お好み夜話-Ver2

ようやっと

11月1日に退院して早1ヶ月ちょっと、すっかりご無沙汰してしまった😞

あの時点ではまだ確信のない希望があって、手術を受けてさっさと悪いとこを治してしまえば元の生活に戻れると愚かな楽観を抱いていたのでありました。



翌日の2日に病院で書いてもらった紹介状を持ち、「最後の手段の」の腎臓移植を受けるため東京女子医大を訪ねた。

かつて父親の人工透析の送り迎えをしその食事制限の厳しさを見知っていたので、あの生活はとても耐えられないと「最後の手段」にすがりついたのだ。

「最後の手段の」の腎臓移植は慢性腎不全の唯一の根治的治療だし、酒もタバコもやらず健康体に思えるかあちゃんがドナーになってくれるというので、移植件数の豊富な女子医大で手術をしてもらうつもりで出かけたのだった。

外来で待つことしばし、いかにもデキる女💪という感じの移植コーディネーターの部屋に案内されわずか5分‼

このポンコツオヤジのデータを見た彼女からあっさり、

「申し訳ありませんが直球で申し上げますが、貴方の心臓では手術に耐えられませんし、全身麻酔もできません」

と告げられた。

( ̄◇ ̄;) 突然階段を外されたショックでうろたえながら話を聞くと、このオヤジのポンコツな心臓ちゃんの心筋は衰えまくり、血液を大動脈に絞り出す能力を表すEFという指針が普通の人の1/3以下の20~30%しかないという。

だから息切れをおこすし、フルマラソンなんてとんでもない暴挙だったわけで、頑張って汗をかくことが命取りだと思い知らされた・・・。

言葉を悪く言い換えれば、

「このポンコツ心臓野郎め移植なんて2年早いわ、ハートを治してから出直して来いやー!! 」

てな感じで、たとえ手術が可能でも最低半年の待ちだそうで、心臓の治療 ( ができたとして ) をしてからは最低1年の経過観察が必要だというので、心臓を治し、腎臓移植ができるようになるまでには最低でも2年はかかるようだ。

腎臓と心臓は運命の双子、と言われる所以。

しかしその間オヤジとかあちゃんの体調や体力が維持できるのか❓

おそらくオヤジは嫌でも透析患者になっているだろう・・・。

希望が絶たれ真っ暗な気持ちで言葉もなく、夫婦揃って落ち込んで家に戻った。


それから二週間、かあちゃんは体調を崩しゲロゲロしながら寝込み、疲れることや汗をかくことはやめたほうがいいと告げられたオヤジは悶々と家にこもっていた。

高タンパク低カロリーという今時の食生活とは真反対の、低タンパク高カロリーで1日1600カロリーの食事制限と1日800mlの水分制限を守りながら、薬を飲むためだけの味気ない食事になんの意欲もなく過ごしていたら声が出なくなってきてしまった。

病院の管理栄養士に完全にエネルギー不足だと指摘され、もっとカロリーのあるものを摂ってくださいというが、それはなんだと言えばタンパク質の含まれていないアメや油だという。

フン、それじゃぁ昔の化け猫みたいに油をペロペロ舐めろってか😑

なんて言ったら、そのくらいの気持ちで料理に油と糖類を使ってエネルギー補給をしてくださいと真面目に言われた。

この辛いもの好きで飲んだくれのオヤジが、酒はもちろんのこと牛乳もトマトジュースもスポーツドリンク飲まずせっせとアメちゃんを舐め、カリウムがあるからと新鮮な野菜も果物もご法度で、味も素っ気もない低タンパク米と低タンパクパンを主食にわずかな茹でこぼした野菜と赤ちゃんの拳程度の大きさの肉や魚をショボショボ食べていたら、体重はみるみる減って50㎏。

