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お好み夜話-Ver2

オットコマエのばあさん、恐るべし 

【過去ログ発掘シリーズ 2005年9月27日】


 

選挙も終わり、小泉総理が余裕しゃくしゃくで所信表明をしているニュースをみていて、我が家のばあさんが元気だった頃の話を思い出した。


それは、午前と午後の両方TVで国会中継が行われた時のこと。

ばあさんは一心にその中継をみていて、突然憤慨し、某国営放送局へ電話し、ラチがあかないと知るや、今度は某朝日新聞へ電話。

なにやらメモを取ったと思ったら、再び受話器を取り上げ、プッシュボタンを慎重に押し始めた。

ややあって相手が出ると、落ち着いて話し始め、しばらく待たされた後

「地元の支持者だってテレビをみているんですからね。しっかりしてくださいよ」

と噛んで含めるように言うと、満足したように受話器をおいた。

その間テレビは、国会議員の退屈なダラダラとした読み上げを写している。

再びテレビの前に陣取ったばあさん、食い入るように画面を見つめる。

すると画面がゆっくりとパンし、場内に急ぎ足で入ってくる秘書らしき男の姿を捉えた。

男はある年配の議員のもとへかがみ込むと、何やら耳打ちした。

すると、いままで腕を組み俯いていた議員が、ハッとしたように顔を上げたのである。

それを見てばあさん、してやったりと頷いた。


つまり、こういうことだったのだ。

午前中の中継で、名前を聞けば“ああ、あの人”というぐらいの議員が、気持ち良さそうに舟を漕いでいる姿を発見して、ずっとそれをウォッチングしていたのだ。

午後の審議が始まっても、その議員は相変わらずスットコドッコイを決め込んでいたので、“もう許すまじ”と、行動を起こしたのだった。

議員事務所を調べて電話する行動力と、正義に燃えてことを正す実行力は、我が母親ながら“オットコマエ”ジャンと痛快だった。

 

まったく、一部の議員の先生方の体たらくには呆れてしまいます。

しっかりやっている多くの議員たちのいい迷惑です。

もし、「ホリエモン」でも「ヒトリモン」でも、ITに強い議員がいたら、「国会議員ダメダメウッチャー」とでもいう番組をネット配信してくれればいいのに。

国民全員が、自分たちの選んだ議員をリアルタイムで採点できる番組を通じて、政治の膿をだせれば面白いと思うのだけれど。

ばあさんの“オットコマエ”の行動を見習って、口をつぐむことはしないようにしたいと思うのです。

ひいては自分たちの身に降り懸ってくることだからね。

うーん、しらふだ。

乾いた。

 


 

いち視聴者のばあさんにこんなことができることに危機感を持ったのか、近頃じゃ某国営放送局も政治屋に忖度したダメダメな放送をしがちだ。

元気一杯だった頃のばあさんの名言は「詐欺師列島・欲ボケ民族」、言い得て然り。

昨今のニュースに度々登場するあの顔、その面、どいつもこいつも詐欺師丸出しの欲ボケ連中だ。

昨日ふてぶてしい顔でいけしゃあしゃあと弁舌をふるったかと思えば、今日はしおらしい顔でうなだれた反省猿のよう。

「遺憾」とか「しっかり」とか「検討」なんて空虚なセリフをお題目のように繰り返し、昭和の悪弊にあぐらをかいている大根役者も顔負けのその場逃れの卑怯者ども。 

熱しやすく冷めやすいマスコミという野次馬を、亀のように首を引っ込めてやり過ごすつもりでいやがる。

“卑怯”という言葉はもはやこの国から失せてしまったのだろうか。

 

17年前の怒りが蘇ってきて、ジジイ血圧上がっちまうよ。

あーあ、穏やかな老後なんてどこあるんだろう?


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