お好み夜話-Ver2

仙台で古酒を飲む

「伊達ももの里マラソン」終了後、日帰りの「サバ兄」と保原駅のホームで別れ、阿武隈急行とJRを乗り継ぎ、2時過ぎに仙台駅へ着いた。

車窓から景色を見れば、緑も鮮やかに稲穂は風にそよぎ、川は緩やかに流れ、何も変わらないように見える。

丹誠込めて育てた農産物が無事出荷できることを心から願い、仙台に近づいてくると、屋根にブルーシートをかけている家が目につくようになり、仮設住宅も見かけた。

こんな物見遊山のオヤジはどうだろうと、頭の片隅で思うものの、人それぞれ、その人なりのやり方があると考えなおす。


わずか1時間半程度の睡眠と、試食や給水所で食べた桃の数切れと塩漬けのキュウリだけなので、腹の虫がものすごく鳴く。

仙台駅の中の比較的並んでいない店で、お約束の牛タン定食をたのみ、「auちゃんパパ」と生ビールでひと息ついた。

そのまま国分町にあるホテルに向かい、チェックインしてシャワーと、汗ビッショリで重たいランニングウエアなどをコインランドリーで洗濯し、軽くお昼寝をしてから夕暮れ時の国分町に繰り出した。

「バーバーくん」の仕事が終わるまで、軽く飲んで待つことにしたのだ。



彼と会うのは、約3年ぶりぐらいだろうか?

ロンドンに行く前に我が家に逗留し、寝起きにオヤジの顔面に屁を引っかけて去り、1年間本場のカットと語学を学びそのまま仙台へ帰国したのだから、たぶんそのくらいだ。

泡盛の古酒(クース)を育てているのは、彼が店を構えた時のお祝いと、毎年行って味を確かめつつカットもしてもらおうという遠大な計画なのだ。

大震災がおこらなければ、もう少し前に会って、たらふく飲んでいたかもしれない。


今夜はまず彼の実家におじゃまして、ご挨拶がてら地震に耐えた泡盛を頂こうという趣向。

7時過ぎに「バーバーくん」の車に「auちゃんパパ」と小僧と3人乗せてもらって、若林区の彼の実家へ。

家は地震の影響で「半壊」となり、罹災証明書を発行してもらったそうだが、今はもう綺麗に片付き、壁などもリフォームされて綺麗になっていた。

ご両親とお姉ちゃん、奥さんの「ミカちゃん」が出迎えてくださり、思いもかけず美味しいお料理を頂き恐縮してしまった。

それにしても、皆さんほんとうにご無事でよかった。

久しぶりに「帝王」( 「バーバーくん」のお父さ・・・、お兄さん。ということになっている )の豪快な笑い声が心地よい。


地下の貯蔵庫で眠っていた4升甕をあける。

熟成されて独特のバニラのような香りが立つ。


まずはストレートで。

新酒の荒々しさがとれて、濃厚な味に変化している。

試しに新酒と比べて飲んでみたら、その違いは明らか

見事に育っている

旧交を温め旨酒に酔うなんて、こんな幸せがあるだろうか。

笑ってこの日を迎えられたことに感謝。

「バーバーくん」とご家族に、一緒に付き合ってくれた「auちゃんパパ」にも感謝。


そうして飲んでいるうちに、寝不足でマラソンを走ったオヤジの目が天使になったのを、「帝王」に察知されてしまい、タクシーでお開きとなったようだ

記憶を無くすなんて、なんて不調法なんでしょう・・・・・。

怒涛の仙台は、まだまだ続く。

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