プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

葉加瀬太郎のコンサート。

2009年04月20日 | その他映像関連。

わたしは音については語るべきことを全く持たないので、今まで音楽関係のイベントを
ブログの記事にしたことはなかった。(と、思う。)
が、今回の葉加瀬太郎・古澤巌のコンサート、「THE VIOLIN BROTHERS」。
これは語らずにはいられない。



宣伝で「ブルース・ブラザーズ」のイメージでツアータイトルをつけたと言ってたから、
会場で、舞台の赤い紗の幕にグラサン&ダークスーツの彼らがプリントされてても
当然と言えば当然。全然驚かない。
紗の幕から透けて見える小道具が、アメリカンな交通標識というのも全然普通。
ま、ヴァイオリンコンサートっぽくはないが、今回はこういう路線で行くんだな、と頷く。
だが……

時間になっても始まらなかったから、観客は手拍子で催促。
それでバックバンドの演奏は開始したんだけど、主役2人がなかなか姿を現さない。
いい加減「まだかいな」と思い始めた頃、音がジャン!と止まり、
カッ!と照明が舞台後方から照らされ、男2人がポーズを決めたシルエットが浮かび上がる。
その時点で、客大ウケ。
その後、紗の幕が上がり、本人たちが姿を現すわけですが(当然衣裳はグラサンにダークスーツ)、
まずやったことと言えば、演奏でもなくMCでもなく、ダンス(?)ですから。


ブルース・ブラザーズの曲(だと思う)に合わせて、右に左にステップ。
曲は能天気に明るいし、本人たちは楽しそう。そのパフォーマンスが終わった時には盛大な拍手。
ってか、アンタ、まだ何にも弾いてないやん!
……上手いんだ、この辺が。まったく、ヤツは客をノセることにかけては日本一だよ。



※※※※※※※※※※※※



葉加瀬太郎のコンサートはとにかく楽しい。

まずMCがオカシイ。
ヴァイオリンのツマミとしてのMCではなくて、話もパフォーマンスだよ。
あの話芸はどこで修行したんだろうね。
やはり生来の関西人はそういう遺伝子を持っているのか?
古澤巌もかなりついていけている方だけど、この点、ハカセには負ける。

とはいえ、古澤巌もかなりヘンな人です。ハカセと並ぶとそのヘンさが相対的に薄れるだけで。
古澤は、まずその衣裳が……。ハカセもMCで、
「ところでアニキ……。そんな衣裳、どこで売ってるんですか」と言ってたくらいだし。
一枚一枚の洋服としては、ごく真っ当な製品なのかもしれないんだけどね。
古澤が1人分として組み合わせて着ると、何だか妙な雰囲気を醸し出す。

2人で何とかっていう超絶技巧曲を弾く時、
「難しい方は、当然アニキが弾きます。ぼくは伴奏を」
「……あんまり早く弾かないでね」
そんなことを言いつつお互いガシャガシャ弾きまくってるんだから面白い。
そんな間柄は楽しかろう。

彼らはとてもよく指が動く。見ているとどうしても笑ってしまうほど。
笑ってしまうほどの指さばき、というのは見たことない人には想像出来ないかもしれないが、
笑うしかないんだ!もう。
やっぱりああいうのを見ると、文句なくプロの技。



曲も、バラエティに富んだいい選曲だと思う。
オリジナルとかクラシックの編曲とか色々。
パンフレットがないので、タイトルとかはわからないんだけどね。

わたしは今まで3回か4回ハカセのコンサートに行っているけど、いつもお決まりで
演奏するのは「エトピリカ」「TO LOVE YOU MORE」「情熱大陸」。

第一部のラストは「情熱大陸」で一旦盛り上げまくって締めるのがお約束。
……って、別にステージが第一部、第二部と分かれているわけではないが、
単なるアンコールと呼ぶにはあまりにも力が入っている。ゆえにアンコール=第二部。
第二部が終わるまでずっとスタンディングで手拍子強制(?)なので、
全てが終わると手のひらがカユイ。体力も使います。


