カクテルの王様といわれる「マティーニ」には様々なバリエーションがあって、たとえば007が好きなのは「ボンド・マティーニ」といわれウォッカをベースにしてシェイクしてつくられたり、とにかく作り手と飲み手の数だけたくさんあるのだが、「シシリアン・マティーニ」とは初めて耳にした。
で、調べてみたら、「オパールネラ ブラック サンブーカ」というイタリアのリキュールで作るマティーニで、ウォッカとブラック サンブーカをミキシンググラスに入れてステアして、カクテルグラスに入れたらレモンピールして出来上がりということだった。
さらに調べると、ブラック サンブーカを使ったカクテルに「ブラック・レイン」なるシャンパンカクテルがあると知り、どうしても飲みたくなってしまった。
そこで「ホリちゃん」をダシに使って最近お気に入りのBARへ行き、そのふたつを飲ませてもらおうとオーダーしたら、残念ながらブラック サンブーカを置いてないとのこと。
仕方が無いから自分でブラック サンブーカを調達しようと、何軒かの洋酒が豊富な酒屋でブラック サンブーカを探してみたがどこにもなく、東京駅の八重洲地下街の酒屋にあると「投げちゃん」から情報をもらった。
そして、先日手に入れたブラック サンブーカがこちら。
オパール・ネラとは「黒いオパール」という意味で、黒い色はエルダーの実の色のようだ。
そのまま飲むとクセのある薬草みたいで、お世辞にもこれだけでは旨いとは言えない。
これがどのように変化するのか楽しみで、せっかくだからグラスも用意しようと家の中を探しまくったら、「チエさん」から頂いた素敵なシャンパングラスと、「黒龍」に付属していた足のないワイングラスみたいな掌にちょうどいいグラスがあったのでそれを店に持ってきた。
「チエさん」は無類のシャンパン好きだし、グラスを頂いたことでもあるので声をかけたら、舌なめずりをする蟒蛇のようにやって来て、まだ他にお客さんがいないのをいいことにさっそくレシピ通りに「ブラック・レイン」を作ってグビグビさ
シャンパンは高いのでどこにでも売っているスパークリングワインでお試ししたが、グラスの中のやや紫がかった漆黒の液体は、クセのあるブラック サンブーカと安いスパークリングワインがすばらしく融合して、洗練された美味しいカクテルに変化した。
心の中で「松田優作」と「高倉健」さんに献杯して「ブラック・レイン」を飲みほし、さらに黒ビールでも試してみたら、これもなかなかイケた
そうこうしているうちにお客さんがいらして忙しくなり、「チエさん」はテンションが上がってしゃべりがとまらず「バーバーくん」や「ハマちゃん」のようにうるさく、涙がでるほど笑わすので困った。
ほろ酔いで泣きながらお好み焼いているオヤジって、どうよ
「チエさん」がお帰りになって、他のお客さんも引けた頃「ホリちゃん」がやって来たが、残念ながらスパークリングワインは無くなってしまったので「ブラック・レイン」はできず、我流の「シシリアン・マティーニ」を作った。
好奇心おう盛な酔っぱらいの冷凍庫にはウオッカとジンが冷えているし、ブラック サンブーカとドライベルモットまで常備していて、いったいオマエはどうしたいのだとかあちゃんから冷ややかな視線を浴びせられた。
そして間が悪いことに、シャッターを半分下ろして「ホリちゃん」と幸せに飲んでいたところへ、あのヘタレが性懲りも無くニヤニヤして現れ、生ビールを飲ませろとせがんだのだ。
この懲りないヘタレはビールしか飲まないヘタレだから、場を変えて説教することにして3人で「碧夢」へなだれ込んだ。
「碧夢」のマスターも承知で、ヘタレにはヘタレなビールをお願いすると、ジョッキに氷をたくさん入れたヘタレ生ビールを出してくれた。
そうしてオバカなことに深夜の2時頃までヘタレを説教しつつ飲み、ふたりとは別れた。
まったく、「ブラック・レイン」の夜がヘタレNightになってしまったぜ・・・・
最新の画像もっと見る
最近の「mog夜話」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事