ランナーの列の中にはTVクルーに囲まれた人が何人もおり、タレントではないので、おそらく被災地から来たランナーなのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/f6/1c61f3d9ba82369ae161ff2b44507515.jpg)
定刻どおり8時30分に号砲が鳴って、西京極陸上競技場に整列したゼッケンナンバーA~Fまでのランナーが競技場を出発する。
G以降のランナーは隣のサブ競技場から入り、半周して同じように出発する。
師匠はAグループの先頭集団、オヤジはFで、速い人達の末席からスタートした。
競技場を出てすぐに光華女子学園前の黄色い声援を受け、四条通を進み桂川に突き当たって川沿いを、最初の上り嵐山高架橋を渡り、屋根の上からの声援に和む。
大覚寺から広沢池へ向かう一条通の途中で、ランナーの集団が立ち往生した。
何ごとかと前に進み出ると、係員が両手を広げランナーの行く手を塞ぎ、メガホンで「ランナーストップです !! 」と叫んでいる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/a7/aa53c76b27c2ffbd8a45cace07595c72.jpg)
なるほどパンフレットにも書いてあったが、緊急車両が通行するさいは走行停止するということか。
がしかし、ほどよく身体が温まってノッてきたところで停止させられては、ランナーたちも黙っちゃいない。
スタッフに怒号をあびせ、強引に制止を振りきって走ってゆく者もいるが、ルールはルールだ守るのが参加者の努め、走らせてもらっていることを忘れてはならない。
だが3分が過ぎ、4分を回っても一向に緊急車両はやってこない。
怒りの集団心理がピークに達し、数でスタッフを押しのけ進むランナー集団。
気持ちはわかるが、しょせんオヤジと同じレベルの集団が焦ってタイムを気にしたところでたかが知れてるじゃないか。
どうして辛抱できないんだろうね
そうは言っても、安全確保を第一に図るのが最前線のスタッフの役目、指示を出した上がマヌケか、情報が行き届かないのが残念だ。
そんなことが続けて2度 まだ10㎞も走っていないのに、応援の人やエイドのボランティアの熱意が相殺されてしまうような出来事だが、気持ちを切り替え先に進む。
仁和寺の門前を横切り、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/93/88267d3651bc87224611ee35326eb309.jpg)
きぬかけの路を金閣寺の手前で折れ、西大路通・北大路通を経て今宮神社で15㎞。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/5e/9ac2567d661ed7a861e83810ad3c4c07.jpg)
古い鳥居をくぐって走るのは、なんだか気持ちがいい。
沿道の応援は途切れなく続き、賀茂川を渡って上賀茂神社を過ぎれば20㎞、ここまでは順調で予定通りキロ5分40秒前後を刻んでいる。
京都の地理上アップダウンはやむを得ないが、都大路のような広い道ばかりでなく、庭先や玄関先の生活感の漂う道や、下町の商店街みたいな狭い通りもあり、でもそれだけに身近な暖かい応援がうれしく、給水もこまめにあり、トイレの数も多くて安心だ。
賀茂街道を左に折れて中間地点、いよいよ京都マラソン最大の上り、宝ヶ池へ至るきつね坂に差しかかる。
傾斜角度7%の登りを喘ぎながら走り、トンネルを抜ければ、昔お勤め人時代に仕事で行った宝ヶ池だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/30/ba594fd94dcafc17a4b546b58583b0a9.jpg)
あの時は京都営業所の車に乗せてもらってあっさり着いちゃったが、まさかこの歳になって走って登ろうとは夢にも思わなかった。
折り返して下りのエイドで生八ツ橋を食べた。
ふだんアンコは食べないのに、この時ばかりは美味かった。
山から下りてくる途中で25㎞、まだ脚も身体も元気だが、デジカメを持つ腕が疲れた。
北山通に入ると、先頭集団が折り返してすれ違い、センターラインよりを走り師匠の姿を探すが、わからなかった。
下鴨中通の折り返しを過ぎ、京都コンサートホールの手前で、またもやランナーストップに出くわした
30㎞を過ぎて立ち止まりたくはないのに、大どんでん返し
ロスタイムはすでに、15分は下らない
仕方がないから、この日4つ目の塩熱サプリをウエストポーチから取り出しなめる。
北山通に戻り、再び賀茂川を渡り、今回のマラソンで楽しみのひとつ、賀茂川の河川敷の狭い未舗装路に下りてゆく。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/fe/04ae1e24e80583a797fc166a740adef2.jpg)
順調に山から下りて、脚がまだ大丈夫だったら、この河川敷でペースを上げるつもりでいた。
師匠によれば、この先の35㎞の辺りで「auちゃんファミリー」が応援しているとのことなので、それを励みにペースを上げ、BやCのヘバッたランナーを抜き去る。
キョロキョロ沿道を見渡したが「auちゃん」の姿は見えず、ちょっとめげながら先へ進む。
だがついに、過去3回の脚つりポイント33㎞地点を過ぎ、なお脚は無事動きつづけている。
がっ、第7関門の丸太町橋を渡り、東一条通に入っていくらも進まないうちに、魔がやって来た
38㎞地点。
つづく・・・・・・。