わたしは「エトピリカ」が一番好きかもしれない。
エトピリカは――


大きな黒い目をした野生の少年。
これから行く先の道をまっすぐに見つめている。
凛として生きること、進み続けること。
歩き続ける者のプライドと高揚。

   
――を感じる。

「TO LOVE YOU MORE」は、セリーヌ・ディオンが歌うのも好きだけど、
ヴァイオリンで弾かれると、心の裏側をマッサージされているような心地よさを感じるな。
きれいな旋律だ。

一緒にやっているバンドの人も好きだよ。
今回のチェロの柏木さんとギターのマサ君は、以前に聴きに行ったことがある。
その時聞いた話からすると、マサ君はまさにギターの求道者みたいな人らしく……
今回の、ウクレレみたいな楽器を弾いてた時かなあ?
「一体どんな指づかい?」と思うような超絶演奏だった気がする。
彼のことは応援したいな。


まー、一つ難を言えば、アンプが入る分、楽器としては……というか、
音としてはずいぶんアルファー波が減じる。
やっぱり音としてきれいなのは生音でしょうよ。
でもまあ、ハカセにオーケストラと一緒にヴァイオリン協奏曲なんか弾かせても
仕方ないだろうから、電気的な音になるのはしょうがないんだけど。


しかしさー。最後、アンコールのアンコールでは歌ってたよ。ヤツは。
「ALL NEEDS SOMEBODY TO LOVE」とかなんとかいうタイトルの歌。
アンタはヴァイオリニストじゃないのか!

歌にダンスとなったら、今後のコンサートはヴァイオリンというより、
ミュージカルになってしまうのではないか。
今だって「たしか今日はヴァイオリンコンサートだったはず……」と思うような、
パフォーマンス(多量のお笑い要素を含む)>音楽になっているのに……
今後ヤツは一体どこへ行こうというのだ。








わたしには、ハカセが時々――音楽の天使に見える。
あのむさくる……る、る、しくも福々しい顔が、満面の笑みを浮かべて幸せそうに演奏をしている。
その姿を見ると、もしかして音楽の天使は、とても天使には見えないような、
こんな顔でどこかの街角にいるのかもしれないと思ったりする。
……音楽の天使というより音楽のエビス様というような風貌だが。

幸せそうに弾いてる人を見て、わたしも幸せ。
ハカセのコンサートは、人を幸せにすると思います。



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< パリだ!プラハだ!!ぎゃぼー!!!のだめカンタービレ in ヨーロッパ ロケ地マップ >

2008年12月11日 | その他映像関連。
勢い余ってこんなDVDを買ったので、感想。
しかしまず、このタイトルをなんとかしろと……。


つまりはメイキングなので、そーゆー内容です。好きな奴は見ろ、という感じ。
わたしはそこそこ楽しかったですけど。
……それだけなので、実はあまり感想というものもないんだけどね。

このDVDを見ての一番の収穫は、監督がこういうホノボノさんだということを知ったことかな。
ホノボノでもいいだろう。それでこういうドラマを撮るならば、それも一つの正解。
寄らば斬る、というような人だけがドラマを撮ってもしょーがないしね。
でも監督がこれだったら、やっぱり脚本をもう少し……。

意外だったのは、玉木宏と上野樹里がわりあいよそよそしく見えたこと。
2人で喋っている所とか、視線を合わせている所があまり見当たらなかった気がする。
玉木宏って、実は千秋先輩並みの「俺様」?というか、不器用者?
あまり愛想良くないようだし。笑顔はいいんだけどね。
演技と実際があまり離れてないような。
だとすると、役者としては今後苦労するかもなあ。役柄が狭いかもしれない。
わたしは「何でも出来る奴がエライ」と思っているので。
(なので瑛太はエライ。上野樹里も多分エライんだろうと思うが、いかんせん他を見ていない)


本編84分+特典映像61分だけど、本編にコメンタリーバージョンもあるので、
実質229分か?割高感はなかったな。
あ、でも4000円は高いか。アマゾン割引で3000円ならば、という条件付きで。


