花守

四季の花はそれぞれやさしく咲きこころなごみます
折々に咲く花を守りこころかすめる思い出など綴ってみたいです

なつかしく

2020年01月29日 15時41分01秒 | 日記
随分以前の事になりますが
私は時々懐かしく思い出すのです
まだ小さかった息子を連れ遠方に住む兄の家に出かけたときのことです
息子は丁度人見知りをする成長の段階で平素身近に観ることがない兄の顔をみると
びいびいとさも悲しそうに泣きはじめたのです
私は久々に逢った兄ですしゆっくり積もる話もしたいのに
そこで兄がヒョイと席をたって裏の田んぼに行ったのです
広い田んぼにはたくさんのトンボがクルクルと円を描くように
飛びまわっていました
兄はその飛び回っているトンボを素手で捕まえては自分の手の指の間に一匹ずつ
器用に挟むのです
それはまるで手品のように
両手にいっぱい挟んだ状態でかえってきました
まだ動いている手の中のトンボを観て
小さな息子は事もあろうに前よりもっと派手に泣きだしてしまったのです
兄にしてみればびいびいと泣く人見知りの息子を喜ばせて
早くご機嫌を直して遊ばせようとしたものを
私は少し気の毒に思いました
まあ兄もそんな成長段階を経た我が子がいるので理解はしていますが

それにしても兄は子供のころには随分“がき大将”で
トンボとり蝉とりそして川遊びではカニをとったりやりたいことは全部経験した
少年時代だったと思えるのです
そしてあの時びいびいと泣いた我が子も今では立派な大人に
でも兄のように短時間に素手で沢山のトンボとりなんて
出来ないわよね 
時代とともに子供の遊びもずいぶん変わってきましたね
人のこころもかしら





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