映画「アイアンスカイ」の公式サイトの宣伝文句より、
「ナチスが月からやって来る!」
このありそうでなかったプロットは瞬く間に人々の心を掴み、予算確保のためのカンパでは一般のファンから1億円という大金を集め、完成した予告編はわずか4ヶ月で1,000万回再生を記録。ヨーロッパ各国で大ヒットし、世界へ侵略の手を広げている。さらに早くも続編・前日譚の製作も決定するなど、話題を独占している。ナチス映画、SF映画へのオマージュやポリティカルコメディ要素などがふんだんに散りばめられ、何度でも楽しめる新たな傑作が誕生した。
でも、見る前から漂ういかにもB級な感じにウキウキしちゃう。
中学生の頃に読んだ雑誌「ムー」の特集記事のまんまなお話に、いやが上にも期待しちゃいます。
タイトルバックからヨーロピアンな雰囲気だが、それもそのはず「アイアンスカイ」はフィンランド・ドイツ・オーストラリアの合作だ。
ヒトラーのラストバタリオン・第4帝国の兵士の宇宙服にグッときちゃいつつ、冒頭からツッコミたくなるシーンにニヤリ。
ナチスの子供たちの教育にチャップリンの「独裁者」を使うという皮肉やら、アメリカ大統領とアメリカをこれでもかとこけ下ろしつつ、北朝鮮も軽く笑いとばし、世界の首脳の言うことなんて嘘っぱちばかりだと切って捨てる。
極めつけは、アメリカが密かに造っていた核ミサイル搭載の宇宙戦艦に、あのしょうもない大統領親子の名を冠すなんてキョーレツです。
こいつは久々に痛快な映画だ。
月の裏側のナチスの秘密基地で建造されている最終兵器「神々の黄昏」を起動させるために、iPhoneを奪いに地球に向かい、iPadを持って帰って使っちゃうんだから、草葉の陰のジョブズも総統もびっくりだ。
映画の出来がどうとかよりも、はっきり言ってこんな映画が好きだ。
同好の士とはヴァルハラで遭おうぞ。
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