池上永一原作の(つまりシェイクスピアではなく)「テンペスト」の舞台を、
以前に録画していたものを今日見た。なんだかややこしいですね。
「テンペスト」は小説があって、この舞台があって、NHKが10回のドラマでやって、
そして今度は映画になるからなあ。
堤幸彦演出。
……それがわたしにとってプラスに働くのかどうかよくわからないが、
3時間の録画を見て、
舞台としては大変面白かった。飽きずに見られたし、役者も良かった。
しかし「テンペスト」の舞台化としては微妙にいまいち……
という感想。こういう場合、何と言えばいいんでしょうね?
まああの原作を舞台に上げるってことからして、大変な挑戦だというか、
無理だから止めとけというか……無謀ですよ。
それが予想よりもまとまっていただけでもスゴイことなのかもしれない。
NHKのドラマが原作路線をかなり忠実に作っていたのに対して、
舞台はかなりいじっていた。いじらなければ不可能ですが。
基本、文字作品と映像作品は別物になることはしょうがないし、
変更の大部分も納得出来るものではあったのだけど……
ただ、終盤部がね。
もう収束がつかなくなって、力技でゴールになだれ込んだというのがアリアリ。
うーん。やっぱりラストが決まらないと良作とは言いかねる。
原作でもイロイロ無理を重ねてるので、舞台を責めるのも気の毒だが。
喜舎場朝薫がなあ……。
あれは全く別物になりましたね。イイ役ではなくなって、お笑い担当。
ただ単に戦友という立場になったことはそれはそれでいいが、
だったらあそこであんな風に死なれると納得出来ない。
そこが一番ひっかかるかな。
次にひっかかるのは、ラストシーンの「この花がまた咲く時まで待っています」
は?って感じだった。浅倉雅博がさんざん待ったことに対して今度は自分が待つ番だというのは
わかるが、……どんだけおあずけ。1年後かい。不自然すぎる。
ここは白けたなー。
浅倉雅博がそこまで琉球に肩入れする心情も十分に描けていた気はしないがどうだろう。
「たった一人の友との約束も守れなかった」と連呼するから飽きる。
オマエは他に友達がいないんかい!と言いたくなるし。
他にもうっすらとした不満が随所に。これはもう仕方ないだろうとは思うんだけどね。
だが、ドラマと比べて良かった点も多々あった。
わたしは孫嗣勇の使い方が、舞台の方が格段に良かったと思った。
ああいう立ち位置なら存在が活きて来る。舞台では朝薫に代わって、イイ役になりましたな。
オカマとして笑いを取りつつ、実は野心を秘めている。
最後、死ぬところは引っ張り過ぎですが、他は良い。
福士誠治は好きなので、そのオカマ演技に対しても、なかなか。と言いたい。
それから、生瀬勝久。そうですか、聞得大君に持ってきますか……。
これはキャスティングがすごいなー。オテガラですね。
下手に女っぽくしようとしてないところも奏功なんだろうな。
それにしても立ち回りで普通に強すぎて、おい(~_~;)と思ったが、まあね。
スクリーンで顔をアップにするという手法も面白かった。ここも生瀬が活きたね。
西岡徳馬が便利に使われてたなー。
お父さんと尚育王と徐丁垓とペリー?この4役を兼ねる必然性って何(~_~;)、と言いたくなるほどだ。
みんな西岡徳馬なんだけど、それでも演じ分けが出来ていたせいで、
4役が全く違和感がなかったんだからエライ。
ただ徐丁垓はGACKTがあれだけハマってしまったので……
山本耕史は好きな役者。でもそんなにちゃんと見たことがないのがイタイ。
「陽炎の辻」、最初から見ておけばよかったなあ。
ドラマの谷原章介とは全く違う人物造型で、おっと、と思ったが、
薩摩武士だから、本来これくらい豪快でもいいと思うんだよねー。
とにかく谷原章介は優男過ぎた。いや、薩摩にも優男はいただろうが。
それから、琉歌?がアカペラでちゃんと歌になっていたことに感心した。
わりと難しいと思います。
ただ、最初豪快に始まったわりには、最後は単なる紳士になって終わってしまって、それもちょっとね。
まあ悲恋部分のシーンは、けっこうきましたけど。
主演の仲間由紀恵。
いいとも悪いとも……。とにかく「女は化粧で別人だなあ」と思っていた。
舞台化粧のせいか、普段の仲間さんに見えなかった。
蒼井優と若村真由美を足して2で割ったような人に見えていた。
琉球舞踊は良かったね。美しかった。
あの話で早変りを全く売りにしない演出は意外。一応1ヶ所はあるのか。
本当は演出側は、もっと観客に笑って欲しかったと思うんだけどなあ。
基本、コメディだったと思うんだけど。あんまりお客さんは笑ってなかったよね。
でもテレビ放映の時に笑声をカットしたりしたのか?
