私、希少がんP-net患者です

1996年に膵臓手術時は病名も不明。
膵内分泌腫瘍は10万人に一人の希少がん。
通称名 P-net(ピーネット)

気持ち

2017年03月09日 | 日記
すい臓に悪いものが見つかったころから
いいえ、その前から私はマイナス思考に偏りがちな人でした。

自分に自信がなかったり
失敗が怖かったり
でも、とか どうせという言葉が多く出ていたと思います。

病気がわかってからはそれに輪をかけてマイナス思考が強くなり
うじうじと考え込んでしまって
病気になった自分の事をダメ人間だと思ったりもしました。

それでも悪いものは手術で取れるという先生を信じ
手術が終わったら回復することのみ考えていました。

手術の後の弱った身体が回復してくると動き方も違うので
自分でもうれしいし 見てくれている人が喜んでくれます。
こんなに順調に回復するなんてすごい!なんて言われると嬉しくて
とても気持ちが明るくなりました。

手術で大きく取った膵臓も機能が急激に落ちることもなく
しばらくの間薬もなにも必要ない時期が続きました。

が、術後5年になるときの検査で再発が見つかりました。
ちょうどそのころ、膵臓機能も落ちてきて
飲み薬が必要になっていました。

そうなるとまた気持ちがマイナス思考です。

病気になった人に「がんばって」という言葉は禁句。
というのは最近よく言われていますが
まだ当時は会う人会う人に「がんばってね」と言われました。

そういわれた時に
ありがたい。と素直に思えなくなっていました。
励ましてくれてることはうれしいけれど
何をどう頑張れというの?とイライラしました。

家族ですら何が気に入らなくて私がイライラしているのか
分からなかったようです。
自分でもその気持ちをうまく伝えられませんでした。
もう20年以上前のことです。

最近の医療では変わってきています。

病気になった家族がいる場合の寄り添い方や
一人で悩みを抱え込まないようにする援助の方法
患者が一人で辛い気持ちでいることがないようにいろいろな支援があります。

この気持ちを支えること。
これ自体が病気の予防でもあると言われるようになってきました。

気持ちの持ち方次第で病気にどう向かうかが違ってきます。

私は自分が一人だけになった今になってようやくじっくり自分の事を考えるようになってきました。
夫が元気だったころは夫に甘えていたし
上手くいかないことは夫にも原因があると考えたりもしました。

今となっては
良いことも悪いこともみんな自分の事。
自分自身の生き方にちゃんと責任を持とうと思うようになってきました。
人は絶対に死ぬものですから生きてる間にしかできないことをやろうとも思います。
今まで固執していた考え方もなぜか緩くなって
経験のないことに挑戦してみたい、とか
あまり興味のなかったことにも体験してみようかと考えるようになってきました。

年齢的なこともあるのでしょうね
でも、考え方はプラス思考になっているので
きっといい方向に向かっているのだと思います。