お好み夜話-Ver2

ずぶ濡れRUN

気持ちのノッていない晴れ男は、しょせんそんなもんだってことがよくわかった。

夜中から朝方にかけての激しい雨が、走る決気持ちを萎えさせていたせいで、起きてからもイマイチすっきりせず、行き先もなんとなく決めかねていた。

それでも前日に用意しておいたウエアに着替え、家を出たのが9時半過ぎ。

曇天の今にも降り出しそうな空を見上げて、土手を走り出したのが10時2分ちょうど。

今日は荒川を上流に向かって進み、板橋区の浮間舟渡より先へ行こうと漠然と考えて走っていた。


去年の夏、「荒川市民マラソン」のスタート地点の浮間舟渡あたりまで走って、ふっと、何ということもなしにふっと気が抜けてしまって、それから先走れなくなってしまったことがあった。

公園でセミの抜け殻を眺めながら、かあちゃんが向かえにきてくれるのを待ち、電車で帰った冴えない思い出がある。


そこまでわずか13km余りだが、折り返して帰ればハーフマラソンよりは距離がある。

でも今回はここを通り過ぎ、美女木の先から対岸へ渡り、戸田市とさいたま市の狭間ぐらいにある「彩湖」まで行ってみようと、走っているうちに決断した。

「彩湖」はマラソン大会が行なわれる場所でもあるし、一度どんなロケーションなのか見てみようと思ったのだ。


ところが、行けども行けども単調な河川敷の景色は、荒川の川幅がどんどん狭くなっても変わらず、対岸へ渡る橋もうっかりやりすごしてしまい、朝霞を通り過ぎ、志木へ入る手前の秋ケ瀬橋でようやく荒川を越えることが出来たときは、GPSロガーの距離はすでに25kmを超えていた。

河川敷の距離表示は「海から27km」」までは確認できたが、どうやら30kmぐらいで距離表示もおしまいってことらしい

往復してもせいぜいフルマラソンぐらいの距離だと思っていたのだが、GPSロガーに記録された距離を見て、我ながらびっくりした。


最近愛用のGPSロガー「HOLUX m-241」。

【距離や速度はもつろんのこと、使いこなせばデジカメ写真にジオタグを埋め込んで、Google マップに貼付けて公開できるという優れもの】


秋ケ瀬橋を渡って道路を横断すれば、そこはもう「彩湖」だった。



1周約10kmの「彩湖」は、荒川の治水のために作られた調整池だった。

車や信号を気にしないで走れるからマラソン大会にはいいかもしれないが、もうちょっと風光明媚なロケーションを期待していたので、少々がっかり

がっかりしたと思ったら、それを合図にしたように大粒の雨が降り出した。

遮るものが何もない湖畔を逃げるように走り、「彩湖」を横断するように伸びている外環自動車道の橋の下で雨宿りした。

このまま走って帰っても50kmは越えることがわかり、いささかめげた。

めげているとさらに雨脚は強くなり、橋の下から出られない。

ええい っ !! ままよ !!!

覚悟を決めて、ふんどしを締め直し、じゃなくて、ボトルバッグのベルトを締め直して雨の中へ飛び出せば、汗をかいた身体に雨が気持ちいい。

そうして走っているうちに、雨は小降りになり、再び気持ちがめげると雨は強くなり、その繰り返しで2、3度雨宿りしながら、自販機で水を買ったりして、もう上から下までビショビショになりながら家へたどり着いたのがなんと夕方5時。

7時間メシも食べずに、ひたすら汗をかいて雨に濡れていたのだ。

バカだねー !!

GPSロガーの距離は56.6km

両腿の筋肉痛で階段の上り下がりはぎこちなく、天気が悪かったにもかかわらず、日焼けしてウエアの下の胸までヒリヒリする有り様。

もうこうなったら、身体の外から中から冷やさないとダメじゃ。

今回のカロリー消費分でビール13杯ぐらい飲めるらしいので、とりあえず500㎖缶を6本で体内の消火活動につとめた。

でもこの時期、雨の中を走るってのもけっこう気持ちのいいもんだと実感した。

気まぐれで雨男になっちまうかも・・・・・・

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