「夏目漱石」は晩年、糖尿病と神経痛と皮膚病とノイローゼと、持病の胃潰瘍に悩まされていたそうな。
「明暗」を執筆中に人事不省に陥り、1916年12月9日午後5時過ぎ苦しみだして
「早くここへ水をぶっかけてくれ。死ぬと困るから」
といって胸をはだけ、看護婦が水を含んで吹きかけると
「有難う」
といって意識を失いそのまま帰らぬ人になったという。
享年49歳。
若いよねぇ・・・。
“元祖”二刀流の「ベーブ・ルース」は1948年に入院した際に見舞いにきた友人に、
「どうやらおれの身体は白蟻に食われているようだ」
と漏らした。
左の目から咽頭にかけてガンが発生していたそうな。
映画「ベーブ・ルース物語」の試写会の途中で気分が悪くなって病院に戻り、しばらくして亡くなった。
享年53歳。
惜しいよねぇ、ホント若いよねぇ・・・。
1954年「老人と海」でノーベル文学賞を受賞した「アーネスト・ヘミングウェイ」は、同年の航空機事故で重傷を負い、以後体力は衰え高血圧と肝炎に苦しみ夢遊病さえ起こすようになって、かつての鋼鉄の巨人のイメージとは別人になり、舌はもつれ足取りもおぼつかず入退院を繰り返したのちアイダホ州の山荘で、二連発のリチャードソン猟銃で頭部を粉砕して自殺したそうな。
彼の父はピストルで、弟は猟銃でやはり自殺しているという。
享年62歳。
ハードボイルド文学の原点ともいわれる文章を綴った人の最後は壮絶だ・・・。
十代〜百代までの古今東西の英雄、武将、政治家、作家、芸能人、犯罪者などの著名人923人分の臨終の様をまとめた「山田風太郎」の「人間臨終図巻」を拾い読みした。
「福翁自伝」で大酒飲みを自戒しながらも「ビールは酒にあらず」といって飲んだという「福沢諭吉」はその実つねに健康に気をつかい、毎日6キロほど歩いて木刀を振っていたそうだが、64歳の時に脳溢血を起こし回復はするも物忘れがひどくなり、明治34年・1901年脳溢血が再発し亡くなった。
享年67歳。
誰かさんと同い年だ・・・。
生前かねがね「死顔を人に見せることはいやだ」といって近親者にしか死顔を見せなかった「福沢諭吉」の棺は、埋葬後76年経った昭和52年に発掘され、屍蝋化して生前の面影を保っていることが確認されてしまったそうな。
「人間死ねば生きてるやつに何をされても無抵抗である」と筆者は言う。
その通りだよなぁ・・・。
早いもので弟が亡くなり1ヶ月がすぎて、先日納骨を済ませた。
平成10年だから1998年、モグランポをオープンした1年後、爺さんの埋葬の時にこのオヤジが申請したものだ。