ちなみにプラハには行きたくなりました。
橋の風景を、わたしも撮りたい。
が、これを見ると冬にも関わらずプラハにはごっちゃり人がいて、
うーん、仕方ないんだろうけど、あまり嬉しくないなあ。
どこぞの観光名所に入るのに並ばないとあかん、とかは避けたい……。


関連ブログ記事:

http://blog.goo.ne.jp/uraraka-umeko/e/d3aa7937d97745466545cc32deecab8a


※※※※※※※※※※※※


ところで……マンガは21巻まで追い付きました……。

ああああっ!ここで足止めかいっ!
もーっ、このモンモンをどうしてくれよう!次が出るまで一体どのくらい待てばええねん!



しかし相変わらずこのマンガ……。飛ぶがごとくですな。
3倍速……いや、4倍速くらいで話が流れている。一つ一つのエピソードが、
まったく完結していないまま飛び去って行くんだよ!
お父さんのことなんか、もっとずっと続くと思ってたのに。
全てのエピソード、描こうと思えばもっとじっくり描けるでしょうがっ。

でもま、この疾走感が個性かねえ……。とほほ。

もう早く完結してください。でないと日常の精神安定に悪いです。





そして何と!映画化決定のようですねえ。
わたしは基本的にはテレビドラマ由来の映画は映画館では見たくないのだが……。
うーん、これは見に行くのか?テレビ放映を待つのか?


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アテネ・フェスティバル。

2008年07月02日 | その他映像関連。
アテネでは例年、夏に舞台芸術祭が行われる。
オペラ、ダンス、演劇、音楽など内容は多岐にわたり、「パフォーマンス」なんて
ジャンルまであるところを見ると、もうなんでもありらしい。会場も複数に分かれている。

わたしは創作ダンスを見た。
パフォーマーはポール・テイラー・ダンス・カンパニーという集団で、アメリカから参加。
鑑賞というより、会場であるヘロド・アティクス音楽堂に入るのが主目的だったため、
日時的に他に選択肢がなかった。創作ダンスはあまり好きではないと思うが……


実際に見て。……いや、ほんとにつまらなかったですね。
このポール・テイラーという人は、既に半世紀以上ダンスに携わっている人らしい。
こう言ってはなんだけど、50年も振付を続けることには無理があるのではないか。
移り変わりの激しい現代社会において。
50年、時代と足並みを揃えているのは不可能に近いと思うが。

まあ、わたしはダンス、創作ダンスにはまったく詳しくないので、
単に眼が慣れてないのかもしれないけれど。
拍手は盛大だったけど、他の方々はほんとに良かったと思って拍手してたのかねえ。



人間の走る姿を美しく見せるのは大変だ。と思いながら見ていた。

第一部は特に、ダンスというより肉体表現だったので、転がりまわったり走ったり、
飛び上がったり、という動きが多くなる。
このうち、全速力で走る姿がとても多かったんだけど……

走る姿が全て美しくないわけではない。
陸上競技としての「走る」は美しいと言っていいと思う。マラソンはそうでもないが、
短距離走のフォルムと動きはかなり美しいと思いますよ。
力とスピードが美を生み出す決定的な要因。もちろんそれは、一級の選手においてのみ。

主目的が「見せる」である場合、「走る」の本来の目的である肉体移動は荷が重すぎる。
まさに「荷が重い」のだ。肉体の重さを全速力の中でコントロールするのは不可能。
肉体移動の美しさではバレエがまず来ると思うけれど、バレエが美しく移動できるのは、
スピードを減じることによって、ポーズに力を割いているから。
バレエでは全速力は必要とされない。ジャンプの助走はスピードが必要だが、
それは「ジャンプのための助走」だから、多少「見せる」部分としては大目に見られる。
が、今回のパフォーマンスでは、その走りもパフォーマンスの一環だったため、
その粗さが目についた。こういうことだと思う。

自分の中で、能と対比させていた。
能は存在移動を見せる芸術。それは、あの動作の遅さによってのみ可能なもので、
やはり「静の芸術」でしか有り得なかったろう。
この振付師は「動の芸術」としての肉体移動を狙っているように見える。
しかしそれを達成するには相当の筋力、表現力が必要とされる。
このパフォーマーたちはそれが出来るほどレベルが高くない。

