今日は、舞台「刀剣乱舞 禺伝 矛盾源氏物語」の話をしていこうかと思います。
刀剣乱舞審神者歴9年目突入したおじさんの目ですので、肩肘張らずに見てください。
前情報無しで観た正直な感想を言うと「刀剣乱舞だけど、刀剣乱舞じゃない。刀剣乱舞的な何か」でした。
逆に「審神者のくせに、予習なしで来るか?」と言われましても……。一応、物語の核となる源氏物語だけは予習しましたよ。演者が誰であれ、脚本家が誰であれ、面白いかつまらないかは、観た本人のみぞ知る世界ですし。
あと、禺伝チームは全員宝塚出身と言う事だけです。
立ち回り、殺陣とかも、ちょっとゆったりした感じがあるけど、とは言ってもやっぱり、刀剣乱舞です。白い未知のエネミーとの戦いは迫力はありました。
小少将の君が刀剣男士にはいないコミカルリリーフ的で、話す言語は現代のオタク用語多用するヤバいキャラだけど、話の世界の核心を突いたりしていて面白かったです。
劇をみてるときは、ははぁ~んとなるほどとか思わず唸ってしまいました。
そういうトリックがあったのねと……。
舞台設定については、今回は意外な設定が用意されています。
作者である紫式部を含めて、全員源氏物語の世界に取り込まれてしまっており、刀剣男士以外は、それぞれが何かの役を演じております。
小少将の君は運が良いことに、完全に取り込まれておらず、行間の世界(現実)だけ、普通に話が出来るというキーパーソンです。
「源氏物語」が現実になってしまうと言う「歴史改竄」を止めなければならない刀剣男士達、しかし、それが実在することを望むこと光源氏や作中人物達との衝突。おまけに時間遡行軍に加えて、謎の集団(光源氏曰く「文学」)とも戦うことになる刀剣男士。
一体どうなるのか、最後まで必見のエンタメです。
最後のところは、完全にレビューの世界でございました。
ちなみに、あのレシピにも登場する方も、もうお一人も出ますよ?
あれのためだけに鈴木弘樹さんとか、和田さんとか呼んでないよね?
源氏物語が侵食された扱いになって、文豪さん達が紫式部さんを救う展開とか無いですよね。あ、この話は別ゲームの話か。
ガイドブックを読んだら、ちょっと感想が変わりまして、こんな思いだったりします。
「えげつなっ!」というのと「こういう話、宝塚歌劇団が本来やるべき話じゃね?」と思ったりしました。
七海ひろきさんは綺伝で刀剣乱舞舞台では初の女性キャストとして登場しています。
今回、隊長役の歌仙兼定、また、舞台刀剣乱舞では、初の女性座長として、チーム全員をまとめ上げたりする役割を担っています。
七海歌仙のまわりには、大倶利迦羅役として彩凪翔さん、一文字一家の隠居(じじい2号、1号は誰だって、ほら、いるじゃ無い、某美の壺で草刈正雄さんに何度も召喚された刀というか、召喚される前振りまで大きいあの方が)一文字宗則には綾凰華さん、山鳥毛には麻央侑希さん、姫鶴一文字役に澄輝さやとさん、南泉一文字役に汐月しゅうさん、敵役の光源氏には瀬戸かずやさんがそれぞれ演じられています。
一番大切なことですが、ココに出ている主要キャストは全員宝塚歌劇団にいらした方です。
だから、全員、凜とした姿だったのかと思っております。格好いいんですよ、役もしっかりはまってて、何年も前から演じてきたかのように演じられているので、職人ですよ職人。
こう言うのを積極的受け入れて溶け込ませてきたのが宝塚歌劇団の役割だったと思っていたのですが、ちょっと時代が変わったのかもしれないです。
あと、今回の刀剣男士達の新しい実績として、いままでの「刀剣男士=男の人が演じるモノ」というのを壊したことでもあります。いつかは、そういうときが来るとは思っておりましたが、あっさりきたものです。
今回の舞台「禺伝」というのは、刀剣乱舞史に残すべき偉業で、物語の斬新さからいっても面白い話でした。
演練に出演するのなら、もっとミュージカル勢を含めて、スゴイ化学反応が起こるんじゃないかと思っています。