5 系統的な位置
・現生人類(現代に生きる人類であり、絶滅の危機から奇跡的に生き残った人類進化の最終段階の人類である新人類)がアフリカで誕生したのが*20万年前。現生人類は6~12万年前頃からアフリカを離れ世界中に移動しています。まずヨーロッパ方面、5~7万年前頃・南アジアからオーストラリア方面(陸・海)、4~5万年前頃・東アジア、2~4万年前・アメリカ大陸。
東アジア方面に移動した現生人類はさらに4万年前頃日本列島に来ています(石器の記録から)。
*今年今月の最新ニュースでは
ギリシャ南部の洞窟で見つかった人類の化石は、21万年前とアフリカ以外で最も古い現生人類のものだったと、ドイツなどのチームが10日、英科学誌ネイチャーに発表した。ぎょぎょぎょ!!!
・4万年前~16000年前=後期旧石器時代→縄文時代→3000年前~1700年前=弥生時代
・弥生人の人骨のゲノム解析も終わっている。非常に興味深い結果が出ていますが、弥生時代の記事を書くことがあれば、その時に・・・。
〇ゲノム研究で分かったこと。
①縄文人は東ユーラシアの集団と遺伝的に一番近い。
②現代日本列島人は、現代東ユーラシア集団に比べて縄文人に近縁。
③現代の日本列島人が縄文人のDNAを受け継いでいることが証明された。
④東アジア人の共通祖先から分岐
共通祖先→縄文人
共通祖先→北東アジア人・東南アジア人
⑤船泊縄文人はアメリカ先住民を含む東ユーラシア集団の中で最も古い時代に分岐した。
ただし、パプア人や*中国の古代人「田园洞人」が分岐した後に分岐したことが明らかになった。
⑥ウルチ・韓国人・台湾先住民・オーストロネシア系フィリピン人は日本列島集団と同様に漢民族よりも遺伝的に縄文人に近いことが示された。
東アジアの沿岸の南北に広い地域の集団が漢民族よりも船泊縄文人と遺伝的に似ているという所が、この地域がいかに独自的に形成されていったのか非常に興味深いところです。
いづれにしても、縄文人がpart2に掲載したように「遺伝的に孤立してきた独自色の強い集団 」に間違いはない。
*中国人科学者と国際研究チームは、北京の周口店遺跡近くで発見された「田园洞人」の骨から核DNAとミトコンドリアDNAを抽出することに成功。DNA解析の結果、現在の中国人の直系祖先が4万年前の北京にまでさかのぼれることがわかった。
今後は、他の地域の東アジア古代人のゲノム解析が行われ、比較できるようになると飛躍的にいろいろなことが解明されることでしょう。期待してます。