ボディ・コントロールという意味で思い出したのは、ミュージカル「キャッツ」の役者たち。
ロンドンの舞台を見た時は、一目見た時から舌を巻いたものだった。
この動きを身につけるために。彼らはどれほど努力をしたことだろう。
今回の創作ダンスと「キャッツ」では、求めるものが違っている。
なので、単純に比較もならんとは思うのだが、しかし。



……なんだかめんどくさいことをつらつら書き連ねてますが、全部蛇足。
要は見ててつまらなかった。これが結論。
本当は古代ギリシア劇を見たかった。あの劇場で見ることが出来ればなあ。
まあでもアテネ・フェスティバルの演目として、古代ギリシア劇はあまりないようだけど。
蜷川のグリークスをテレビで見て注目したわたしとしては、
現地人が現代において、どんな風にギリシア古典劇を扱っているか、興味があったのだが。

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< メアリー・ポピンズ >(舞台視聴)

2007年10月23日 | その他映像関連。
ロンドンの何がうらやましいといって、常時ミュージカルが見られるところ。
日本と違って、基本的に何ヶ月か続く前提だから、チケットが取れないということもあまりないしね。
よほど人気の演目じゃなければ、当日や前日に購入可能。さらに、少し人気がない演目になると、
チケット半額で買える場所があったりする。
うう、いいなあ。気が向いた時にふらっとミュージカルが見に行ける環境。
ロンドン・ウェストエンドばんざい!(ブロードウェイより断然ウェストエンドだ!)

「メアリー・ポピンズ」はそろそろロンドンでは閉幕するそうなので、それもあって
そこそこ人が入っていた感じ。子ども率高し。まあ何しろメアリー・ポピンズですから。
でも、実はあの話は子供向けというよりは、そう見せかけつつ大人へ語りかけている話なんだよね。


とにかくセット及びその動かし方が凄かった!
冒頭部分の、中幕とその奥の家のセットの使い方で心をわしづかみにされた。
……えーとね、言葉で説明するのがとても難しいような気がするのだが、
薄い中幕と照明の切り替えを使って、家の外観から家の内部へ一瞬にして場面を転換している。
これはかなり昔の劇団四季「ハンス」で同じような手法を使っているのを見て感心したこともあるのだが、
今回のメアリー・ポピンズの方が、実際的で派手な結果を生んでいた。
原理的にそれほど難しい方法じゃないけど、感心。

それから、家にやってきたメアリー・ポピンズが、鞄の中から次々に物を取り出すシーンがあるんだけど、
上手い!と思った。帽子掛け、背の高い植木、ライトスタンド、最後にはベッドまで鞄から取り出す。
手品そのもの。目に楽しい驚きがある。
ミュージカルの主要素って、曲・声・ダンスだけれど、(王道ではない)こういう部分が楽しい作品もいいね。

一応作品としては古典なので、おなじみの名曲「チム・チム・チェリー」から始まり。
……でもわたしはそれしか知らなかったな。曲で総合的に好きだったのは
「SUPERCALIFRAGILISTICEXPIALIDOCIOUS」
(スーパーカリフラジリスティックイクスピアリドーシャス)。←これタイトル。
これを歌いながら踊るのはえらいこった。段々テンポが早くなるし。
この曲は人数も多くて、衣装も派手で、非常に賑やか。
こういうのはライブで見ると有難味が増す。多少揃ってないかな、と思う所もあったけど。
曲自体は「A SPOONFUL OF SUGER」が一番好きだった。
この時の台所のセットも良かったな。崩れるシーンとひとりでに直っていくシーンがあってうまく作っていた。

