旧・鎮西村の地域と歴史

福岡県飯塚市に昭和38年の市町村合併によって無くなった、旧・鎮西村がありました。
昔話や伝説が沢山あります。

旧・鎮西村(明星寺の菩提樹)

2013年06月07日 04時19分56秒 | お寺と本尊
天然記念物(明星寺のボダイジュ 一本)

飯塚市大手明星寺字河内八二六 


  


飯塚市の西南部、龍主山の麓に平寿山妙覚院と号する明星寺があり、この境内にボダイジュは所在している。

明星寺は、平安時代に開かれた天台宗の寺であったが、その後衰退し、のちに浄上宗第二祖聖光上人が寺を復興した。

全盛時は一二坊を数えたというが、戦国時代(石坂の戦い)の兵火で廃絶し、今は本七・地蔵堂・観音堂等があるだけである。

なお、境内には県指定の元享二(1322)年在銘法橋琳塀卒都婆がある。

  


ボダイジュは、寺院の庭などに植えられる中国原産のシナノキ科の落葉喬木で、枝分かれしてよく茂り、小枝には星形の細毛が密生する。

明星寺のボダイジュは、海抜100mの傾斜地にあり、周囲がスギ及びヒノキ林に囲まれ、南側は道路に接したところに生育している。

隣接して生育する数本のスギに陽光を一部遮られていたが、その後、スギは伐採されて、十分に陽光が当たるようになり、多数の萌芽枝が幹の基部や樹幹から発生している。

本樹は、多数の株立ちが見られ、予備調査では六本の枝分かれを確認したが、本調査では幹は四本であり、その形状は表十一のとおりである。

樹高は、17.5mであり、これは福岡県指定の最高の樹高を示す求菩提のボダイジュの19mについで二番日に大きいことになる。

胸高周囲は幹が根元で分岐しているため、最大のもので1.13mしかないが、根元周囲は4.5mと大きい。

なお、明星寺を復興した聖光上人が立てた杖が成長してこのボダイジュになったという伝説がある。

本樹の形状は、樹高では県内二番日の高さを誇るが、株立ちした幹であるために、幹の胸高周囲は最も小さい。


最新の画像もっと見る