下半身からどんどん筋肉がなくなり骨が出てクッションの薄い椅子は痛いわ、声も枯れて腹の皮がシワシワしてみすぼらしいわで、すっかり覇気がなくなった。

だからこのブログを更新する気力もなく、メールや電話に応える気にもなれず、すっかり不調法をしてしまった。


もう一生酒も飲めず、美味いものも食べられず、走ることも叶わないならば、生きていたって面白くもなんともない。

もういいや、もう終わらせてしまおうと、食べたいものをたらふく食ってガンガン酒を飲んで死んじまえるかというと、そうは都合よくいかないワケで、無様に人に迷惑をかけてグダクダに死にぞこなうのが関の山だ。

死にそうなデブや死にそうな飲んだくれは見りゃすぐわかるが、一見なんでもなさそうな死に損ないは始末に悪いと切ないため息をついた。

なんでこのオレが・・・、僻み妬みイジケ後ろ向きにものを考え、二週間は内にこもっていた。


ま、しかし、生きている限りはゴミも出るし洗濯物もたまる。

あーもー面倒くせいジジイだなぁ。

いい歳こいて女々しく覚悟もなく、イジイジひがんで惨めったらしく湿っぽいインキンみたいに悩んでたって屁しか出ないや。

よし!!! アメちゃんなめて一念発起💪

寝込んでしまったかあちゃんに代わり、洗濯をして小僧のメシを作りゴミを出し、洗濯物を干しながら日向ぼっこをしているうちにこれじゃイカん、まだ終わりじゃない、とりあえず歩けるうちは歩かにゃイカん、という気持ちが少しづつ湧き上がってきた11月20日、「負荷心筋新地グラフィー」検査を病院で受けた。

この検査は放射線同位元素を注射して心臓機能を調べる画像診断検査で、心電計や血圧計を装着してトレッドミルで歩いたり走ったりして心臓に負荷をかけたり、安静にして薬物を投与したりと4時間くらいかかる。

それで狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の重症度を判定し、まぶっちゃけどれだけ生きられるかを推定するそうな。

放射線同位元素を使うのでまあまあ被ばくするため、まれにお亡くなりになっちゃう人もいるらしく、納得した上で同意書にサインする。

で、久しぶりにトレッドミルでも走れるかもとリキ入れてウェアを着てシューズをはいたのに、早足で歩いただけで息が切れてしまい、まだ大丈夫と強がってみても計器を見ていた医者からストップがかかってしまった。

次にプレス機みたいな板がついた診察台にバンザイして横になり、ゆっくり20分ほどかかって胸の周りを一周するのにジッと眠気を我慢した。


その結果を聞きに言ったのが11月30日、わかったのはこのオヤジは心臓弁膜症ではなく、体を動かしているときに心臓の筋肉が酸素不足になって胸痛や圧迫感が起こる「労作狭心症」のようで、悪化すると心筋梗塞で死んじゃうので要注意とのこと。

だけどまだよくわかっていないこともあり、さらに詳しく病状を知るためには心臓に造影剤を入れなきゃならないそうな。

ならグズグスしてないでとっととやってくれというと、造影剤は腎臓機能を悪化させてしまう恐れがあるのでためらっていたという。

しかしこのままじゃ今後の方針がままならないから、死なない程度にやってくれとプッシュして「冠状動脈造影術」を受けることになった。

これは心臓カテーテルのことで、腕か足の付け根から心臓までカテーテルを挿入して造影剤を入れる二泊三日の入院検査。

うまくいきゃこれで心臓の悪いところがよりはっきりするが、悪くすりゃ造影剤の影響で腎臓が悪化してオシッコが出なくなりもれなく透析へGOだ。

チクショウ、一か八かポンコツになってもスリリングで楽しいぜ😝
      ( ようやくおバカをほざけるようになってきた・・・ )

そんなわけでまたまた
12月10日に入院であります。

死なないうちはこれまで通り、おバカで能天気なこのブログをできるだけ更新しますだ。


あ、店の内外はすっかり看板やポスターも外して「モグランポついに終わったな」という通りすがりの声も聞こえるくらいでありますが、じつはひそかに再開プランを進めております。

今後少なくとももう一、二回は入院・手術をすることになると思われ、具体的なことは何も言えないけれど再び違った形でモグランポは営業するつもりであります。

ご心配いただきました皆様、もうしばらく御容赦下さいませm(._.)m

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