Dionne Warwickが当時のAristaレコード社長であったClive Davisの誘いでAristaに移籍し、当時破竹の勢いのバリー・マニロウにプロデュースを任せたのが1979年に発表されたこのアルバム、"Dionne"です。Dionneは稀代のソングライターであるバート・バカラックに発掘され、'63年にデビューしてからと言うもの「WALK ON BY」「サン・ホセへの道」「哀愁の花びらたちのテーマ」「小さな願い」「マイケルへのメッセージ」といった大ヒットを生み出し既にエスタブリッシュされたトップスターでした。ところが、70年代には一種の低迷期を向かえていたそうです。そんな時にClive DavisがAristaの第2の目玉としてDionneを呼び込んだわけです。結果このアルバムは大ヒットに至ってグラミーの受賞に繋がりました。第二期黄金期の始まりです。
収録曲はアップテンポの曲から壮大なバラードが織りなし、そのハーモニーにメロメロになってしまいます。私の大好きな曲、ルパート・ホームズの"あなたがわからない/Who, What, When, Where, Why"の小気味の良いリズム感に溢れた曲や"アフター・ユー/After You"(3曲目のシングル)、"涙の別れ道/I'll Never Love This Way Again"、"思い出に生きる/Feeling Old Feelings"などプロデューサーのバリー・マニロウが選びそうな壮大なバラッドにノックアウトされます。そしてソフトな"Dejavu"も素晴らしい。
バリー・マニロウの名曲"All The Time"もカバーされていますが、Dionneがバリーの曲を取り上げるのはこれが最初ではありませんでした。Hal David作詞、バリー・マニロウ作曲の"Early Morning Strangers"をワーナー時代に出した"ラヴ・アット・ファースト・サイト"(入手困難)で取り上げています。この曲も大好き
そうそう、よく音楽関係者でも間違って言うことがあるんですが、ホイットニー・ヒューストンはDionneの「従姉妹」です。姪ではありません。
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