ヘタレのチャンプの挑戦状

まあホントに地獄を知らない青二才というのは鼻っ柱が強くて、それはそれで微笑ましいことではあるけれど、おだてられて木のテッペンに登ってしまうと下り方がわからないようだ。

ヘタレからいきなりチャンプになってしまい、実質0円のバンジーまでしたマッチ棒の場合もその典型だ。

昨夜、もう生ビールの掃除をしてあとはレジを〆るのみという時間に、ヘラヘラしながらヘタレチャンプのマッチ棒がやってきた。

どうせ生ビールが飲みたいだけだから、遅くに来るんだったらメールの一つも入れてくれりゃ生を掃除しないで待っているものを、この男には何度言ってもそれがわからないようだ。

仕方がないから生をつないでやるが、何杯飲みたいんだと聞くと6杯だという。

そしてヘタレチャンプのマッチ棒はビールを煽りニタニタしながら、自分は長距離に向いている、もう敵はいないなどとうそぶきはじめた。

やっぱりマラソンは楽しいな、越後湯沢の大会はチョー気持ちよかったな、バンジーは余計だしうまく乗せられてしまったが、飛ぼうと思えば100メートルでもイケル、etc・・・・。

木の上に登っちまったサルはテメエの足元が覚束ないのにも気づかず、滔々と自慢話を繰り広げ、挙げ句の果てにこう息巻いた。

もう「ホリちゃん」には負ける気がしないどころか、師匠もぶっちぎってやると。

オヤジなんぞは眼中にないそうな。

そうですかチャンプ、さすがチャンプですね、ではどの大会でそのお手並みを拝見できますかねと下手に出ると、ぜんぜんいつでもOKだということなので、それでは年内のハーフ以上の大会はすでにエントリーを締め切ってるものがほとんどだから、来年の4月「かすみがうらマラソン」でどうでしょうと提案した。

で、もう一度繰り返すが、チャンプは来年4月の「かすみがうらマラソン」のフルで、
「ホリちゃん」にはダントツの差をつけて勝つ、師匠にもぶっちぎりで勝利する
とのこと。

いゃぁさすがチャンプ、たいした自信でございます。

それでは万が一にですね、眼中にないオヤジに抜かれるようなことがあったらどうしましょうかね❓

「ホリちゃん」にも師匠にも敗れてしまった場合はどういたしましょうかね❓

えっ⁉️一瞬絶句するヘタレチャンプのマッチ棒。

まあチャンプが負けるわけがないでしょうが、万が一ってこともあるので、その場合はまたロイヤルサルートの31年を頂くってのはどうでしょうか。

わ、わかった、わかりました、それで👍

ということで契約成立。

師匠、「ホリちゃん」、後日あらためてことの次第を話しますが、このことご了承いただきたい。

だが、話しはそれで終わりじゃない。

マラソンの勝利宣言をしたヘタレチャンプのマッチ棒は、次なる挑戦状を富士宮の床屋さん、ファンタスティクフォーの岩みたいな男「シゲちゃん」に叩きつけるのだ。

曰く、42メートルのバンジーなんかもうへっちゃらだし、「シゲさん」みたいにビビりじゃないから62メートルでも100メートルでも飛んでやる、どうせ「シゲさん」はションベンちびっちゃうだろうが、オレと対決するんなら受けて立ってやる。

いかがでしょうかねぇ、夢の国のコースーターも「タワー・オブ・テラー」すらも怖い「シゲちゃん」、ヘタレチャンプのマッチ棒をやっつけちゃってくれませんかねぇ。

やっつけてヤツを丸坊主にしちゃいませんかねぇ。

100メートル飛んじゃいましょうよ、茨城の龍神大橋、嫁さんの里帰りのついで、ペペッと飛んでビビりじゃないことを見せつけてやりましょうよ。

「シゲ」はやるときはやる男だって調子コキの先輩も言ってるんだから、バンジーぐらいへっちゃらだよねぇ。

けっきょくヘタレチャンプのマッチ棒は生ビールを7杯飲んで、ヘラヘラしながら帰って行った。

ということでみなさん、来年も楽しみですな、良いお年を👏