お好み夜話-Ver2

人間ドックにエントリーせよ !!

師匠のニックネームは最初は「マラソンマン」だった。

もう14、5年前にもなろうか、彼はそのころ実業団で走っていて、顔の大きさなんて今の半分ぐらいしかないほどシュンとした若者だった。

いつも彼女と来店し、いつも雨模様で、しかし笑っちゃうほど初々しく微笑ましいカップルで、彼は彼女のことをものすご~く気を使って紳士的だったが、平然と生ビールを10杯も飲んじゃう強者でもあった。

彼が雨男だったからヒマな時間に話しをするようになり、やがて彼らは結婚して長女の「auちゃん」が生まれて、ニックネームは「auちゃんパパ」になった。

「auちゃん」にもババのありがたくない遺伝子が伝わりもれなく雨女に成長していき、次女と長男も授かり(おかげさまで二人は晴女に晴男)、パパの身体の体積はどんどん増えていった。


会社の都合や怪我などで実業団を引退した彼は市民マラソンの楽しさに目覚めて、それまでの記録・記録という追いつめた走りから解放された走りに変わったという。

そんな彼に誘われて「東京マラソン」を応援しにいったのが運の尽き、マラソンに参加料がかかることも知らなかった84㎏のおデブは、何が悲しくてカネ払ってまで走りたいんだという覚めた目で見ていたのに、しだいに気持ちが変化して、楽しそうに道路を走ってゆく市民ランナーたちの側に行きたいと思ってしまったのだった。

それから走り始めるまでの経緯は、さんざんこのブログでも書いているので省略するが、走れるような身体になったから、死にそうな状態でも耐えられたんだと思うし、家族揃って楽しみを共有できるようになれた。

走ることの楽しさをもたらしてくれた彼は恩人だし、一から走る技術を教えてくれたので「師匠」になった。


そんな師匠のファミリーが昨夜も来店してくれたのだが、奥さんがこうこぼした。

医者嫌い、病院嫌い、注射こわい、彼は、なんのかんのと理屈をつけて人間ドックに行かないというのだ。

せっかくいい会社にいて、メンテナンスも手軽に受けられるというのに、それをはぐらかすとはどういう了見だ

3人もかわいい子供がいて、手のひらで遊ばせてくれるいい女房がいるのに、テメェの身体を気遣わないなんてダメダメちゃんだろう。

マラソンでは師匠でも、こちとら人生の先輩で、ありとあらゆる苦痛と屈辱を舐めている立場から言わしてもらうが、
マラソンにエントリーする前に、
人間ドックにエントリーせよ !!

マゴのためにも一度悪いところを出しきって、早いうちに手を打つのが肝要と心得よ。

悪いとこがなきゃ万々歳なんだし、ステキな女医がいるかもしれんじゃないか。

とにかく、キミが人間ドックに行く段取りをつけるまでは、マラソン大会にエントリーしないから、さよう心得ぃ

この件、了解したならホットドックを齧っている写メを送られよ

以上、師匠に対するオヤジの諌言

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