅員にその旨伝え払い戻しの証明書を書いてもらい、ICカードの使える駅( 東京でも可 ) で取り消し手続きをしなきゃいけないそうな。
なんだよ~、熊本駅で教えてくれよぉ~・・・ ( この後九州でJRの駅に行く予定はなかったので、北千住に戻ってくるまでiPhoneの画面にSuicaの料金表示は消えなかった )
出だしでハプニングがあったものの、三角駅の目の前にある三角港へ向かった。
三角港のランドマークは海のピラミッドのようなこの建物。
外観も内部も巻貝と同じような二重螺旋のスロープで頂上まで歩いていけ、
頂上から見る景色はなかなか良い。
でも高所恐怖症の人は要注意だ、タマがすくんじゃうよ😆
三角港からは天草宝島ラインという三角~松島~本渡をつなぐ1日6便の定期航路に乗り、約57分の初めての船旅だ。
時間になって乗り込んだのは「ビスタボニータ号」という定員88名の船、それに我ら親子3人で貸切。
船室ではなく風に吹かれる後部席に陣取り、出航した「ビスタボニータ号」はぐんぐんスピードを上げみるみる三角港が小さくなる。
海から見る天草五橋や松島の風景に癒されるが、暴走水上スキーのバカ者が船の前を横切り、スピードがダウン。
慌てたバカ者はひっくり返り呆然とこちらをみているが、どこにもこんな野郎どもがいるのだなぁ。
ちょっとしたハプニングがあったものの無事本渡港に着き、2年ぶりの天草上陸。
気持ちのいい潮風に吹かれてリフレッシュ。
この後レンタカーを借りてスーパーでウチワエビを買ったのは前述したとおり、初めての天草旅の始まりでござい。
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