国別にみる食生活
肉と糖分
脂肪と糖分、赤身の肉と加工肉などのがんとのつながりは、各方面で大きく取り上げられてきた。
米ワシントン大学のクリストファー・マリー教授は、「いずれも有害になる可能性はあるが、全粒穀物や果物、ナッツ、種子、野菜の摂取が少ないことよりはずっと小さな問題」だという。つまり、ほどほどにしていれば大きな問題ではないという。
同教授は、自分自身に問いかけて欲しいのは、「50代で心筋梗塞で死ぬのか? 40代で食生活が原因のがんになるのか?」だと話している。そして国別に下記のように説明している。
国別に見ていく。
多くの地中海国、特にフランスやスペイン、イスラエルで食生活が原因の死が少なかった。多分昔からの食べ物があまり変わっていないのでしょう。それに地中海料理はオリーブオイルを使っていてヘルシーだ。
一方、東南アジア、南アジア、中央アジアで食生活に起因する死亡例が多かった。
- イスラエル:食生活が原因の死亡例は10万人当たり89人
- ウズベキスタン:10万人当たり892人が、不健康な食生活によって亡くなっていた。
・中国では、しょう油をはじめとする塩分の多い調味料が多いが、それに加え加工食品の人気が高まり、塩分摂取量がさらに増加し、塩分過多が原因の死亡例がどの国よりも多いという。
・日本については、「日本の事例はとても興味深い。30年、40年前までは、現在の中国のように大量の塩分を摂取していたが、今では、死亡例は劇的に減少している。野菜や果物といった心疾患から心臓を守ってくれると考えれる食品がとても多い食生活を送っている。」
・イギリス
問題は、全粒穀物や果物、野菜、ナッツ、種子類が少ないことだ。調査によると、イギリスの死亡例の14%が食生活に起因するもので、毎年10万人につき127人が、食生活が原因で亡くなっているという。