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青空ーすべてはバランス

炎症ーアトピー性皮膚炎の場合

2023年5月30日(火)今日は晴れて暖かい日でした。明日でもう5月も終わりです。梅雨がどうのこうのと言われています。

アトピー性皮膚炎の場合はどういう経過で慢性炎症が強いかゆみになるのか?

ある説はこうだ。
炎症を放置して適当に市販の薬を塗ったり塗らなかったりしていると、それが常態化する。かゆくて掻いて皮膚を傷つけた時にアレルゲンが皮膚に侵入することが考えられる。その他いろんな理由が考えられる。化学物質で肌が荒れる場合もある。界面活性剤の入っている洗剤などは手袋をしなければ。

ただ、腸内環境が豊かで善玉菌が種類豊富、免疫細胞が元気だと肌も元気なはず。皮膚が弱い人は腸内環境が悪い人が多いことは皮膚科の専門医がほぼ指摘している。皮膚の表面が弱くなるとアレルゲンが入りやすくなるからね。
大気汚染もある。目に見えないから「えっ?」となるかもしれないが、私たちが日常使っている化学物質が空気中に舞っていることが考えられる。

☞皮膚の炎症がだらだら続くと、皮膚の一番外側の細胞=上皮細胞が傷つき、
その傷口からアルテミンという神経栄養分子がつくられる。

2016年に東北大学の研究グループが発表している。一つの原因とメカニズムだ。
内容はこうだ。
世界的に患者が増加しているアトピー性皮膚炎は大気汚染と関係があるとされながら詳しい発症メカニズムは分からなかった。
これをマウスを使って証明した。
タンパク質AhR
AhRというタンパク質が大気汚染物質と結合すると活性化することは分かっていた。そこで、AhRが活性化するように遺伝子操作したマウスをつくって観察した。
すると、AhR活性化マウスは、かゆみの感覚神経(神経線維)を伸ばす働きのあるタンパク質「アルテミン」が増加した普段は真皮層だけに分布している神経線維が皮膚表面の上皮層(表皮)近くまで伸びてヒトのアトピー性皮膚炎と似た症状を起こすことが分かった。

つまり、
上皮細胞の保湿がなく乾燥し、傷つきやすくなり、肌が荒れて細胞が死んでいくと組織構造がくずれてくる。この炎症症状がだらだらと続く。
一つのアレルゲンとして、大気中の化学物質のなどが傷口に容易に入り込んで、細胞質にあるAhR=芳香族炭化水素受容体に結合する。

そして様々な作用を引き起こす。
活性化されたAhRは転写調節因子として働く。つまり、DNAの遺伝情報をRNA に転写する過程を促進、あるいは逆に抑制する。 その際、ホルモンなどの代謝に変化が生じ生理的機能が撹乱されると考えられている。

腸への影響や女性ホルモンに影響して皮膚の異常を引き起こす。
上皮細胞ではIL-31というサイトカインもつくられ、上皮層まで伸びた神経線維が痒みを敏感にし異常な痒みを作り出す。

仕組みが分かってきたので新薬もつくられ始めた。


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