だらだらな感想になりましたが。
映画はなー。
ごめん、池上永一。多分見に行かないと思う。3D料金を払ってまで見たい気がしない。
以前に録画していたものを今日見た。なんだかややこしいですね。
「テンペスト」は小説があって、この舞台があって、NHKが10回のドラマでやって、
そして今度は映画になるからなあ。
堤幸彦演出。
……それがわたしにとってプラスに働くのかどうかよくわからないが、
3時間の録画を見て、
舞台としては大変面白かった。飽きずに見られたし、役者も良かった。
しかし「テンペスト」の舞台化としては微妙にいまいち……
という感想。こういう場合、何と言えばいいんでしょうね?
まああの原作を舞台に上げるってことからして、大変な挑戦だというか、
無理だから止めとけというか……無謀ですよ。
それが予想よりもまとまっていただけでもスゴイことなのかもしれない。
NHKのドラマが原作路線をかなり忠実に作っていたのに対して、
舞台はかなりいじっていた。いじらなければ不可能ですが。
基本、文字作品と映像作品は別物になることはしょうがないし、
変更の大部分も納得出来るものではあったのだけど……
ただ、終盤部がね。
もう収束がつかなくなって、力技でゴールになだれ込んだというのがアリアリ。
うーん。やっぱりラストが決まらないと良作とは言いかねる。
原作でもイロイロ無理を重ねてるので、舞台を責めるのも気の毒だが。
喜舎場朝薫がなあ……。
あれは全く別物になりましたね。イイ役ではなくなって、お笑い担当。
ただ単に戦友という立場になったことはそれはそれでいいが、
だったらあそこであんな風に死なれると納得出来ない。
そこが一番ひっかかるかな。
次にひっかかるのは、ラストシーンの「この花がまた咲く時まで待っています」
は?って感じだった。浅倉雅博がさんざん待ったことに対して今度は自分が待つ番だというのは
わかるが、……どんだけおあずけ。1年後かい。不自然すぎる。
ここは白けたなー。
浅倉雅博がそこまで琉球に肩入れする心情も十分に描けていた気はしないがどうだろう。
「たった一人の友との約束も守れなかった」と連呼するから飽きる。
オマエは他に友達がいないんかい!と言いたくなるし。
他にもうっすらとした不満が随所に。これはもう仕方ないだろうとは思うんだけどね。
だが、ドラマと比べて良かった点も多々あった。
わたしは孫嗣勇の使い方が、舞台の方が格段に良かったと思った。
ああいう立ち位置なら存在が活きて来る。舞台では朝薫に代わって、イイ役になりましたな。
オカマとして笑いを取りつつ、実は野心を秘めている。
最後、死ぬところは引っ張り過ぎですが、他は良い。
福士誠治は好きなので、そのオカマ演技に対しても、なかなか。と言いたい。
それから、生瀬勝久。そうですか、聞得大君に持ってきますか……。
これはキャスティングがすごいなー。オテガラですね。
下手に女っぽくしようとしてないところも奏功なんだろうな。
それにしても立ち回りで普通に強すぎて、おい(~_~;)と思ったが、まあね。
スクリーンで顔をアップにするという手法も面白かった。ここも生瀬が活きたね。
西岡徳馬が便利に使われてたなー。
お父さんと尚育王と徐丁垓とペリー?この4役を兼ねる必然性って何(~_~;)、と言いたくなるほどだ。
みんな西岡徳馬なんだけど、それでも演じ分けが出来ていたせいで、
4役が全く違和感がなかったんだからエライ。
ただ徐丁垓はGACKTがあれだけハマってしまったので……
山本耕史は好きな役者。でもそんなにちゃんと見たことがないのがイタイ。
「陽炎の辻」、最初から見ておけばよかったなあ。
ドラマの谷原章介とは全く違う人物造型で、おっと、と思ったが、
薩摩武士だから、本来これくらい豪快でもいいと思うんだよねー。
とにかく谷原章介は優男過ぎた。いや、薩摩にも優男はいただろうが。
それから、琉歌?がアカペラでちゃんと歌になっていたことに感心した。
わりと難しいと思います。
ただ、最初豪快に始まったわりには、最後は単なる紳士になって終わってしまって、それもちょっとね。
まあ悲恋部分のシーンは、けっこうきましたけど。
主演の仲間由紀恵。
いいとも悪いとも……。とにかく「女は化粧で別人だなあ」と思っていた。
舞台化粧のせいか、普段の仲間さんに見えなかった。
蒼井優と若村真由美を足して2で割ったような人に見えていた。
琉球舞踊は良かったね。美しかった。
あの話で早変りを全く売りにしない演出は意外。一応1ヶ所はあるのか。
本当は演出側は、もっと観客に笑って欲しかったと思うんだけどなあ。
基本、コメディだったと思うんだけど。あんまりお客さんは笑ってなかったよね。
でもテレビ放映の時に笑声をカットしたりしたのか?
だらだらな感想になりましたが。
映画はなー。
ごめん、池上永一。多分見に行かないと思う。3D料金を払ってまで見たい気がしない。