するとロレツが怪しくなってきた声で、
「女子じゃなくて、女性だもん」
と「砲丸投げ子」がいう。
ここのところ毎年彼女から手作りのチョコやお菓子を頂く
今年は「むっちゃん」からも手作りの焼き菓子を頂いちゃった
もちろんオヤジだけでなく、独り身の寂しいヤカラ共も一緒だが。
しかしヤカラ共と違うのは、「投げ子」嬢の場合もう1品ある。
バルタン星人の上半身のすごくよく出来たチョコ。
ウルトラ好きとしては造形の素晴らしさに見とれるばかりで、ガブッとかぶりつくのは躊躇われる。
去年はウルトラマンとバルタン星人が対のチョコだったから、なおさら食べるのが惜しく、イジイジしていたらバルタン星人のハサミをバキッと折られ、仕方がないからウルトラマンの頭を丸かじりしたのだった。
そんなことをボソッともらすと、酔っぱらって聴力も敏感になっている「投げ子」嬢、
「じゃあ、わっちが、ヒック、食べてやる～、ヒック・・・」
いつもよりも余計に飲んでるしゃっくり娘😅 バルタン星人チョコをひったくるや、カニ脚でも食べるかのようにバキッとハサミを折ってムシャムシャ。
ヒック、ヒックとしゃくりをしながら絶好調なのは明日から4連休のせいで、半ば引いてるカウンターのヤカラ共を飲みが足りないなどと煽るのだ。
わたしと言えずに「わっち」と言ってしまう吉原の遊女みたいなしゃっくり娘の挑発にのってしまうファンタスティックフォーの岩みたいな男に、冷凍庫の中でトロトロに冷えている
ウォッカ「セブンサムライ」を出してやった。これはその名のとおり、「黒澤明」の「七人の侍」にインスパイアされたプレミアムウォッカで、ボトルには日本刀の切先のイラストと「花ならーサクラ、人ならーサムライ」とロシアで書かれている。
勇猛果敢なコサック騎兵の愛飲するウォッカに、アヘ～😫という顔をする岩みたいな男を見て、オヤジの戒めがまたしても緩み、ショットグラスにレモンを絞り炭酸を注ぎ、手のひらでフタをしてトン!!とカウンターに叩きつける「ショットガン」を一気に煽った。
旨い❗❗
と言って駆けつけ2杯。
当然それまでは1滴も飲んでいないし、2日ぶりだ。
その様子をジッと酔眼で睨むしゃっくり娘、
「まむれにゃい約束なんきゃ、するにゃ～～」
と叫び、厨房の中に入ってくるなり、「東京マラソンまで禁酒」の張り紙をむしり取った。
で、なんだかわからないけれど「スネオ」の絵なんぞ落書きし、みんなも下手くそな絵を描きやがって、元どおりビールサーバーの上に張った。
う～ん、可愛いもんだ。
かつての悪魔ナンバーズの面々がここにいたら、到底この程度ではすまない夜になっていたろうが、最近の若手はすでにお眠ちゃんだ。
一番のヤカラの「ハマちゃん」なんて、「自分マイペース」な「発言のひと言」を残して帰ってしまったし、しゃっくり娘以外はみんな明日も仕事だから、午前2時を回ればそりゃお眠だろう。
素敵なバレンタインデーの夜であったが、やっぱり女子はたいへんだ。
おっと、女性は気を使いますな～。
追伸、約束を守れないオヤジは翌朝、買い出しに10kmほど走って行ったけど、およそ半年ぶりぐらいに1キロを4分39秒の最速タイムを出した。
しかも、街中でリュックを背負ってだから気分がいい。
きっと「セブンサムライ」のショットガン2杯が良かったのだろう。
それとも、しゃっくり娘の一面を見ることができたからだろうか❓
いずれにしても、もう脚の心配はなくなった。
ありがとう、女子、いや女性のみなさん🙏