この作品はまず第一にセットの良さだったね。曲もいいし、歌や演技も特に文句はないけど、
なによりもまずセットの工夫に感動した。まさにclever。


こういうのを、思い立った時にすぐに見に行けるようになりたいよ。
今回「メアリー・ポピンズ」とどちらにしようか迷ったのだが、
「ロードオブザリング」も出来れば見たかった。
あの話がミュージカルでどうなっているのか、曲はどんなんなのか、今ひとつ想像出来ないので。
うーん、今から考えると、希少性的に「ロードオブザリング」を見た方が良かったかな?
こっちはハズレの場合は激しくハズレそうだと思って、無難な方を選んだんだけどね。

ああ。どこでもドアが。欲しい。




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怒髪衝天。

2007年04月15日 | その他映像関連。
ネットで「ドリカムの”未来予想図”映画化」というニュースを見た。

……………………………………………………。
アホかっ!
情けない……あまりに情けなさすぎるぞ、映画人!
いや、映画人といってはいけないのか?プロデューサーの小林敬宜なる人を個人的に批判するべきか?
それとも松竹の安易な姿勢を責めるべきなのか。

いくらなんでもさ。内容に見合った大きさってものがあるでしょうよ。
歌詞何曲分か集めて、映画一本でっちあげようって……ナニソレ?映画野郎の矜持とかはないの?
たしかに時代は軽薄短小だ。売れるのはみんなシンプルなもん。わかりやすく、感情移入しやすいもの。
テーマなんて無きに等しく、「純愛物」「ホラー」、ジャンルだけで用は足りるくらいだ。

だからといって、それでいいのか、映画よ!
人を2時間、夢中にさせられる魅力が今の映画にあるのか!
もっと志を高く持って欲しいんだ!「最上の物を作ろう」その心意気が制作者の誇りだよ。
それなのに、最初から適当な売れセンだけを狙ってどないすんねん。

映画ならではのものを見たいんだ。2時間ドラマではない、映画としての面白さを感じさせるもの。
でも昨今は、映画にする意味があるのか?と言いたい、ドラマリメイクのものばっかり。
そんなんなら映画の存在価値ないよ。やせ細っていくばかり。
映画の将来は大変に暗い。


脚本家の育成をもっと真面目にやるべきではないのか。
やはり初めに脚本ありき、だと思う。一番シンプルに映画の面白さを左右する部分だから。
映画会社は、もっと危機感を持って。リードして脚本家を育てていかないと。
何事もそうだけど、裾野が広くないと質の確保は難しいからねえ。
ただでさえ脚本という形式は一般人にはとっつきにくい。書く事に対してはブログなどで
総発信の時代にはなっているけれども、小説と違って普段目にする機会がないだけに、
脚本を書いてみようと思う人はかなり少ないだろう。

脚本にスポットを当てて、裾野を広げる努力をすべきだ。
もちろんそう簡単に当たりなんて出るはずがない。が、とにかく育てていかないと、
今この状態、映画のネタが枯渇しているんだから。せめてネタだけでも発掘が必要。


ここ2年で見た邦画で、“映画として”いいと思ったのは、「花よりもなほ」、
「真夜中の弥次さん喜多さん」「オペレッタ狸御殿」……くらいかな。
「いつか読書する日」も入るかな?これは役者にかなり負った良さかも。空気感は良かったが。
「有頂天ホテル」は好きなんだけど、舞台っぽいから、映画ならではという意味では素直に褒められない。
うーん、2年で3本4本。いや、もちろんわたしも邦画を見た実数は決して多くないし、
特に話題作はほとんど見ていないので、かなり偏った割合ではあるけれども……
おそらく3割程度か。「面白そう」と思って見に行って3割は、ちょっと寂しい気がする数字だ。
「映画を見た!」と思える映画が見たいなあ。


北野たけしの新作が夏に公開らしい。
かなりのオバカ映画らしいけど、7つのジャンルという部分が気になるので、見に行こうと思う。
たけし自身も「今やっている映画のタイプはだいたい押さえた」と言っているそうだし。
たけし的に見た、現在の定型ジャンルが見られるわけでしょ。少々楽しみ。
もっともわたしは「HANA-BI」を見て、とても好きとは言えない映画だったので、
その意味での期待はあまりしていないけれど。キタノ作品はわたしにはとんがりすぎている。






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